2008年度FUJITSUファミリ会 秋季大会
開催日：2008年10月30日 開催地：ホテル新潟

BCMの運用に関しては、重要なものは何かということを絞り込んだ上で、必要な対策をとっていくアプローチが大切です。時間をかけても段階的にそこにどのように達していくかということを長期に考えていく視点が必要です。また、現状の問題点に対してどのような対策を打つか、インフラをどうやって統合したら良いのか、運用性をどう向上させるのか、あるいは情報セキュリティの問題をどう解決するのかなど、総合的な判断の軸で決定していくことが必要です。

一番重要なことは、BCPだけのために何かをやるのではなく、これからやっていくことに事業継続能力をつくり込むという考え方です。当然ながら、ものづくりも同じです。いかに設計段階で品質をつくり込むかというように、例えば新しくシステムの更改を考えるのならば、その情報システムベンダーが、いざというときに保守対応でBCPをきちんと用意しているのかという観点を必ず盛り込む。あるいは、今後情報システムのインフラを統合するのであれば、統合することによって自分たちの事業継続能力がどれくらい変わるのか目安をたててみる。このようなことをモニターする仕組みをつくることにより、日々の活動の中で事業継続能力を徐々に上げていく取り組みが必要だと思います。段階的にきちんとやっていくこと、インフラの設計や情報システム更改のタイミングに事業継続能力をどうつくり込むかということが最も重要なことだと思います。