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本ページの製品は2024年4月1日より、エフサステクノロジーズ株式会社に統合となり、順次、切り替えを実施してまいります。一部、富士通表記が混在することがありますので、ご了承ください。

 

Japan

 

高可用システムソフトウェア everRun MX
製品のよくあるご質問(FAQ)

製品に関する一般的な質問

Q

everRun MX 6.0とMX 6.1の違いは何ですか?

A

  • サポートオプションについて
    • サポートしているオプションLANカードが異なります。
    • MX 6.1では現在ETERNUSとの接続構成をサポートしておりません。
    • サポート可能なCPUのモデルが異なります。

    詳細については「everRun MXでのハードウェア構成」をご参照ください。

  • XenServerのバージョンについて
    • MX 6.0はXenServer5.5 Update2、MX 6.1はXenServer5.6 SP2を採用しています。
  • Windows 2008 R2 SP1
    • MX 6.0:HF5以降を適用することでサポート可能となります。
    • MX 6.1:ベースのバージョンよりサポート可能です。
  • Hyper Threading環境への対応

    Hyper Threadingを有効にした環境での動作に最適化されています。

    注意事項 Hyper Threadingが使用できないCPUは未サポートとなります。


Q

everRun MX 6.1とMX 6.1.1の違いは何ですか?

A

RX300 S7 / RX350 S7 / TX300 S7 世代のプラットフォームに対応するためのサービスパックです。MX 6.1と機能的な違いはありません。

  • サポートしているオプションLANカードが異なります。
  • サポート可能なCPUのモデルが異なります。
  • XenServer 5.6SP2に修正モジュール Hotfix XS56ESP2016の適用が必須です(everRunのインストール時に適用されます)。

注意事項 MX 6.1.1ではMX 6.1と同様にETERNUS接続は現在未サポートです。


Q

everRun MX 6.1(v6.1.1)と MX 6.2(v6.2.0)の違いは何ですか?

A

  • 対応するプラットフォームがRX300 S8 / TX300 S8 / RX350 S8になっています。

    詳細については「everRun MX 6.2でのハードウェア構成」をご参照ください。

  • 採用しているXenServerのバージョンがV6.0.2になっています。
    これに伴い、以下の変更点があります。
    • 利用可能な仮想ブロックデバイス数が12個になりました。
      このうち、ネットワークアダプタには6個まで割り当てられます。
    • ホストのSR領域でGPTが利用可能になりました。
    • ホストでサポートされるメモリが1TBになりました。
  • eACでのログインがhttpsに対応しました。

Q

everRun MXソフトウェアとは何ですか?

A

米国マラソンテクノロジーズ社が開発した高信頼システムを実現するソフトウェア群の総称です。シトリックス社の仮想化ソリューションであるXenServer上で高可用なVMを運用可能とします。


Q

プロテクトとは何ですか?

A

XenServer上で稼働するVMをeverRun MXにより、2台のサーバで冗長化した上で、同期動作可能な高可用なシステムとしてプロテクト(保護)することです。プロテクトのレベルはそれぞれ以下となっており、当社では可用性の高いLevel 2、Level 3をサポートします。

  • Level 0 : XenServerのみで作成可能な通常のVM(未サポート)
  • Level 1 : XenServerのオプションとしてサポートするHAシステム。(未サポート)
  • Level 2 : everRun MXによるより高可用なHAシステム。

    注PRIMERGY HAモデル相当の可用性を実現します。

  • Level 3 : everRun MXによる、完全2重化のFTシステム。

    注PRIMERGY FTモデルおよびeverRun 2GのLevel3相当の可用性を実現しますが、everRun MXからはPVMでのマルチプロセッサに対応しました。


Q

PVMとは何ですか?

A

PVM(everRun-protected VMs)の略です。
everRun MXの機能によりプロテクト(保護)された高可用なVM環境で、2台のサーバによりハードウェアを冗長化した上で動作するVM(仮想サーバ)です。
everRun MXの独自のプロテクトのレベルにはLevel 2 (HA)とLevel 3(FT)が存在し、1システムで複数のPVMを起動することや、Level 2とLevel 3を混在して運用することが可能です。


Q

リソースプールとは何ですか?

A

XenServer環境におけるリソースを管理するグループの単位です。
リソースプールにはeverRun MXで冗長化構成を組むホストや、その他のリソースを1つのグループとして管理します。
リソースプールには2台のホストを追加する構成のみサポートしています。


Q

ホストとは何ですか?

A

XenServer環境における物理サーバです。物理デバイスを管理するOS部分(Domain0)を含めてホストと呼ぶ場合もあります。


Q

Domain0(Dom0)とは何ですか?

A

XenServer環境におけるVM(仮想サーバ)をDomainと呼びます。Domainの中で物理デバイスやその他のVMを管理するための特殊なVMをDomain0またはDom0と呼び、ホストOSと呼ばれることもあります。その他のVMはDomainUとも呼ばれます。


Q

マスターホストとメンバーホストとは何ですか?

A

XenServer環境におけるリソースプール内の管理サーバです。(注1)
マスターホストに対して、リソースプール内のその他のホストをメンバーホストと呼びます。everRun MXをインストールした環境では、マスターホストが障害等で存在しなくなった場合、マスターをフェイルオーバーさる機能が作動するため、マスターホストが変更される場合があります。

注1 1つのリソースプールに2台のホストが存在する構成のみサポートしており、3台以上の構成はサポートしておりません。


Q

プライマリホストとセカンダリホストとは何ですか?

A

Level 2 PVMでは片系でのみPVMが動作するため、優先的にPVMを動作させるホストとして指定するホストです。マスターホストとは独立した設定で、eAC上で変更可能な設定です。マスターホストがリソースプール内の管理サーバを意味するのに対して、プライマリホストは各PVM毎に指定可能なホストであるため、運用中のPVMに対して全て同じとは限りません。
また、Level 2ではPVMが動作しているホストをアクティブホストと呼び、もう一方のホストはスタンバイホストとも呼びます。


Q

eACとは何ですか?

