過去記事アーカイブス

LS研の創立以来の活動内容をまとめました。

設立: 1978年12月6日

 1970年代、情報化社会におけるコンピュータ・テクノロジーの進歩はめまぐるしく、コンピュータユーザは、一層の利用技術の高度化をめざし、 アプリケーションやニーズの多様化に対処してコンピュータの効率的運用をはかる必要があると考えていました。

 こうしたことを背景に、78年12月にLS研はラージシステム研究会(略称:LS研)として「FACOM大型コンピュータユーザを主体とする、 コンピュータサイエンスに関する調査・研究や情報交換、問題解決のための研究団体」として設立しました。

 研究会の趣旨は、大型機ユーザの調査研究機関および情報交換の場としてコンピュータ利用技術の習得による各社の発展に貢献することであり、 同時に富士通のソフトウェア体制を支援して、日米のコンピュータギャップの解消を目指すことでした。

 設立当時は参加企業80社で、以下の3点を中心に活動しました。
  1. プロジェクトチームによる共同研究、および研究会の開催
  2. 情報処理システムの高度利用に関する情報交換
  3. 会員相互間の親睦
 活動の中心となる分科会活動は会員の自主運営で行われ6テーマ8グループの編成で活動をスタートしました。

1978年: 研究成果発表会/総会(現 総合発表会)

(2002年から2006年度まで「全国大会」、2007年度は「年次大会」と呼称)
 研究成果の発表会を毎年5月に開催しています。また様々な分野の著名人による講演をも開催しています。  成果発表会と同時に開催していた総会は2004年度よりインターネット総会として実施しています。

1979年: 活動の広がり

 分科会活動以外に、1979年から情報処理システム利用状況調査(現:情報化調査/LS研ICT白書)
1981年から事例研究会(現:LS研セミナー)など活動範囲を拡げ、質と量の充実化を図っていきました。
1988年には創立10周年記念総会を行い、10周年を記念して総会特別講演録集『宇宙と生命』 を出版しました。

 1990年にはシステム部門のマネージャークラスを対象とした マネジメントフォーラムがスタートし(1995年まで実施)、
1994年にはマネジメントサロン (2008年度にマネジメンツサロン/マネージャーズサロンと改称)がスタートしました。

1979年: 分科会活動

研究分科会
当初は3月に発足式(合同分科会)を行っていました。

研究分科会

 LS研は設立以来、Give & Takeの精神をモットーに分科会活動を中心とした研究活動を活発に行ってきました。時代のニーズに合った研究テーマの選定を行い、 設立当初は8グループ1996名でスタートし、5年後の1983年には16グループ200余名、10年後の1988年には22グループ250名に達しました。

 20年目の1998年は22グループに234名のメンバーが活動しました。

30年目の2008年は17グループに100団体、231名のメンバーが参加しました。

 分科会活動はLS研創立当初の1979年から実施しており、企業の情報システムの高度化と情報リテラシーの向上を目指し、経営面・技術面などの先端的なテーマについて共同で調査・研究を行います。

 研究成果は報告書としてまとめます。

短期分科会
(2006年度 日本版SOX法の推進ノウハウを整理する)
マネジメントフォーラム
(2008年度 第1回)

マネジメントフォーラム・短期研究分科会

 「研究分科会」の他に課長クラス向けの1泊2日の「マネジメントフォーラム」 (1998年度より開始)、および半年間の「短期分科会」 (2005年度に技術調査分科会として開始。翌年度に短期研究分科会と改称)があります。

 研究分科会と同様、富士通の専門家がアドバイザーとして参加します。

1979年: LS研ICT白書(情報化調査)

 この調査は、会員の情報化の現況・動向・考え方を把握することにより、会員相互の理解と情報交換の一助とし、 IT利用技術の向上に役立てることを目的として79年に開始されました。毎年調査を行っています。 調査結果はご回答いただいた会員の皆様へ報告書として限定配付しています。

1981年: LS研セミナー

LS研セミナー
(2008年度 第1回)

 会員相互による先進システムの事例研究・情報交換を目的として、1981年から実施しています。富士通本社で実施するほか、 会員企業の見学会も行います。年間数回実施し、会員による事例発表やパネルディスカッションを行っています。 テーマにより富士通の製品担当部門からの情報提供も行います。

