生成AI Copilot

問いかけを磨いてCopilotを駆使する!
すぐに使えるプロンプトの事例

プロンプトの重要性

プロンプトは、Copilotに指示を与えるテキストです。
Copilotは、プロンプトに基づいて回答を生成しますので、利用者の意図や要望を正確に伝えることが重要です。たとえば、「これは何ですか?」や「要約してください」といった単純な指示よりも、目的や説明する相手の役割、回答の条件等を詳細に指示することで、より精度の高い回答を得ることができます。業務で活用できる例を以下で紹介します。

設定:あなたは新商品の開発に向けた会議の招集を任されました。初めて経験する業務であり、どのように会議を進行すべきか悩んでおり、Copilotに相談することにしました。

単純なプロンプトの例

「新商品開発に向けた会議の議事進行を教えて」

(解説)
この新商品会議の議事進行案は参考になりますが、実際に進行するには限られた時間内で複数の議論と意思決定が必要となるため、時間配分の考慮が必要です。

良いプロンプトの例

「あなたは法人向けのリモートワーク向けの商品開発担当です。新商品会議を企画しております。現場の意見を聞ける営業を集めて意見を伺います。2時間の会議の議事進行を作成してください。事前に営業にアイデアを考えてほしいので意見交換の時間も設定してください。#箇条書き#時間配分もお願いします」

(解説)
単純なプロンプトへの回答と比較すると、会議の進行方法がより具体的に想像できるようになりました。たとえば、「営業から現場の意見を伺い商品化の参考にする」という目的や、「会議の時間が2時間に設定」されているため、時間配分も考慮されています。また、アイデア出しの時間が十分確保されていることで、会議の進行方法をより具体的にイメージできます。
さらに、会議の注意点も記載されており、シンプルな指示ではなく事前の準備がイメージできます。このように、プロンプトの作成方法によって目的に近い高品質な回答を得ることが可能です。

プロンプトの作成のコツ

プロンプトの重要性はご理解頂けたかと思います。ここでは、具体的なプロンプト作成のコツを紹介します。
プロンプトを入力する際は、明確な言葉を使い、何を手掛かりにして、どのようなアウトプットを期待しているのかを伝える必要があります。
マイクロソフト社は、プロンプト作成時に次の4つの要素を含めることを推奨しています:『目標』、『コンテキスト(文脈)』、『期待(どのような応答を求めるか)』、『要素(どのような情報を使用するか)』。
特に重要なのは「目標」です。そして、目的としている結果を得るためには、目標に加えて3つの要素を追加することで、期待に近い回答を得ることが可能となります。

出典:マイクロソフト社:「Copilot プロンプトの詳細

Copilotプロンプト組み立ての詳細

  • 目標

    Copilotに何をしてほしいですか?

    "3から5個の箇条書きのリスト作成してもらいたいです..."

    最重要
  • コンテキスト

    必要な理由および関係する人は?

    "...[クライアント]との今後の会議のために、現在の状態と、達成しようとしていることに焦点を当てています。"

    必要に応じて付加
  • 期待

    あなたの要求を最適に満たすためにCopilotはどのような応答をすれば良いでしょうか?

    "親しみやすいが威厳のあるトーンで応答する..."

    必要に応じて付加
  • ソース

    どのような情報またはサンプルをCopilotで使用しますか?

    "...過去2週間の[ユーザー]とのメールやTeamsチャットに集中できます。"

    必要に応じて付加

実践に役立つプロンプトの作成方法

生成AIに意図を伝えるプロンプトの4つのポイント

  • 『目標』:どのようなアウトプットがほしいかを記載します。
    <事例>
    「3から5個の箇条書きのリストを作成してほしい」
    「お客様向けに新商品発表の案内文を作成したい」
    といった具体的な指示をすることで、Copilotが回答に必要な形式を明確にすることができます。その際のコツとして、Copilotに特定の役割を持たせることで回答の質を向上させることができます。
    「あなたは人事の部長です」
    「新商品開発担当者で3年ぶりの発表を控えています」
    と指示を加えることで、立場を意識した回答を得ることができます。
  • 『コンテキスト』:なぜそのアウトプットがほしいのか、誰が関係している作業なのか、何を情報源にするのか等、背景情報を説明します。
    <事例>
    「クライアントとの今後の会議のために、現在の状態と達成しようとしていることに焦点を当てています」
    と指示することで、Copilotの回答が文脈に即した内容に最適化されます。
  • 『期待』:どのような応答(文章の形式等)を求めるのかを要求します。
    <事例>
    「親しみやすいが威厳のあるトーンで応答する」
    「サマリ形式で文章を50文字で要約して」
    「フォーマルな形式で」
    のように、文章のトーンやボリューム等を指定します。
  • 『要素』:どのような情報をサンプルにするか。
    <事例>
    ・OutlookメールやTeamsチャットを要素元として指示
    ・Web情報やWeb上の特定の情報元を指定