A

eAC(everRun® Availability Center)の略です。
everRun MXシステムの管理ツールで、WEBブラウザを使用して、ホストの管理LAN経由でマスターホストにhttp接続してます。表示にはAdobe Flash Playerのプラグインが必要となります。接続先を指定する際は、マスターホストを指定します。


Q

PRIMERGY FT/HAモデルとeverRun MXの違いは何ですか?

A

FT/HAモデルでは独自の仮想化機構を使用し、CoServerと呼ばれるIOをコントロールするOS(Windows)上でVirtual Serverを同期動作させていました。everRun MXではCitrix XenServerのHyperVisorによる仮想化機構をベースに使用し、VMを同期動作させることで同様に高信頼なシステムを構築可能にしています。
XenServer上で動作する通常のVirtual Machine(以降 VM)に対して、everRun MXをXenServerにインストールした環境では、Level 3およびLevel 2のプロテクト(保護)が可能となります。このLevel 3およびLevel 2でプロテクトされたVMはeverRun-protected VMs(以降 PVM)と呼ばれます。 Level 3はFTモデル、Level 2はHAモデルと同等の高可用性を実現します。
everRun MXの大きな特徴として、Level 2 と Level 3の混在など、複数のPVMを同時に運用することが可能となり、FTモデルと同等の同期レベルであるLevel 3がマルチプロセッサを構成可能となりました。

運用面では、FT/HAモデルではリカバリCD/DVDを添付し、工場出荷状態に戻すことを前提としていましたが、everRun MXではホストのリカバリはXenServerおよびeverRunの再インストールで対応します。

また、FT/HAモデルはサーバ本体で仮想サーバのデスクトップ操作等が可能でしたが、XenServerの管理コンソールを使用するため、XenCenterおよびeverRun専用のeACと呼ばれるブラウザベースの管理ツールを動作させさせるため、管理端末が別途必要となります。

ネットワークアダプタやディスクの追加方法なども、従来のFT/HAモデルとは異なります。


Q

everRun MXのインストールされた環境と、そうでないXenServerの環境との違いは何ですか?

A

everRun MXでは独自のソフトウェア技術により、XenServer環境下でより高可用なVMを運用可能とします。
サーバ本体を二重化させることにより、ハード面での高い可用性(耐障害性)を実現します。標準のPCサーバを2台用い、ソフトウェアのみで業界最高水準の可用性を実現します。高可用性が求められる業務やサービスを継続させるシステムを、低コストで構築できます。


Q

プロテクトレベルとは何ですか?

A

可用性のレベルを表す表記です。数値が高いほど、より可用性が高くなります。everRun MXによる独自のプロテクトはLevel 2、Level 3で、Level 2はHAシステム、Level 3はFTシステムとも呼ばれます。当社で正式サポートするレベルはLevel 2、Level 3のみです。また、Level 0およびLevel 1を混載した構成もサポートしておりません。

  • Level 0 : XenServerの機能で作成される通常のVM。
  • Level 1 : XenServerの機能で作成されるHAシステム。
  • Level 2 : everRun MXによる、より高可用なHAシステム。
    CPU、メモリは冗長化されませんが、HDD、LANは冗長化され、PVMに割り当て可能なvCPUは8CPUまでとなります。
    アクティブ側のホストでVMを運用し、アクティブ側のホストに運用継続不可能な障害が発生した場合は、スタンバイ側のホストよりVMを自動的に起動することで、ダウンタイムを最小限に抑え、業務の可用性を高めています。
    また、オンラインマイグレーション機能をサポートしており、計画的な保守作業では、オンライン状態でアクティブ・スタンバイを切り替えることが可能なため、業務継続したまま保守作業が可能となります。

    注 PRIMERGY HAモデル相当の可用性を実現します。

  • Level 3 : everRun MXによる、完全2重化のFTシステム。 CPU、メモリ、HDD、LANのハードウェアが冗長化され、最もハードウェアにおける耐障害性が高いシステムです。everRun MXよりマルチプロセッサに対応したため、PVMに複数CPUを割り当てることが可能です。

    注PRIMERGY FTモデル相当の可用性を実現します。

    注Level3で複数CPUを割り当てる場合は、「Level 3のPVMでマルチプロセッサ構成(FT-SMP)する場合注意点はありますか?」もあわせて参照してください。


Q

everRun MXはどのような技術でシステムダウンを防止していますか?

A

everRun MXは、XenServer環境に組み込まれたホスト(標準サーバ)を2台使用することで、サーバ本体のすべてのハードウェア要素を二重化しています。また、独自の高可用 な仮想化技術を使用して、プロテクトされたVM上でWindowsサーバを制御しています。
everRun MX独自のプロテクトには2つのレベルがあり、ハードウェア障害への耐障害性が異なります。


Q

Level 2プロテクト(HA)とクラスタシステムとの違いは何ですか?どちらを選択すればいいのですか?

A

Level 2プロテクト(以降 Level 2)はアクティブ側のサーバに故障が起こった場合、自動的にアプリケーションが動作するVM単位で、スタンバイ側に切り替えて業務を再開します。
ソフトウェア障害の検出が出来るクラスタシステムのように、アプリケーション等のリソース単位での切替は発生しません。 Level 2では仮想化されたOS上でアプリケーションが動作するため、アプリケーションからは通常のOS環境として見えます。このため、アプリケーション側でクラスタシステム向けの対応が不要となり、アプリケーションをそのままご使用いただけます。
Level 2は、標準のサーバ2台とソフトウェアだけでシステムの冗長性(可用性)を実現しているため、相対的に導入・運用コストが低く、中・小規模なシステムに適します。
一方、クラスタシステムは、ソフトウェア障害による運用サーバの停止時も、待機サーバが業務の引き継ぎを行うため、Level 2よりも業務の継続性が高いという特長もあります。このようにソフトウェア障害の場合を含めて救済できるクラスタシステムは、大規模システムで採用される傾向があります。


Q

PVMでの処理データは2台のサーバで同時にディスクに書き込まれますか?それとも一方に書き込まれた後コピーされるのですか?

A

2台のホストに同時に書き込まれます。
コピーが発生するのは、障害からの復旧におけるホストの組み込み時のみです。


Q

一方のサーバが故障している(切り離されている)間に、他方のサーバに書き込まれたハードディスクのデータはどうなりますか?

