FT/HAモデルでは独自の仮想化機構を使用し、CoServerと呼ばれるIOをコントロールするOS(Windows)上でVirtual Serverを同期動作させていました。everRun MXではCitrix XenServerのHyperVisorによる仮想化機構をベースに使用し、VMを同期動作させることで同様に高信頼なシステムを構築可能にしています。
XenServer上で動作する通常のVirtual Machine(以降 VM)に対して、everRun MXをXenServerにインストールした環境では、Level 3およびLevel 2のプロテクト(保護)が可能となります。このLevel 3およびLevel 2でプロテクトされたVMはeverRun-protected VMs(以降 PVM)と呼ばれます。
Level 3はFTモデル、Level 2はHAモデルと同等の高可用性を実現します。
everRun MXの大きな特徴として、Level 2 と Level 3の混在など、複数のPVMを同時に運用することが可能となり、FTモデルと同等の同期レベルであるLevel 3がマルチプロセッサを構成可能となりました。
運用面では、FT/HAモデルではリカバリCD/DVDを添付し、工場出荷状態に戻すことを前提としていましたが、everRun MXではホストのリカバリはXenServerおよびeverRunの再インストールで対応します。
また、FT/HAモデルはサーバ本体で仮想サーバのデスクトップ操作等が可能でしたが、XenServerの管理コンソールを使用するため、XenCenterおよびeverRun専用のeACと呼ばれるブラウザベースの管理ツールを動作させさせるため、管理端末が別途必要となります。
ネットワークアダプタやディスクの追加方法なども、従来のFT/HAモデルとは異なります。