「LS研セミナー」の活動内容を見る

1983年: LS研の国際化

LS研の国際交流として、 1983年からオーストラリアの富士通ユーザ会であるFUAA(Fujitsu Users Association of Australia)との交流が始まりました。 1989年にはスペインの富士通ユーザ会AUSFE (Asociacion de Usuarios de Sistemas de Fujitsu en Espana )との公式な交流も始まり、本格的な国際交流がスタートしました。
(国際交流は2000年頃まで継続しました)

富士通スペイン
ユーザー会総会

(1991年,サンセバスチァン)
富士通オーストラリア
ユーザー会総会

(1991年,アデレード)

1989年: ジョイントフォーラム

ジョイントフォーラム
(2003年度)

 ジョイントフォーラムはLS研会員と富士通開発部門が、富士通の製品やサービスの現状および将来の方向性について意見交換をする場です。1989年から毎年実施しています。
 ミニジョイントフォーラムは富士通から次期製品開発に対する考え、最新情報を提示し、会員と富士通グループの間で、会員各社の将来構想・課題解決策などを富士通製品に反映させるために討議する場です。 2000年に開始されましたが、2012年に活動終了いたしました。

「ジョイントフォーラム」の活動内容を見る

1994年: リーディングエッジ・システム研究会に改称

 1994年に会の名称を「ラージシステム研究会」から「LS研」に変更しました。 1970年代、情報化社会におけるコンピュータ・テクノロジーの進歩はめまぐるしく、コンピュータユーザは、一層の利用技術の高度化をめざし、 といった利用者中心のシステムへと転換しつつあったため、大型機システム志向のユーザ団体というイメージを払拭するために行ったものです。

 すでに略称として会員間で浸透していた「LS研」を正式名称とし、LSをラージシステムではなく「先進システム(Leading-edge Systems)」 の意味として使っていくことにし、同時に会目的・会員資格についても改訂しました。

1994年: マネジメンツ交流会・マネージャーズ交流会
(旧:マネジメンツサロン・マネージャーズサロン)

マネージャーズサロン

(開始時マネジメントサロン。1999年度のみマネジメントセミナーと呼称。2008年度、部門長クラスをマネジメンツサロン、課長クラスをマネージャーズサロンと改称)

システム部門のマネージャが毎月1回アフターファイブに集まり、情報システム部門のあり方や部門経営などについて自由に討議・意見交換する場です。 研究分科会がITレベルの研究に偏りがちなため、経営について語り合える場がほしいという声にこたえ、1994年度から毎年実施しています。1997年10月から関西でも開始しました。 2006年から課長クラスも開始しました。(2008年にマネージャーズサロンと改称)

リーダーズミーティングは同様の形式の主任クラスの方向けのイベントとして2009年度から開始しました。

LS研・マネジメントサロンに参加しましょう
~初代マネジメントサロン参加者の会報No.74(98年度初夏号)への寄稿~

木暮 仁
株式会社コスモコンピュータセンター 常務取締役(ご参加当時)

94年7月の第1回から98年3月まで、実に40回以上このサロンに参加させていただきました。最長メンバの一人として、サロンの雰囲気をお伝えします。

ともかく出席者がすごい。LS研でのリーダ的な企業の役員やシステム部長がメンバで、それに、富士通殿の役員や理事の方やLS研の幹事さんがご出席されます。そのような錚々たる方々が、アルコールを ちょっと入れた後でスピーチと討議をするのですから、その雰囲気はご想像いただけると思います。

話題が豊富です。テーマは情報システムのはずなのですが、討議になるとかならず経営の話題になり、はては国際論や文化論に発展します。また、遠慮を知らない人たち(失礼)ですから、スピーカも自社システムの説明で「どうもこれはうまくいかないかも」などと率直にいえば、聴衆も「そもそも経営的視点に問題がある」などと、大株主のような発言まで飛び出す始末。通常の講習会では到底得られない本音のご意見をいただけます。

しかも、それが和気あいあいの雰囲気で、鋭い指摘を含蓄のある表現でユーモアを交えながら討論されるのには、未だ発展途上人である私には人間的な勉強にもなりました。このような会合ですから、どの会合でも印象に残ることが多いのですが、どうも会合の内容よりもメンバの方々から影響を多く受けたように思います。自社という枠にとらわれないで情報や経営の本質を考え、その観点から逆に自社のありかたを考えるという発想がこのサロンの特徴であると思いました。