A

組み込み(再同期)時にコピーされます。
障害発生の状況により、差分データもしくは全データのコピーが行われますが、いずれの場合もコピーはパックグラウンドで処理され、この間も業務が停止することはありません。


Q

Level 2プロテクト(HA)とLevel 3プロテクト(FT)は何が違うのですか?

A

Level 2プロテクトとLevel 3プロテクトはどちらもサーバを2台使用し、ハードウェアを冗長化することで高可用なシステムを実現しています。
Level 3ではPVMが2台のサーバ上で同期動作していますが、Level 2はアクティブ側でのみPVMが動作しています。 このため、ハードウェア障害の内容によっては、Level 3 PVMでは業務継続可能なケースでも、Level 2 PVMではスタンバイ側からの自動的にOS再起が再起動することで、障害から復旧するケースがあります。
このように、Level 3がシステムレベルでの冗長化を実現しているのに対し、Level 2ではコンポーネントレベルでの冗長化を実現することで、業務のダウンタイムを最小限に抑えることを目的としています。
ただし、everRun 2GではLevel 2ではPVM上でマルチプロセッサに対応していましたが、everRun MXではLevel 3でもPVM上でマルチプロセッサに対応しました。ただし、Level3 でマルチプロセッサを使用する場合は、事前に性能検証することが必要となります。主に以下の様な観点で、構築予定の環境で性能が満たされるか確認してください。

  • ネットワーク経由でのクライアントとの通信が性能に影響するアプリケーション。
  • ファイルの送受信が主となるアプリケーション。
  • バックアップ・リストアに要する時間。

また、Level 3でマルチプロセッサを構成する場合は、1つのPVMに割り当てるvCPU数は4まで、複数のPVMを作成する場合は、内Level 3のマルチプロセッサ構成は1PVMまでを強く推奨しますが、構成する環境で事前評価を行ってください。

  • MX 6.0

    マルチプロセッサ構成のLevel 3のPVMを作成する場合は、システム全体でコントロールドメイン用に予約される1CPU以外に、各PVM毎に割り当てが必要な1CPU引いた数の残りが、システム全体のPVMに割り当て可能なCPUの数となります。なお、1CPU構成のLevel 3のPVMの場合は必要ありません。

  • MX 6.1 / MX 6.1.1

    マルチプロセッサ構成のLevel 3のPVMを作成する場合は、システム全体でコントロールドメイン用に予約される4論理CPU(2物理コア)以外に、各PVM毎に割り当てるvCPUと同期処理用のVM(AM)に割り当てられるvCPUの合計と同数の論理CPUが必要となります。Level 2の場合はコントロールドメイン用は同じですが、PVMのvCPUに関係なく同期処理用のVMは1vCPUで固定となる点が異なります。
    また、マルチプロセッサ構成のLevel3 PVMでは、搭載するCPUの数により、同期処理のVMに必要なvCPU数が異なります。詳細については「PDF everRun MX設計・インストール」を参照してください。


Q

ミラー(ミラーリング)とは何ですか?

A

everRun MXは2台のサーバ間でI/O処理をリアルタイムでスタンバイ側にコピーすることで、ハードディスクの状態を常に同じ状態に保っています。これをミラーリングといいます。これにより、Level 3のPVMの場合は障害が発生したホストを切り離して、業務を継続可能とします。
Level 2のPVMでは、PVMをホストしているアクティブ側のサーバが継続動作できないようなハードウェア障害が発生しても、スタンバイ側から自動的に直前までミラーされていたデータを使用して仮想サーバを再起動することで、障害が発生する直前の状態から業務を再開することが可能です。


Q

オンライン・マイグレーションとは何ですか?

A

Level 2 のPVMが動作するホストをオンラインで移動させる機能です。
PVMをホストしているアクティブ側のサーバに対して、ハードウェアの保守作業などを実施する際は、事前にオンライン・マイグレーションの機能を使用してアクティブとスタンバイのサーバを切り替えることで、業務停止時間をなくします。(注1)

注1 オンライン・マイグレーションでは、PVMを引き継ぐスタンバイ側のサーバにメモリやCPUの状態をコピーするため、仮想サーバが通常1~2秒程度(業務負荷やメモリ搭載量によっても変化します)停止します。


Q

everRun MXのライセンスの違いは何でしょうか?

A

購入したライセンスにより、プロテクトできるレベルと同時に使用可能なPVMの数が異なります。

- everRun MX
Level 2とLevel 3のPVMを複数混在させて、同時に使用できます。
ライセンス上はPVMの数に制限はありませんが、当社がサポートする同時に運用可能なPVMの数は最大4つまでとなります。
- everRun MX FT
Level 3のPVMを1つだけ作成可能です。
- everRun MX HA
Level 2のPVMを1つだけ作成可能です。

Q

アクティブとスタンバイの違いは何ですか?

A

Level 3のPVMではハードウェアが完全に2重化されているため、基本的にアクティブとスタンバイの概念はありません。
Level 2のPVMはアクティブホストで動作しており、スタンバイホストへはデータのミラーリングが行われています。2重化された業務LANはアクティブホストの物理LANアダプタがアクティブになるように連動します。 アクティブ側のサーバに障害が発生し、PVMが動作できなくなった場合は、スタンバイ側から自動的に仮想サーバが起動して、業務を再開します。
なお、Level 2のPVM計画保守でアクティブ側のホストを停止する場合は、オンライン・マイグレーションの機能を使用することで、業務を停止することなく、アクティブとスタンバイのホストを切り替えることが可能です。


Q

スプリット ブレインとは何ですか?

A

通常は2台のホスト上にシングルイメージとして動作するPVMが、、それぞれのホスト上で独立したPVMとして動作することです。2台のホスト間の通信経路が全て切断された場合に発生する可能性があります。


Q

スプリット マスタとは何ですか?

A

通常はリソースプールに存在するマスターホストは1台ですが、複数のマスターホストが存在する場合のことです。


Q

everRun MXをインストールしないでXenServerの機能を使用することは可能ですか?

A

everRun MXをインストールしない環境は当社ではサポートしておりません。 プロテクトされていないVM(everRun MXではLevel 0)やXenServerのオプション機能でサポートされるHA(everRun MXではLevel 1)に関しては、サポートしておりません。
また、everRun MXをインストールした環境でも有償のエディションの機能についてはサポートを行っておりません。


Q

XenServerを有償版のエディションに変更可能ですか?

