総合発表会2011の受賞分科会

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7月25日月曜日に開催された総合発表会において2010年度分科会の優秀研究成果と発表賞が選定され、表彰されました。ここではその計9編の概要とアブストラクトをご覧いただけます。

総合発表会2011 ご案内(ご参考)


Leading-edge Systems研究 最優秀賞

  • クラウド環境におけるデータベースのあり方

Leading-edge Systems研究 優秀賞(2編)

  • 仕様変更に柔軟に対応できる開発手法の研究
  • 仮想環境における運用の効率化

Leading-edge Systems研究賞(3編)

  • IT投資事後評価の仕組みと情報システム部門の役割の研究
  • 業務プロセスとITの可視化・分析手法の研究
  • 運用プロセスとドキュメント記述形式の標準化による品質向上

発表賞(3編)

  • クラウドコンピューティングを見据えた情報システム部門のあり方
  • クラウド開発・構築技術の研究
  • 仮想環境におけるネットワーク運用管理

Leading-edge Systems研究 最優秀賞

クラウド環境におけるデータベースのあり方
-雲の中のデータベースKVSの可能性-

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KVS (Key Value Store)はクラウドコンピューティングを支える最も重要な技術の1つであり、クラウド環境下においてスケーラブルな分散DBを実現する。このKVSの可能性について、(1)業務・サービスへの適用性、(2)スケーラブルなシステムの構築・運用の容易性、(3)DBMSとしての基本的な機能性の3つの観点から、事例調査、機能調査、実機を使用してのクラスタ構築・運用、RDBアプリケーションのKVSへの移行作業、KVSスキーマ設計の理論的考察等を通して検証した。

Leading-edge Systems研究 優秀賞(2編)

仕様変更に柔軟に対応できる開発手法の研究
-原理・原則(拡張性、柔軟性)に基づく開発手法の確立-

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ビジネス環境の変化に伴い要求は変化し、システムのライフサイクルは短くなってきている。このため、開発中のみならずサービス開始後であっても仕様変更は避けられず、迅速かつ低コストでの対応が求められる。当分科会では、保守性(拡張性、柔軟性)の高いシステムがこのような仕様変更に柔軟に対応できるという仮説を立てた。そして、保守性を確保する具体的な開発手法として「原理・原則」に基づく設計手法等を追究し、「新・開発ガイドライン」にまとめた。

仮想環境における運用の効率化
-本当に有用な仮想環境を導入するために-

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コスト削減を主目的として仮想化技術の導入が進んでいるが、台数削減によるハードウェアコストの削減や集約によるソフトウェアコストの削減ほどには、運用・管理コストの削減は効果が表れていない。原因は仮想環境に適した運用・管理が確立していないためと考え、運用・管理の課題を解決し、システムの安定稼働と運用・管理の効率化を目指した。研究成果はガイドラインにまとめ、これから仮想化技術を導入する企業・団体に向けた提言を行った。

Leading-edge Systems研究賞

IT投資事後評価の仕組みと情報システム部門の役割の研究
-結果に対し、「自己反省をしない・評価を恐れる」部門に未来なし-

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IT投資事後評価が実施されていない現状において、その障壁を下げ導入を促進するためのツールを作成した。具体的には、個別案件の評価シート、それらを集約化し経営層に報告するエグゼクティブシートのサンプル、障壁が高いとされるKPI設定方法やIT投資評価制度を導入するためのガイドラインである。実務的な研究をめざしたもので、自社で適用する方向性を整理している。
またIT投資評価を行う上での情報システム部門の役割を記した。

業務プロセスとITの可視化・分析手法の研究
-業務屋さんとシステム屋さんの架け橋-

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可視化に関わる問題は、現場に様々な問題を生み、業務改善を効率的に行えないという大きな課題につながっている。本分科会では、ユーザー・システム部門・ベンダーという3者間での「認識のズレ」を解消する「架け橋」となる可視化手法の確立を目標とした。手法を評価する基準を策定し、選定までの思考プロセス、定性的・定量的な評価方法を研究した。そして、「架け橋」となる可視化成果物を作成するプロセスをガイドラインとして提言する。

運用プロセスとドキュメント記述形式の標準化による品質向上
-実践的な標準化ツールの提供-

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運用品質を向上させる取り組みとして、標準化を実施している企業は多い。しかし、その取り組みのほとんどが運用部門だけで実施していたため、思うような効果を得られていなかった。本分科会では、運用部門が企画・開発に参画するためのプロセスを定義し、かつ求めるシステム運用要件やドキュメントのあり方を事前に提示、各開発工程でチェックを行う仕組みを標準化ツールとして策定した。更に実践時の適用・定着のポイントを纏めた。

発表賞

第一会場

クラウドコンピューティングを見据えた情報システム部門のあり方
-雲に踊らされるか、雲を操るか~情報システム部門のあるべき姿~

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クラウドコンピューティングが普及し情報システムの提供スタイルが大きく変化する中、情報システム部門はどのような役割や機能を担っていくべきか。クラウドの特徴とその影響の調査、情報システム部門のあり方に関する研究(部門が抱える問題点、現状の機能、強み、経営層の期待)から、情報システム部門のあるべき姿を導き出した。また、あるべき姿に到達するために必要な、具体的で実効性のあるアクションプランを策定し、その内容を様々な企業で活用できるようにツールにまとめた。

第ニ会場

クラウド開発・構築技術の研究
-本当のところどうなの?プライベートクラウド-

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企業内でのクラウド利用として、注目されているプライベートクラウドについて、プライベートクラウドにするとどんなメリットがあるのか。プライベートクラウドへの移行を行う際に、どんな問題があるのか。本当のところどうなの?プライベートクラウドという視点でインフラ構築とアプリケーション開発の2つの観点で体系的に整理し、クラウドインフラ利用の有効性検証とクラウド上で稼動するアプリケーションのあるべき姿について、考察を実施した。

第三会場

仮想環境におけるネットワーク運用管理
-中堅技術者なのに仮想化新人の方へのメッセージ-

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近年増え始めた仮想化環境の運用に置いて今までと異なり管理者が曖昧になるグレーゾーンが発生した。このまま曖昧と言う不安要素を抱え運用を続けると重大なトラブルを招きかねない、そこでネットワーク・サーバ管理者の視点に立ち不安要素を解決する為の方法を検討しネットワーク・サーバ管理者間の連携を主題とした「管理手法」「運用手法」「障害解析」「活用ツール」を考案した。

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