サーバの低騒音化
オフィス環境に適した低騒音サーバ
PRIMERGY(プライマジー) のタワー型サーバは、オフィス環境の騒音に対するお客様のご要望に応え、低騒音化を実現しました。 構造や採用部品の変更など徹底した取り組みにより、業界トップクラスの図書館並みの低騒音を実現しました。オフィスに設置しても快適な環境を保ちます。
冷却ファンの風切り音が騒音の主要因
騒音は主に冷却ファンが回転する風切り音により発生します。従って、騒音を減すには冷却ファンの数を減らすことや大型の空冷ファンでゆっくり風を送ることが、低騒音のポイントになります。しかし、ラック型サーバの1Uサイズ条件や部品配置上の制約で、これらを実現するのは容易ではありません。低騒音を実現するには、少ない風量でいかに効率よく熱をサーバの外に廃熱する熱効率を上げる冷却技術が重要となります。
それでは、PRIMERGYタワー型サーバの卓越した低騒音を実現した冷却技術を紹介します。
空冷での限界に挑戦した冷却技術
PCサーバクラスの一般的な冷却方式には、ファンで冷却する空冷式と、水で冷却する水冷式があります。空冷は水冷と比較して熱効率が悪いのですが、部品点数が少なく、万一の冷却水漏れや冷却水の揮発への監視などが不要など利点も多く、PRIMERGYでは空冷式にこだわり業界トップクラスの低騒音(TX100 S1:21dB)を実現しています。
CPUヒートシンクおよび筐体ファンから構成
低騒音対策その1、CPUファンの排除
従来サーバはCPUから発生した熱をヒートシンクに伝達させCPUファンおよび筐体冷却ファンを介してサーバ後方に排熱されていました。TX150 S4では、ヒートパイプ()を採用することによって、CPUで発生した熱をラジエター部分まで熱を伝導させ、筐体冷却ファンにて後方に排熱することができました。この冷却方式により、CPUファンを無くすことができました。近年のタワー型PRIMERGYサーバに、その技術が受け継がれています。
()ヒートパイプとは、管内に毛細血管構造を持つ金属製パイプを用い、一端をCPUへ、他端をラジエターなどに接続し、狭い場所で効率よく熱を伝導する仕組みです。
従来装置との構造比較
低騒音対策その2、冷却ファンのプッシュプル配置
TX120はコンパクトサーバで横幅に制限があり大型のファンを実装するスペースが確保できません。つまり、サーバを小さく省スペースにすることが低騒音化の妨げとなりました。そこで、TX120ではCPUの前後に押込み用と吸出し用の二つの冷却ファンを配置し、低速で回転させることで、冷却に必要な風量を確保しながら、低騒音化を実現しました。
また、CPUやチップセットLSIなどの発熱源を一直線上に配置し、前面から背面へ風を通すことにより、少ない冷却ファンで効率的に冷却し低騒音化を実現しています。
プッシュ-プル方式ファン