A

有償のエディションはサポートしておりませんので、everRun MXに含まれるOEM版(XenServerの無償版)のみがサポートされます。


Q

Citrix Essentials for XenServerはeverRun MX環境で使用可能でしょうか?

A

未サポートの機能のためご使用いただけません。


Q

everRun 2GとeverRun MXの違いは何ですか?

A

everRun MXはeverRun 2Gの後継バージョンとなります。新機能として主に以下に対応します。
- Level 3のPVMでマルチプロセッサ(FT-SMP)に対応
- スナップショットによるPVMのバックアップに対応
- Intel Extended Page Table (EPT)への対応


Q

Level 3のPVMでマルチプロセッサ構成(FT-SMP)での注意点はありますか?

A

Level3 PVMでのマルチプロセッサによる性能向上はアプリケーションに依存しますが、多くのアプリケーションにおいて良好な拡張性を示します。しかしながら、大量のメモリを高速に書き換えたり、外部と頻繁に通信を行うような特性を持つアプリケーションは、Level3ではマルチプロセッサによる拡張性の本来の利点を得られない可能性があります。そのようなタイプのアプリケーションにおいては、Level2 PVMでの運用をお勧めしています。
なお、PVMは最大4つまで運用可能ですが、内FT-SMPは1つまでを推奨します。


Q

スナップショットの機能の特徴を教えてください。

A

スナップショット機能には以下の様な特徴があります。
- スナップショットを使用して、PVM全体のバックアップが可能です。
  注 スナップショットはファイルやドライブ、フォルダなどを指定できません。OS(システム領域)のみのバックアップや、データ領域のみを指定する運用はバックアップソフトウェアをご利用ください。
- スナップショットについては、スケジュールを組むような専用のGUIツールは提供されていません。
- eACからスナップショットの実行および管理が可能です。
- スナップショットをテンプレート化することで、データとしてエクスポート可能です。
- エクスポートされたデータをVM作成のテンプレートとして使用可能です。

「留意事項」
- スナップショットからPVMを作成する場合、eACから作業を実施してください。
- スナップショットやテンプレートの削除はeACから実施してください。
- スナップショットを使用する場合、対象となるPVMのディスク領域と同サイズのスナップショット用のディスク領域が必要です。更に、テンプレート化する場合は追加でPVMのディスク領域と同等の領域が必要となるため、最低でも3倍の領域が各ホストに必要となります。


Q

everRun MXが使用可能な機種はどれですか?

A

対象機種は「everRun MXでのハードウェア構成」を参照ください。


Q

Isolation IP アドレスに指定する機器を管理端末に指定してもよいですか?

A

管理端末が24時間運用可能な機器であれば問題ありません。
ただし、Isolation IP アドレスはeverRunの運用上非常に重要な設定項目です。必ずIsolation IP アドレスとして使用可能な機器を導入し、障害が発生した場合は復旧する必要があります。
詳細については「PDF everRun MX設計・インストール」もご参照ください。


Q

1台のサーバにデュアルコアのCPUを1つ搭載する構成で大丈夫ですか?

A

  • MX 6.0
    2コアの構成ではXenServerのコントロールドメインに1コア使用し、残りの1コアを同期処理用のVM(AM)と実際に業務を行うVM(CI)が共有します。
    このため、実際の業務内容にもよりますが、物理サーバやeverRunでプロテクトされていないVM(Level0)と比較してオーバーヘッドが大きくなる可能性が高く、処理性能が不足する可能性があります。
    また、OSが使用可能なCPUが1CPUであることから、マルチプロセッサ環境とは異なる挙動がアプリケーションの性能に影響する可能性があります。
    業務の負荷にもよりますが、将来的な負荷の増加なども考慮し、少なくとも4コア以上であらかじめ構成することをお勧めします。
    なお、Level3 PVMをマルチプロセッサ(FT-SMP)で構成する場合、同期処理用に1CPUが必須となるため、4コアの場合は2コアのみがPVMで使用可能となります。
  • MX 6.1 / MX 6.1.1
    everRun MX 6.1 / MX 6.1.1ではHyper ThreadingをサポートしていないCPUはサポートの対象外となります。このため、最低でもクアッドコア以上でかつHyper Threadingが有効なCPUがサポート対象となります。

Q

2台のホストを切り離して遠隔地に置くことは可能ですか?

A

2台のサーバはA-LinkをLANケーブルにより直結可能な範囲でのみ設置可能です。
A-Linkの接続をスイッチ等のネットワーク装置を経由して接続することはサポートしていません。

注意事項 当社ではQuorum Serviceを使用した構成をサポートしておりません。


Q

旧製品であるPRIMERGY FT/HAモデルの仮想マシンの状態をインポートまたはリストアできますか?

A

FT/HAモデルはWindows 2008をサポートしておらず、旧製品では独自の仮想化機構を使用しており、現在のeverRun MXへインポートまたはリストアすることはできません。


Q

OSやアプリケーションに障害が発生した場合はどうなりますか?

A

everRun MXはハードウェアを2重化し、ハードウェア障害に対して耐障害性を高めた高信頼ソリューションです。OSやアプリケーションは同期動作しているため、ソフトウェアの障害に対しては耐障害性はありません。ソフトウェアの2重化が必要な場合はクラスタをご検討ください。

操作・運用に関する質問

Q

管理LANは必要ですか?

A

管理LANは以下の用途で使用するため、構成上必ず必要となります。
- ホストの管理コンソールへの接続。
- リソースプール内のホスト間の通信。
- XenCenterをインストールする管理端末との通信。
- PVMの再同期およびマイグレーション。
- マスターホストの活性確認経路。

「留意事項」
- 管理LANは接続が切れた場合に、XenCenterやeACからの管理が不可能になることや、PVMの再同期およびマイグレーションが不可能となり可用性が低下することから、ボンディング構成を非常に強く推奨します。
- 管理LANはリソースプール内のホストが管理LAN経由で通信できるように同じセグメントのIPアドレスを用意してください。
- 管理LANには必ず固定IPを指定してください。
- 業務LANと同じハブ(ルータ)に接続する必要はありません。
- リソースプール内のホストの管理LAN間の通信経路(LANカードおよびスイッチ)は、全て1Gbで接続してください。


Q

サーバの監視ソフトは一般のモデルと同じ「ServerView Operation Manager」ですか?一般のモデルと比べ違いはないですか?

