オフィスで働くあなたのための おさらいビジネスマナー


訪問のマナー

今回は、訪問のマナーについてのおさらいです。
しっかり準備をし、商談成立につながる訪問マナーをめざしましょう!


アポイント

お客様を訪問する際には、事前に約束をすることが原則となります。
多忙なお客様を気遣いながら、商談を成功させられるよう、正しいステップを踏んで訪問日時のアポイントをとりましょう。


アポイントは相手の都合優先でアポイントは相手の都合優先で

1)7日~10日前に連絡を
突然、「明日はいかがでしょうか」とお願いしては相手は戸惑います。
急用でない限り、落ち着いて話ができるよう、余裕を持ってスケジュールを立てましょう。

2)相手の都合を優先
最初に、「いつがよろしいでしょうか」と相手の都合を伺います。
指定された日時が自分の都合に合わなければ、指定された日時になるべく近い日時を提案します。

3)待ち合わせのしかた
社外で待ち合わせをする場合には、お互いのわかりやすい場所を設定します。
また、相手の前後のスケジュールを尋ね、移動しやすい場所を選びます。

注)初対面であれば、自分の髪型や服装、持ち物などの特徴を相手に伝えておきます。
自社の封筒などの目印を持っていくとよいでしょう。

4)重役へのアポイント
重役など高位の人へのアポイントは、直接電話をせず、秘書室や総務などのスタッフ部門を通して連絡します。
自分の社名、肩書き、名前を述べ、用件を簡潔に伝えて申し込みます。

5)確認の連絡
訪問の前日には、電話かメールで日時や待ち合わせなどの確認をします。
「明日はよろしくおねがいします」と確認と念押しの挨拶をしておきましょう。

onepoint
  • アポイントの内容は、復唱して再度確認をするようにしましょう!
  • 相手に無理のないスケジューリングが商談の成功にもつながります。
  • 万一、遅刻やアポイントの変更があった場合には、早急に連絡をしましょう。
    急用が入ったり、遅刻しそうになった時点ですぐに電話をかけます。
    「申し訳ございません、実は急な出張が入りまして、お約束の時間を変更させていただきたいのですが」と、まずは謝罪してから理由を簡単に説明します。
  • 遅刻をしてしまう場合には、20分の遅れでも「30分ほど遅れそうです」と、二重の遅刻にならないよう余裕を持って伝えます。



訪問の準備

来客応対のマナー来客応対のマナー

1)情報収集
はじめての訪問先であれば、事前にその会社の経営陣や経営方針、主な取引先、事業内容や面会者の肩書きなどについて調べておきます。

2)身だしなみ
身だしなみにも気を配ります。第2章でみだしなみのおさらいをしておきましょう。
また、ライバル会社の製品は身につけないなどの気遣いも必要です。

訪問先のビルに到着したら、入る前にコートやマフラー、手袋などは脱いでおきます。
また、髪の毛の乱れなどを直しましょう。
携帯電話は、電源をきるかマナーモードにするなどの配慮が必要です。

3)商談の資料
商談の流れを考え、また、説明の仕方を考えておきます。
とくに、金額や日数などの数字にかかわる資料は入念にチェックもしておきましょう。
また、自分の担当外にも話が及びそうな場合には、その分野の担当者の同行も検討します。

4)所要時間
待ち合わせ場所への行き方、所要時間などを調べ、10分前には到着できるよう余裕を持って行動します。 早すぎる到着も相手に負担になりますので気をつけましょう。
また、相手の都合に合わせて商談の内容を効率よく伝えられるよう、全体の時間管理も徹底します。



挨拶~面談

よい挨拶=よい印象
1)待機

受付で、「F社の山田ですが、田中さまとお約束をしています。お取次ぎをお願いします」
と挨拶します。

ソファなどで待つ場合には、姿勢を正して声をかけられるまで待ちます。
「お掛けください」と言われないのに勝手に座ったり、大声でおしゃべりをしたりタバコを吸ったりするのはマナー違反です。
相手の会社の方 と廊下ですれ違ったときには会釈をします。

応接室などへ通され、座る位置を指示されたら「失礼します」 とあいさつして着席します。
席を指示されない場合には、下座にかけます。
コートやかばんは足元や自分の背中と椅子の間に置きます。
勝手にコート掛けなどを使わないように。
相手が来るまで、書類やノートを準備し、すぐに面談を開始できるよう準備しておきます。

2)面談
相手が来られたら、すぐに立ち上がり椅子の外側で迎えます。
「いつもお世話になっております」「お久しぶりです」という挨拶とともに、「本日はお時間をいただきありがとうございます」とお礼を述べます。
手土産をお持ちする場合には、紙袋から包みを出しておき、食べ物であれば「皆様でお召し上がりください」と一言添えて渡します。
「おかけください」とい言われたら「失礼します」と言って着席します。

3)商談
いきなり商談に入らず、まず場を和ませ、お互いの緊張感をほぐすところからスタートします。雑談がひとしきり終わったら、タイミングをみて商談に入ります。
用件はポイントを絞ってわかりやすく伝え、 テンポよく話をすすめます。
詳しい話し方聞き方は4章をおさらいしておきましょう。


onepoint

人を紹介するときのマナー
取引先企業に上司や社外の人を紹介する場合、次の基本を守って紹介します。

  • 社内の人を社外の人に、年下の人を年長者に先に紹介
  • 紹介者は中間に立ち、手のひら全体で指し示しながら紹介します。
  • 身内は呼び捨てに、社外の人には敬称をつけます。

紹介してもらうときのマナー
引継ぎなどで取引先企業に自分を紹介してもらう場合のマナーです。

  • 紹介されてから挨拶 をします。その際、「はじめまして、山田と申します。よろしくおねがいいたします」など、明るく丁寧に挨拶し、名刺交換します。
  • 紹介者が自分より目下であれば、「いつも田中がお世話になっております」などと一言添えます。

辞去

約束の時間になったらタイミングをみてさっと話を切り上げます。
基本的に訪問した側から切り上げるようにします。

相談したい内容がまだたくさんあり、予定していたより長引いてしまいそうな場合には、「もう少しお時間をいただいてもよろしいでしょうか」とお伺いしてみます。
もし相手のスケジュールの都合がよければ、あらためて終わりの時間を決め、その時間内に話が終わるようにします。

退出の準備ができたら「本日はお忙しいところありがとうございました。」と挨拶します。

コートやマフラーは、玄関を出てから着用します。
応接室から玄関が遠い場合には、「こちらで結構です」と、エレベータの前などであいさつします。
車から挨拶する場合には、窓を開けて挨拶します。
受付の人にも会釈やお礼のあいさつをしましょう。



お礼の連絡

会社に戻ってから、訪問のお礼のメールを一筆入れておきます。
「本日はお忙しいところお時間をいただき、ありがとうございました。」などとお礼をします。
商談のまとめや確認事項などがあれば記載しておくとよいでしょう。



マナー先生
今回のおさらいは以上です。次回の訪問に活かして下さいね。
今回で全てのおさらいが終了しました。
次回は、総まとめをお送りします。 お楽しみに!



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