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本ページの製品は2024年4月1日より、エフサステクノロジーズ株式会社に統合となり、順次、切り替えを実施してまいります。一部、富士通表記が混在することがありますので、ご了承ください。

 

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PCサーバ遠隔操作ガイド

PCサーバを利用する場合、台数が増えてくると専用の部屋に設置するケースも増えてきます。また、支社や支店など遠方に設置されたサーバの管理が必要なケースもあるでしょう。管理するPCサーバを離れた所から操作することで、TCOの削減が可能になります。

 遠隔操作で出来ること |  遠隔操作の利用シーン |  遠隔操作のための機能/オプション |

遠隔操作で出来ること

電源制御

サーバの電源オン/オフや、OSシャットダウン後の電源オフができます。

ハード操作

OSがハングしたPCサーバのモニタ(出力画面)の表示、ハードウェアログの参照、ハードウェア(BIOS)設定の更新や、サーバのリブートができます。

OS操作

OS/ミドル/アプリの設定変更や、コマンドおよびツールの実行ができます。

リモートストレージ

遠隔操作を行う端末(PC)のFD/CD/DVDなどのドライブを、遠隔地のPCサーバに接続されたドライブのように利用できる機能です。PCサーバのハードウェアに内蔵されたファームウェアの更新や、パッチの適用、ソフトウェアのインストールができます。

遠隔操作の利用シーン

支店サーバのメンテナンス

全国に散在する支店に設置したサーバのメンテナンスを、毎日出勤する事務所から集中して行うことができます。
ファームウェア/ドライバ/OSのアップデートや、スケジュール外の電源オン/オフやリブートも可能なため、支店ごとにサーバ管理者が常駐する必要がなく、事務所で一括操作・管理できます。人的リソースの有効活用を図れます。

支店サーバのトラブル対応

例えば、管理者が近くにいない支店サーバでOSがハングアップした際、遠隔地にいる管理者が強制電源断/リセットを行い、システムを再起動することができます。また、トラブルが発生した現場に行かなくとも、サーバのモニタ(出力画面)の表示や、ハードウェアログの確認、サーバのリブートが行えるため、障害の原因調査やシステムの復旧作業を遠隔地から行うことができます。このため管理者が支店サーバの近くにいなくとも迅速な対応が可能です。

遠隔操作のための機能/オプション

[機能索引]  リモートデスクトップサービス |  PowerShell |  Telnet |  SSH |  X-Windows |  リモートマネジメントコントローラ |  リモートマネジメントコントローラアップグレード |  マネジメントブレード |  高機能KVMモジュール |

機能 OS
リモートデスクトップサービス PowerShell Telnet SSH X-Window
Windows標準 Windows/
Linux標準
Linux標準
電源制御 電源オフ 不可 不可 不可 不可 不可
電源オン 不可 不可 不可 不可 不可
ハード操作 ハングOSのモニタ出力 不可 不可 不可 不可 不可
ハードウェアログ参照 不可 不可 不可 不可 不可
BIOS操作 不可 不可 不可 不可 不可
リブート 可能 可能 可能 可能 可能
OS操作 可能 可能 可能 可能 可能
リモートストレージ 可能 条件付き、または一部のみ (注1) 条件付き、または一部のみ (注1) 条件付き、または一部のみ (注1) 不可
機能 ラック型/タワー型サーバ (注2) ブレードサーバ
リモート
マネジメント
コントローラ
リモート
マネジメント
コントローラ
アップグレード
マネジメント
ブレード
高機能
KVMモジュール
標準搭載 有償
オプション
標準搭載 有償
オプション
電源制御 電源オフ 可能 可能 可能 不可
電源オン 可能 可能 可能 不可
ハード操作 ハングOSのモニタ出力 不可 可能 条件付き、または一部のみ (注3) 可能
ハードウェアログ参照 可能 可能 可能 可能
BIOS操作 可能 可能 可能 可能
リブート 可能 可能 条件付き、または一部のみ (注4) 可能
OS操作 条件付き、または一部のみ (注5) 可能 可能 可能
リモートストレージ 不可 可能 条件付き、または一部のみ (注3) 可能

可能 : 可能     不可 : 不可     条件付き、または一部のみ : 条件付き、または一部のみ

注釈

  1. 予めファイル共有の設定をしておけば、端末(PC)のファイルを利用可能
  2. 機種によっては、対応していない機能があります。リモートサービスボードなどの機能で実現している機種もあります。
  3. BX900シリーズはサーバブレード標準機能で利用可能
  4. 対象ブレードサーバにServerView Agents のインストールが必要
  5. コマンドラインのインターフェースのみ利用可能

リモートデスクトップサービス(Windows標準サポート)