A

サーバはハードウェアの監視対象となります。ハードウェアの監視は、Server View Operation Manager(以降 SVOM)により通常モデルと同様の監視を行っています。
PVMの監視は、everRun MXのSNMPサービスにより監視が可能です。


Q

IPアドレスはいくつ必要ですか?

A

標準構成では、PVM用(業務用)に1つ、ホスト用(管理用)に2つ、XenCenterの管理端末に1つの計4つが必要になります。PVM用(業務用)LANは、2台のサーバで同じIPアドレスを共用しますので、必要なIPアドレスは1つのペアにつき1つとなります。
上記に加え、さらに業務用にLANを追加(2台のホストにそれぞれに1枚ずつ、2枚1組のLANカードの増設必須)する場合、 PVM上で1つ(Dual port LANカード搭載時は2つ)のIPアドレスを新たに割り当てる必要があります。
複数のPVMを運用する場合は、上記の条件が各PVMに対して適用されます。複数のPVMで物理的なLANカードを共有する場合も、各PVM上でIPアドレスの設定が必要となります。


Q

故障(切り離し)発生時の復旧作業はどうすればいいのですか?

A

ハードウェアを修理・交換するだけで自動的に復旧(組み込み)します。
ただし、自動的に復旧できない故障の場合は、修理・交換後、eAC上で故障表示されたコンポーネントおよびホストを有効化する必要があります。


Q

evacuateとは何ですか?

A

メンテナンスを実行するホスト上で動作しているPVMを一度に退避させる作業です。Level 2のPVMが動作しているアクティブ側のホストに実施した場合、自動的にマイグレーションされます。


Q

Windows 2008 R2に対応していますか?

A

対応しています。
なお、Windows Server 2008 R2 SP1についても以下の条件で対応しています。

  • MX 6.0
    MX 6.0 HF5以上で対応。
  • MX 6.1 / MX 6.1.1
    MX 6.1 / MX 6.1.1は全て対応。

Q

バックアップ装置を搭載することは可能ですか?

A

ホストへのバックアップ装置の搭載はできません。
PVMのバックアップをテープ装置に行う場合は、バックアップソフトウェアのエージェントを使用して、バックアップサーバに実施します。


Q

搭載するメモリについて教えてください

A

XenServer ホストの動作要件はサーバへの搭載メモリは最低で2GB、4GBが推奨となります。
ホスト(Dom0およびハイパーバイザー)には1GBを割り当てます。
1つのPVMに対して512MB以上、最大32GBのメモリを割り当て可能です。
また、PVMを1つ作成するごとに、PVMに割り当てるメモリ以外に各ホストに以下を確保する必要があります。

  • Level 2:PVM毎に128MB(MX 6.1 / MX 6.1.1でETERNUSを接続した場合は256MB)
  • Level 3:PVM毎に512MB

計算の例:Level2のPVM 1に2GB、Level 3のPVM 2に3GBのメモリを割り当てる場合の1台のホストのメモリ搭載量。
2GB(PVM 1) + 3GB(PVM 2)+ 128MB(PVM1用) +512MB(PVM2用) + 1GB(Domain0) = 約 6.6GB


Q

故障したサーバの修理交換中は、PVM上の業務は止まってしまうのですか?

A

故障したサーバの切り離し、修理交換、再同期を通じて、PVM上の業務は停止することなく継続します。
「再同期」とは、切り離されていたサーバをシステムに組み込む際に、everRun MXがサーバの状態を、動作中のもう一方のサーバと同一の状態にする処理のことです。再同期ではLevel 3のPVMはメモリ、CPU、ハードディスクの内容がコピーされます。Level 2はハードディスクの内容がコピーされます。
ハードディスクの内容のコピーはミラーコピーとも呼ばれ、仮想サーバの処理を継続したまま、並行してコピー処理が行われます。コピー中はディスク性能に若干の影響がありますが、コピー処理の優先度を下げることで、影響を少なくしています。


Q

切り離しが行われたことは、どのようにして判るのですか?

A

ServerViewアラームサービス、またはeverRun MXの管理ソフトであるeACで確認できます。


Q

PVMで使用できるデバイスの数に制限はありますか?

A

1つのPVMで使用可能なデバイスの制限は以下となります。
- 仮想LANアダプタは最大4個まで。
- 仮想LANアダプタとディスクの合計は最大8個まで。
例:仮想LANアダプタが2個追加された環境では、PVMに割り当て可能なディスクは6個まで。


Q

同時に運用可能なPVMの数に制限はありますか?

A

複数のPVMを同時運用する場合、業務内容によっては同時運用している他のPVMの性能に大きな影響を与える場合があります。以下に記述する条件を満たした場合でも、複数のPVMを運用する場合は、運用開始前に十分評価を実施が必要となります。

  • MX 6.0
    1. 同時起動可能なPVMの最大数は4つまでとなります。
    2. 複数のPVMを作成する場合、内Level3のマルチプロセッサ構成のPVMは1つまでを推奨します。
    3. コントロールドメインが使用するリソースとして1CPUを割り当てます。
    4. Level 3のマルチプロセッサ構成のPVMを作成する場合、コントロールドメイン用の1CPUコアとは別に1PVM毎に1CPUコアを割り当て、残りのCPUコアをPVM用に割り当てます。
    5. PVMに割り当てる1vCPUはを1物理CPUコア相当としてカウントし、割り当てる仮想CPUのリソースが物理CPUのリソースをオーバーしないようにする必要があります。このため、PVMとコントロールドメインに割り当てるCPU数の合計が搭載された物理CPUコア数を超えないように割り当てます。

    PVMに割り当て可能なvCPU = 物理CPUコア数の合計 - 1(コントロールドメイン用の1CPUコア:固定値) - マルチプロセッサ構成のLevel3のPVMの数(最大で2まで)