このサロンに参加させていただいた率直な評価は「参加して得をした」ことです。LS研のメンバ企業のリーダの方は、ぜひご自身のためにも、このサロンにご参加されるとよろしいかと存じます。

1994年: 海外研修

海外セミナー(2008年度)

米国のIT活用事情を視察するIT海外研修を94年から毎年実施していました。情報システムに関するその年の最もホットな話題をテーマに、講演受講・企業視察や展示会視察を行いました。2007年度のFUJITSUファミリ会との統合後はファミリ会の活動として実施しています。

下記の欧州/アジアへの研修も行いました。【マネジメント海外研修】

 年度 , 研修名 , 訪問先

2005年度 , 欧州研修 , イギリス(ロンドン)、ドイツ(ハンブルグ、ハノーバー)
2003年度 ,  欧州研修 , スペイン、スイス、ドイツ
2002年度 , 中国・ベトナム研修 , 上海、北京、ハノイ、ホーチミン
2001年度 , 欧州研修 , ミュンヘン、ヘルシンキ、ロンドン
2000年度 , インド研修 , プーネ、バンガロール、バンコク
1997年度 , アジア研修 , シンガポール、クアラルンプール、バンコク

よりいっそう門戸を開く

 96年度総会で、LS研の一層の拡大・発展を目的として会則の一部を改定しました。次世代を担う人材の育成など、 LS研の果たす5つの機能を明文化しました。また、会目的から 「富士通製コンピュータ」の文言を削除し、 これにより富士通のソフトウェアやサービスのみのユーザも入会できることになり現在に至っています。

2007年 FUJITSUファミリ会の一員に

 LS研は2007年4月1日をもってFUJITSUファミリ会 LS研究委員会 (LS Research Committee, Fujitsu Family Association) として活動していくことになりました。 この統合は、ファミリ会という大きな器を得て、21世紀型の新しいモデルである新ユーザーシステム研究会の輪郭を作ったものです。

LS研・FUJITSUファミリ会の統合のご挨拶

FUJITSUファミリ会 LS研究委員会
幹事長 稲垣 登志男
(株式会社菱食 ITネットワーク本部 本部長代理)

 LS研は4月1日をもってファミリ会LS研究委員会として活動していくことになりました。 今回の統合は、ファミリ会という大きな器を得て、21世紀型の新しいモデルである新ユーザーシステム研究会の輪郭を作ったものと思っております。 早く統合効果を出し、LS研の価値を上げる様、新旧会員の皆様方のご協力を得て実行して行きたく考えます。

 LS研究委員会では、Give & Takeの精神で会員が協力して切磋琢磨し、一つの成果を作り上げる研究分科会や、 会員企業の先進的事例を通じて会員相互に情報交換/議論するLS研セミナー、打ち解けた雰囲気の中で自由に討議・意見交換するマネジメントサロンなど、 異業種交流を生かした活動を行っております。ファミリ会会員の皆様におかれましてはこの機会に是非ご参加いただけますよう、お願い申し上げます。

 またLS研会員の皆様には、ファミリ会のイベントにも積極的にご参加いただき、情報取得、異業種交流にお役立ていただきたいと考えております。

 今後ともLS研究委員会をよろしくお願い申し上げます。

2007年4月1日

2006年度「ユーザ要求を引き出す分析手法の研究」が日経コンピュータ主催「IT Japan Award 2007」で審査員特別賞

2007年7月に日経BP社主催のIT Japan 2007が開催され、「ユーザ要求を引き出す分析手法の研究」(2006年度LS研分科会)の研究成果が IT Japan Award 2007「審査員特別賞」を受賞しました。

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2008年:第4回世界ソフトウェア品質会議」で「Best of Best」

2003年度「Webシステムのテスト/検証方法」分科会が日本科学技術連盟(JUSE)の推薦で「第4回世界ソフトウェア品質会議 (4th World Congress for Software Quality, 4WCSQ) 」で発表いたしました。 2004年のJUSEのシンポジウムで最優秀報文発表表彰を受賞した後、 3年に一度の世界ソフトウェア品質会議の特別企画"The Best of the Best"に推薦されました。

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2009年: SPES2009でベストプレゼンテーション賞

情報サービス産業協会主催のSPES2009(ソフトウェアプロセスエンジニアリングシンポジウム)にて2008年度LS研分科会「企画プロセスと要件定義プロセスの作業の明確化」の研究成果がベストプレゼンテーション賞を受賞しました。

受賞した研究分科会の活動内容を見る

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