| 2007年 27号 発行日: 2007年12月5日 |
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2007年度FUJITSUファミリ会 秋季大会
開催日:2007年11月1日 開催地:リーガロイヤルホテル広島
[Flash/15KB/96秒] Flashによる SLIDE SHOW
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セッション2「マツダにおける“くるまづくり革新プロジェクト”MDI(マツダ・デジタル・イノベーション)の取り組み事例」
MDI-Iの成果
総括しますと、8年かかりましたが、三次元データで全社一気通貫にしたおかげで、デジタル開発基盤が可能になったと思います。98年くらいから弊社はラインアップを一新しましたが、アテンザ、デミオ、RX-8、アクセラなどの開発に適用していきました。上手くいかないところも出ましたが、改善して作り込んでいきました。結果として、バーチャル開発にも上手く使えるのではないかという感触を得ました。関係する部門全部がそう感じて、MDIという手法をもっとまじめにステアリングしなければいけないと全員が考え始めるところへ到達するのに、8年くらいかかったということです。
具体的には、ベリーサという車を出しました。これはプロトタイプを作らず、デミオをベースとしてバーチャル世界でアレンジして作り上げ、これくらいのモデルだったら可能だという感触を得た。とはいっても、全部バーチャルでいけるわけではなくて、やはり主役はフィジカルなのです。ゲームメーカーではなく、安全な車を作らなくてはいけない自動車メーカーですから。それをバーチャルで補完し、補完する度合いをできるだけ増やしていく。バーチャルにはバーチャルの強み、弱みがあり、フィジカルの強み、弱みがある。そこを上手く役割分担していくことが極めて重要だという当たり前のことに気がついたということです。
ここまで来ましたが、3D設計が最終ゴールというわけでは全くありません。基盤ができて、それをベースに本当のデジタル革新を考える土壌が整ったと捉えています。そういう意味で、まだ現段階でデジタルイノベーションはできていないという認識をしており、これから何をやるかが重要になると考えています。 |
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