    [4コアのCPUを1つ搭載し、Level3のPVMに2vCPU割り当てる例]
    2(PVMに割り当て可能なvCPU)= 4(物理CPUコア数) - 1(コントロールドメイン用) - 1(マルチプロセッサ構成のLeve3 PVMの数)
    [4コアのCPUを2つ搭載し、Level2のPVMに4vCPU割り当て、Level3のPVMに2vCPU割り当てる例]
    6(PVMに割り当て可能なvCPU)= 8(物理CPUコア数) - 1(コントロールドメイン用) - 1(マルチプロセッサ構成のLeve3 PVMの数)
  • MX 6.1 / MX 6.1.1
    1. 同時起動可能なPVMの最大数は4つまでとなります。
    2. 複数のPVMを作成する場合、内Level3のマルチプロセッサ構成のPVMは1つまでを推奨します。
    3. 1物理CPUコアはHyper Threadingを有効とすることで、2論理CPUが割り当て可能として計算します。

      Hyper Threading有効: 1物理CPUコア = 2論理CPU
      Hyper Threading無効: 1物理CPUコア = 1論理CPU

    4. 1論理CPUには仮想マシンが使用する1vCPUが割り当て可能として計算します。

      1論理CPU = 1vCPU

      論理CPUに1vCPU以上を割り当てることをオーバーコミットと呼び、1対1以上のリソースを割り当てるため、高負荷時には複数の仮想マシンや仮想CPU間でリソースを切り替えるため、オーバーヘッドが大きくなる可能性があります。
    5. コントロールドメインが使用するリソースとして4vCPU(4論理CPU = 2物理CPUコア)固定分を割り当てます。
    6. Level 3のマルチプロセッサ構成のPVMを作成する場合、PVMに割り当てるvCPUと1PVM毎に必要な同期制御用のVM(AM)のvCPUを合計します。同期制御用VMに必要なvCPUはPVMのvCPUの数により異なります。
      詳細については「PDF everRun MX設計・インストール」を参照してください。
    7. Level3の1vCPU構成のPVMとLevel 2のPVMの場合は同期制御用VMに必要なvCPUは1PVM毎に1vCPU(固定)が必要です。
    8. コントロールドメインのvCPU(4vCPUで固定)に全てのPVMのvCPU、同期制御用VMのvCPUを合計し、搭載されている物理CPUコアのリソースを論理CPUに変換した値をオーバーしないようにする必要があります。
    [6コアのCPU(HyperThreading有効)を1つ搭載し、Level3のPVMに4vCPU割り当てる例]
    12(論理CPU数) ≧ 4(コントロールドメイン用) + 4(Level3 PVMのvCPU) + 4(同期制御用)
    [4コアのCPUを2つ搭載し、Level2のPVMに5vCPU割り当て、Level3のPVMに2vCPU割り当てる例]
    16(論理CPU数) ≧ 4(コントロールドメイン用) +2(Level3 PVMのvCPU)+ 4(Leve3 PVM用の同期制御用)+ 5(Level2 PVMのvCPU) + 1(Leve2 PVM用の同期制御用)

Q

使用可能なディスク容量に制限はありますか?

A

XenServerのホストに対する制限:XenServerのブートディスクは2TB未満。注1
PVMに割り当てる仮想ディスクの制限:2TB以下。 注2

注1 XenServerのホストに対する制限は、Domain0から見える1つのディスクの最大サイズとなります。

注2 XenServerで管理するSR上に作成する1つのVHD(仮想ディスク)の最大サイズです。


Q

サーバに搭載されたDVD-ROMドライブは使用できますか?

A

PVMとホストで使用可能条件が異なります。

  • PVM:ホスト上に搭載されたCD-ROMドライブは直接使用できません。ネットワーク経由でネットワークドライブを割り当てて使用可能です。

    注everRun MXでプロテクトする前のVMはホスト上のDVD-ROMが使用可能です。

  • ホスト:搭載したDVD-ROMを直接使用可能です。

Q

RS-232CカードなどのI/O制御カードが使えますか?

A

everRun MXでは2台のサーバが同期を取って動作をしますので、同期が保証できないI/Oカードは使用できません。


Q

バッチファイルからシステム全体のシャットダウンは可能ですか?

A

バッチファイルやアプリケーションからシステム全体を正常にシャットダウンする際は、ホスト上で標準で添付の「ev」コマンドが使用可能です。


Q

Domain0で使用するネットワークアダプタの増設は可能ですか?

A

Dom0で使用する場合は、管理LANとして使用するネットワークアダプタ以外は追加不可能です。


Q

バックアップ装置は使用できないのでしょうか?

A

バックアップ装置はホストに搭載することができません。バックアップ装置を使用する場合は、バックアップソフトウェアを使用し、外部のバックアップサーバに搭載したテープ装置を使用してください。


Q

VMをプロテクトしないまま使用可能ですか?

A

当社ではeverRun MXでプロテクトされたVMの環境のみサポートしています。プロテクトしないままVMをご使用いただくことはサポートの対象外となります。
また、プロテクトされたVMとプロテクトされていないVM環境の混在もサポートはしておりません。


Q

UPS(無停電電源装置)を使った運用はどのようにしたらよいですか?

A

以下をご検討ください。

  • UPSを2台用意し、2台のホストが、それぞれ1台ずつのUPSから電源を採るように構成します。
  • シャットダウンの所要時間の最大値を見積もり、バッテリ保持時間がそれよりも長くなるよう、UPSの機種を選定します。
    シャットダウン所要時間には、すべての仮想マシン(PVM)がシャットダウンするまでの時間と、各ホストのXenServerがシャットダウンするまでの時間が含まれます。
    バッテリ保持時間は、ホストの消費電力にも左右されます。当サイトの「サーバ消費電力/質量確認ツール」を目安としてご利用ください。
  • スケジュール運用をする場合、必ず同一のスケジュールを両方のUPSに設定してください。

Q

UPS制御ソフトウェアとしてPowerChuteを使用するにはどうしたらよいですか?