Windowsのデスクトップ画面を、他のWindows PCからアクセスすることができるようにするサービスです。キーボード/マウスもPCから制御できるので、管理者権限でサーバにアクセスすればOSの操作を行うことができます。

注 ネットワークを経由して遠隔操作を可能にする場合、セキュリティ上、サービスポート番号をデフォルトから変更することを推奨します。

PowerShell(Windows標準サポート)

コマンドラインシェル環境をサポートし、テキストベースでWindowsを制御できます。Windows Server 2008 R2ではPSRemotingが追加されリモート処理可能になったPowerShell2.0を標準機能として搭載されています。Windows Power Shellはコマンド処理をスクリプト化できるので作業効率の向上が望めます。

Telnet(Windows/Linux標準サポート)

他の端末(PC)からアクセスしてテキストベースで遠隔操作できるようにする、サービスおよびアプリケーションです。LANやシリアルケーブルで接続された、テキストコンソールがあれば、OS操作を行うことができます。

SSH(Linux標準サポート)

Telnet同様にネットワークを介して遠隔地の端末(PC)からテキストベースでコンピュータを操作できます。Telnetと違う点は、ネットワーク上を流れるデータが暗号化されることで、よりセキュリティレベルの高い通信を行います。

X-Windows(Linux標準サポート)

グラフィック画面を扱うサービスおよびアプリケーション(X-Window:Linux標準サポート)が、遠隔操作する側/される側に導入されていれば、SSHを利用してグラフィック画面の遠隔操作が可能です。

リモートマネジメントコントローラ(標準搭載)

PCサーバのシステムボード上に標準搭載されている遠隔管理チップ(略称:iRMC/iRMC S2)です。サーバ管理のための標準技術であるIPMI(Intelligent Platform Management Interface)を利用して、ベースボード管理コントローラ(BMC :Baseboard Management Controller)と呼ばれる処理装置を通じ、温度センサー、CPUステータス、ファンのスピードや電圧といったボード上のデバイスを監視したり、リモートからのサーバ再起動や電源操作を実行したり、BIOS設定およびOSコンソール情報に対するリモートアクセスを提供しています。

ブラウザやサーバ管理ソフトウェア(PRIMERGYではServerView Suite)から、テキスト画面でOSを操作する機能が標準的に提供されています。

IPMI:Intelligent Platform Management Interface
IPMIとは、温度、電圧、冷却ファン、電力供給、シャーシといったサーバの物理的な健全性を監視するハードウェアに対する共通のインターフェースを定義したものです。これらの機能は、TCOの低減につながるシステム管理、復旧、資産管理を可能とする情報を提供します。

リモートマネジメントコントローラアップグレード(有償オプション)

標準搭載のリモート マネジメント コントローラの機能を拡張して、ネットワーク経由で他の端末(PC)に遠隔地のサーバのモニタ画面を表示することや、他の端末(PC)のキーボード/マウス/FD/CD/DVDをサーバに接続されたものと同様に扱うことができます。

マネジメントブレード(標準搭載)

ブレードサーバのシャーシや各ブレードの監視および設定に関するリモートアクセスを提供しています。

なお、BX900シリーズではサーバブレード標準搭載のリモートサービス機能を利用して、PCサーバのモニタ画面を遠隔操作できるコンソールリダイレクション機能、およびリモートストレージ機能が使用できます。

高機能KVMモジュール(有償オプション)

ブレードサーバの高機能KVMモジュールは、ブレードサーバに接続するキーボード・マウス・モニタを統合する装置で、1組のキーボード・マウス・モニタで複数のブレードサーバを操作できます。加えて、ネットワーク経由で他の端末 (PC) にブレードサーバのモニタ画面を表示し、他の端末 (PC) のキーボード / マウス / FD / CD/DVDをブレードサーバに接続されたものと同様に扱うことができます。

注 ネットワークを経由して遠隔操作を可能にする場合、セキュリティ上、一般のネットワークと分離することが望ましいですが、分離できない場合には、ユーザ認証で保護された環境や、SSL/VPNといった暗号化された環境でご利用ください。

遠隔地からのサーバのインストール

これらの機能を利用すると、離れた所からPCサーバにOSをインストールすることができますが、ほとんど手作業となり、多数のサーバを事務所や支店に展開する場合は、ほぼ同一手順の繰返しになります。

最近のPCサーバには、PXE(Preboot Execution Environment)という、ネットワークを経由してサーバを立ち上げる機能や、OSをインストールする機能があり、遠隔地のPCサーバへのOSのインストールを自動的に行うことができます。

ネットワーク・ブート(PXE)を利用するには、BIOS設定やブートイメージを格納する場所などが必要です。また、この機能を利用してサーバの自動展開や、バックアップ / リストアを行う「SystemcastWizard (システムキャストウィザード) & DatacloningWizard (データクローニングウィザード)」という製品もあります。