では、マイクロソフト社が紹介している良いプロンプトの例を具体的に説明します。単純なプロンプトと比較することで、必要となる4つの要素の重要性が理解できます。

設定:ソーシャルメディアについて、スピーチするための原稿を作成したい。
「何をポイントに説明したいのか」、「聴衆する対象は誰なのか」、「引用したい要素」等の条件も決まっています。

まず、単純なプロンプトを指示した例として一般的に見られるのは、以下のようなプロンプトです。

単純なプロンプトの例

「ソーシャルメディアについて教えて」

(解説)
このプロンプトには、明確な目標や誰が対象か、ソーシャルメディアのどの部分について話すのかというコンテキストが含まれておらず、情報源も具体化されていないため、一般的な情報しか得られず、スピーチするための参考にはなりません。

良いプロンプトの例

「ソーシャルメディアの「利点」と「欠点」についてスピーチ原稿を書くためのアドバイスをください。聴衆は10代前半なので、カジュアルで若々しいトーンにしてください。心の健康について必ず論じたいので、この論文“Socials Statistics.docx”を参考にしてください。」

(解説)
4つの要素を含めた丁寧なプロンプトにすることがポイントです。
〔目標〕ソーシャルメディアの「利点」と「欠点」についてスピーチ原稿を書くから教えてほしい
〔コンキテクスト(背景情報)〕聴衆は10代前半の人たちが対象。心の健康について
〔期待〕カジュアルで若々しく
〔要素〕論文の“Socials Statistics”を参考

上記の4つの要素だけではなく、以下の点にも留意することで、より求めたい回答に近づけることができます。
・指示は後半が強調されやすいので留意する
・特定のファイルや要素を使う場合は最後に書く
・最初の結果が最適でなくても繰り返し対話形式で改善していく

知りたいポイントに絞って資料をまとめる事例

次は、実用的な例として、膨大な資料を単に要約するだけでなく、自分が知りたいポイントに絞って簡略化してまとめてくれる方法をご紹介します。

設定:明日は営業会議です。スパイス入りのチャイティーを販売していくために競合他社の状況をチームで話します。事前におよそ6000文字にわたるレポートから競合状況を分析しなければなりません。

調査レポートのイメージ

出典:マイクロソフト社 WordのCopilotで重要な情報を簡略化および抽出

WordでCopilotの使用を開始するには、リボンのホームタブの右端にある「Copilot」アイコンをクリックして、Copilotウィンドを開きます。

プロンプトの例として、単純なプロンプトと良いプロンプトを比較すると以下のようになります。

単純なプロンプトの例

「このWord文書を要約してください。」

(解説)
一番知りたい競合の状況が含まれておらず、会議で議論したいポイントを得られていません。

良いプロンプトの例

「このWord文書の競合分析のセクションを、明日の営業会議で私のチームと話し合うための要点の簡単な概要とともに要約してください。さらに競合の企業概要も含めて5 つの主要ポイントに抑え、Pros/Consの観点で説明してください。」

(解説)
要約の主要ポイントを絞り、競合の企業概要や、Pros/Cons(メリット・デメリットの比較)の観点を指定することで、より具体的に知りたい回答を得ることができています。

プロンプトの4つの要素を例としてまとめると、以下の通りです。

プロンプトのソース
基本的なプロンプト:
「目標」からはじめる
このWord文章を要約します
良いプロンプト:
「コンテキスト」を追加
「明日の営業会議で私のチームと話しあうべき要点と概要を要約してください」

コンテキストを追加すると、Copilot がサマリーの目的を理解し、それに応じて応答を調整するのに役立ちます
より適切なプロンプト:
「ソース」を指定
「Mystic Spice Premium Chai Tea 市場分析レポート」

ソースを追加すると、Copilotはどのドキュメントまたはパーツを要約する必要があるかを理解し、より正確な回答を提供できます。
最適なプロンプト:
明確な「期待」値を設定
「競合他社の企業概要を含めて要約は5つの主要ポイントを抑え、Pros/Consの観点で説明してください」

最後に、期待値を追加すると、Copilot は概要の書式設定方法と必要な詳細レベルを理解するのに役立ちます。今回のように競合比較の場合はPros/Consは有効です。

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