A

以下をご検討ください。

  • 対応するソフトウェアは PowerChute Network Shutdown Enterprise (以下、PCNS) となります。ホスト台数分のライセンスをご用意ください。
  • ネットワークマネジメントカードを各UPSに搭載する必要があります。UPS台数分の数量をご用意ください。
  • XenServer用のモジュールが用意されていない場合は、VMWare用のモジュールを使用してください。
  • PCNSをDom0にインストールする前に、以下の2つの準備が必要です。
    • ファイアーウォールを設定して、以下のポートで通信できるようにします。
      TCP Port 80 out (Network Management Card 通信用ポート (送信))
      TCP Port 3052 in (Web User Interface)
      UDP Port 3052 in (Network Management Card 通信用ポート (受信))
      TCP Port 6547 in (Web User Interface)
    • ホストのコンピュータ名を/etc/hostsファイルに登録します。以下のような行を追加します。
      127.0.0.1 (ホストのコンピュータ名)

Q

UPSによる運用時、停電時の制御はどのようにしたらよいですか?

A

おおまかに以下の2通りのケースが考えられます。

  • 停電時、PVMをすべてシャットダウンしたい場合:
    すべてのPVMをシャットダウンするコマンドを作成し、停電時に呼び出すよう設定します。
    コマンドは「ev pvm-shutdown --all --force --waitFor」となりますが、2台のホストから同時に呼び出すことはできません。
    どちらか一方のホストからこのコマンドが呼び出されるよう、以下のようなシェルスクリプトを作成し、両方のホストに設定します。
    ~~
    #!/bin/bash
    ev host-list --localhost params=host-role | grep -q Master && ev pvm-shutdown --all --force --waitFor
    ~~

    XenServerマスターであるホストからのみ、シャットダウンのコマンドが呼び出されます。

  • 2つの電源系統があり、停電時、どちらか片方のホストでPVMの運用を継続できる可能性がある場合:
    シャットダウンするホストで退避(evacuate)コマンドを呼び出すよう設定します。
    コマンドは「ev host-evacuate --localhost --force --waitFor」となります。
    2台のホストから同時に呼び出すことがないよう、時間差を設ける必要がありますので、以下のようなシェルスクリプトを作成し、両方のホストに設定します。
    ~~
    #!/bin/bash
    ev host-list --localhost params=host-role | grep -q Master && sleep 15
    ev host-evacuate --localhost --force --waitFor
    ~~

Q

XenCenterがインストールされた管理端末は1Gbpsで接続が必要でしょうか?

A

100Mbps以上での接続が必要条件となります。ただし、XenCenterを使用してVMのエクスポート等を実施する場合や、ISOを共有する端末として使用する場合は、1Gbpsでの接続をお勧めします。


Q

PVMに対して定期的なバックアップは必要でしょうか?

A

everRunはハードウェアを冗長化した高可用なシステムですが、OSやソフトウェアの障害に対しては通常のOSと変わりありません。従来と同じくバックアップによる運用も同様に必要となります。


Q

ホスト内でのLANのボンディングは管理LAN以外も可能ですか?

A

PVMが使用する業務用のLANはホスト間で冗長化されており、ボンディングの必要はありません。また、管理LAN以外のLANはボンディングできません。


Q

障害発生時にLevel 2のPVMの業務はどれぐらいで再開可能ですか?

A

PVMが起動しているホストが切り離された場合、業務を再開するためスタンバイ側のホストより数秒程度でPVMが自動的に再起動されますが、OSの起動時間やアプリケーションの起動時間が必要となります。
また、OSやアプリケーションは障害発生時の状態で再起動されます。このため、ご使用になるアプリケーションによっては手動で復旧作業や再開作業が必要になるため、業務再開までの時間は環境により異なります。


Q

PVMの使用してるディスクのサイズはOSインストール後も拡張は可能ですか?

A

可能です。ただし、プロテクトされているPVMを一旦解除した状態で、通常のVMに対してディスクの拡張作業を実施し、再度プロテクト作業を行う必要があります。


Q

片系ホストの復旧時に、バックアップデータからのリストアが必要ですか?

A

ゲストOS上のデータはミラーされているため、復旧作業が完了した時点で存続ホスト上のデータが再同期されて自動的に復旧されます。このため、ゲストOS上のデータをリストアする必要はありません。再同期はPVMのプロテクトレベルに関わらず実行されます。


Q

ホストの障害に備えてホストのバックアップは可能ですか?

A

ホストについてはバックアップからのリストアではなく、再インストールを行ってください。


Q

片側のホストが故障した場合はどのような作業が必要ですか?

A

ハードウェアの障害が発生した場合は通常サーバと同様にハードウェアの復旧作業が必要です。また、ソフトウェアの復旧が必要な場合は、XenServerやeverRunの再インストールが必要になります。


Q

管理LANがボンディングされていないとどのような危険がありますか?

A

管理LANをボンディングすることで、1系統のLAN障害が発生しても以下の様な状況を回避することが可能です。ボンディングを行わない場合、LANの復旧が完了するまで問題が継続します。

- ホストの管理ドメイン(Dom0)への接続障害
リモートから管理ドメインへのアクセスができません。
SSH等によるコンソール接続ができず、そのホストが管理不能となります。
- XenCenterの接続(リソースプール関連の通信)障害
マスターホストの場合、XenCenterがホストに接続できなくなり、各管理操作が不可能となります。
PVMのデスクトップ画面の操作がXenCenter経由で出来なくなります。
また、VMのテンプレートのエクスポート等の作業もできません。
メンバーホスト側で発生した場合、リソースプール上の当該ホストはオフラインとなり、情報が取得できなくなります。
- eACの接続障害
マスターホストの場合、eACに接続できなくなり、eAC経由の管理操作が全て不可能となります。
メンバーホストの場合、当該ホストの情報が表示できなくななります。
- Isolation IPアドレスの確認が不可能
Isolation IPアドレスが不通となるなります。
結果、マスターホストの場合、A-link切断が発生すると、PVMがシャットダウンされてしまいます。
メンバーホストの場合、A-link切断が発生すると、マスターに昇格できなくなります。
- PVMの再同期 / マイグレーション時のメモリコピーが実行できない
PVMがLevel3保護の場合、再同期のためのメモリコピーができなくなるため、切り離しが発生した後や片系ダウン後は片側のホストのみの運転となります。
PVMがLevel2保護の場合、オンラインマイグレーション(メモリコピー)ができません。

Q

Active Directoryはシステム構成として必要ですか?

A

Active Directoryは構成上必須ではありません。


Q

管理端末を他の用途と併用して(バックアップサーバ)としても使用できますか?

A

既存のバックアップサーバにXenCenter等の管理ツールをインストールすることで管理端末としてご使用いただけます。また、その他の用途に使用しているサーバにXenCneterをインストールし、同一サーバで運用することも可能です。
24時間運用可能なサーバであれば、管理端末をIsolation IP アドレスの指定先としてもご利用いただけます。

ソフト(アプリケーション、ライセンス、OS等)に関する質問

Q

サポートされているバックアップソフトウェアを教えてください。

A

2011年11月現在はARCServe r16注 が使用可能です。
エージェントをPVMにインストールし、リモートでバックアップサーバにバックアップが可能です。
PVMはバックアップサーバとしてはご使用いただけません。

注 PVMにインストールする場合は、CA ARCserve Backup r16 Agent for Virtual Machines - Japanese を使用します。


Q

ソフトウェアのライセンス数はどのように数えるのですか?

A

ライセンス数の数え方はソフトウェアにより異なりますので、販売元へお問い合わせください。
当社で取り扱うソフトウェアについては『ソフトウェアシステム構成図』を参照してください。


Q

アプリケーションは、ホストにそれぞれにインストールする必要があるのですか?

A

PVMにインストールする業務アプリケーションは、通常のサーバと同様1回のインストールです。PVMのディスク書き込みは2台のホストのハードディスクに同時に書き込まれるためです。
everRun MXやXenServerの修正モジュールに関しては、ホスト側とPVMの両方に適用が必要な場合があります。修正モジュールのマニュアルを参照してください。
なお、XenServerの修正モジュールに関しては、インストールの可否について、PDF everRun MXバージョンとアップデートで必ず事前にしてください。


Q

1つのPVMごとにWindows OSのライセンスは2つ必要ですか?

A

必要です。Level 2、Level 3のPVMは、どちらもWindows OSの仮想サーバライセンスが2つ必要となります。
なお、Windows OSのエディションによって、1サーバライセンスで使用出来る仮想サーバの台数(インスタンス)が異なります。
使用するPVMの数に応じてライセンス数を用意してください。


Q

PVM上でサポート可能なOSは何ですか?

A

PVMでは以下のOSをサポート済みです。

  • Windows Server 2008 Standard / Enterprise(32-bit)、(64-bit)の SP1 と SP2
  • Windows Server 2008 R2(64-bit)とSP1

注意事項 MX 6.0の場合はHF5以降のHotfix適用が必要となります。


Q

ライセンス番号が分かりません。

A

システムが起動している場合は、eACから確認が可能です。


Q

BrightStor ARCserve Backup for Windows Disaster Recovery Option-Japaneseは使用できますか?

A

BrightStor ARCserve Backup for Windows Disaster Recovery Optionは使用できません。


Q

everRun MX環境で使用できる主要なソフトウェア(ミドルウェア)は何がありますか?

A

everRun MX環境では標準サーバ2台で構成し、OSの仮想化技術により1台のサーバとWindows OSとして動作します。従って、PCサーバで動作するアプリケーションは、基本的にそのまま動作します。なお、直接ハードウェアのドライバ・インターフェースを使うアプリケーションは評価が必要です。


Q

everRun MX のシステムを複数セット構築する場合、セットアップ時に同じライセンスキーを使用してもよいですか?

A

同じライセンスキーを、複数のeverRun 環境に使用することはできません。


Q

ゲストOS上のCALはいくつ必要でしょうか?

A

CALは接続数により管理されます。実際に必要なライセンス数を準備してください。everRunの環境ではホストが2台存在しますが、2倍準備する必要はありません。


Q

OSがバンドルされたPRIMERGY を購入時に、別途Windows Server 2008 のメディアとプロダクトキーが必要なのはなぜですか?

A

Windows Server 2008で仮想OSを構築する際、Windows Server 2008のライセンスキーが必要となりますが、OS変換機構にはWindows Server 2008のライセンスキーが添付されません。
また、PRIMERGYサーバにバンドルされている仮想化キーはWindows Server 2008 R2のライセンスキーであり、Windows Server 2008とは互換性がなく使用できません。このため、OS変換機構ではWindows 2008を構築することができません。

OSバンドルタイプを手配される場合は、別途Windows Server 2008のインストールメディアおよびライセンスキーを手配する必要があります。

(1) Windows Server 2008 環境がない場合:
別途、マイクロソフト社よりWindows Server 2008 SP2のダウングレード用メディアとプロダクトキーを手配をお願いいたします。
(2) 既にWindows Server 2008 環境がある場合:
既存のWindows Server 2008のプロダクトキーとセットになったWindows Server 2008のメディアを利用可能です。
ただし、サーバに添付のライセンスをご使用の場合は、Windows Server 2008用ではないため、マイクロソフト社の電話窓口にお問い合わせが必要になります。

Q

注意が必要なアプリケーションはありますか?

A

everRunは仮想環境および2重化されたハードウェア上で同期動作するため、以下の様なアプリケーションは同期制御や仮想環境へ影響を与える可能性があるため、制限となる場合があり、十分な検証が必要です。

  • - 独自のドライバなどを使用し、ハードウェア情報に直接アクセスするようなアプリケーション

    予測される影響 同期制御への影響や、予期せぬシステムダウンの原因となる可能性があります。

  • - ハードウェア情報を使用して管理を行うアプリケーション

    予測される影響 ハードウェアが2重化されているため、起動するサーバにより情報が異なる場合があります。通常のサーバや仮想マシンと同様の動きとならない可能性があります。

    予測される影響 仮想マシンは再起動毎に再作成されるため、仮想マシン毎に付加されるシリアルナンバー、UUID等が再起動毎に再作成される場合があります。

    例:ライセンス監視ソフト等で異なる環境として認識される可能性があります。

  • - PVM上で仮想化または他の仮想環境上でXenServerとeverRunをインストールする
  • - Dom0(コントロールドメイン)に許可されたソフトウェア以外をインストールする

    予測される影響 仮想環境を管理するDom0には許可されたソフトウェア以外はインストールできません。


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