健康保険組合連合会 様

BCP環境をハイブリッドITで実現し、
ITを活用したデータヘルス推進に向け前進

健康保険組合連合会様 社屋

全国1,388の健康保険組合の連合組織として、健康づくりの推進と、制度の持続安定に向けた医療保険制度の改革活動に取り組む健康保険組合連合会は、BCP対策の実施、および将来的なデジタル変革(DX)を推進するためにオンプレミスで運用されていたサーバー群を 「FUJITSU Hybrid IT Service FJcloud-O」(以下、FJcloud-O)と富士通データセンター内のハウジング環境へ移行。万が一の障害発生時にも業務を停止させない仕組みを実現するとともに、健康保険組合へのサービス強化を可能とする基盤を構築した。

課題
効果
課題災害発生時にも業務やサービスを停止させない基盤の構築
効果ISMAPの基準を満たす高信頼なクラウドを活用したBCP環境を実現
課題データヘルスの実現に向けITを活用したサービス強化を支える基盤の実現
効果ハイブリッドIT基盤によりDXの推進を加速
課題オンプレミスでのシステム運用に要するコストや負荷の削減
効果柔軟なハイブリットIT環境の実現で導入・運用コストを抑制

導入の経緯

職員の業務と会員組合のサポートを停止させないため、BCP対策に踏み出す

1943年、健康保険法に基づく公法人として設立された健康保険組合連合会(以下、健保連)。全国1,388(2021年9月現在)の健康保険組合の連合組織として、その発展と持続可能な医療保険制度の実現に取り組んできた。健康保険組合の運営サポートや共同事業の実施をはじめ、医療制度改革や医療費適正化の推進など、その活動内容は多岐にわたる。特に近年では、健康増進、疾病の早期発見等について先駆的な役割を担うべく、データヘルス計画等の事業展開にも注力している。

健康保険組合の支援強化に不可欠なものがITの活用だ。総務理事の森岡昭宏氏は、「近年、健保連の事業には日本全国の加入者の“健康を創る”ための進化が求められています。特定健診や特定保健指導の実施に加え、その結果から得られたデータや医療費データを分析し、加入者の健康増進や病気の予防、今後の保健事業に役立てるなど、ITを活用したデータヘルスを推進することで、健康保険組合のさらなる価値向上に取り組んでいます」と強調する。

そうしたDX推進のための施策の1つとして、健保連が着目したのが、ビジネス環境の変化に柔軟に対応でき、自然災害に備えたBCP対策も実現できるシステムのクラウド化だ。健保連では、職員が利用するメールやグループウェア、共有ファイル等のシステムのほか、「組合ネットワーク」と呼ばれる全国の健康保険組合向けに情報提供を行うシステムの運用を行っている。過去、東日本大震災等の発生によるシステム障害で業務停止を余儀なくされた健保連にとって、BCP対策の実現は長年の課題だったという。そこで、これらのシステムについてハイブリッドIT環境を用いたBCP対策を実施することで、万が一の災害発生時にも健保連内の業務や健康保険組合向けのサポートを継続できる仕組みを実現することとした。また、総務部長の鷹野英樹氏は「オンプレミスで運用してきたシステムをクラウド化すれば、日々の運用管理だけでなく定期的なハードウェアのリプレースに要する負荷やコストも抑制できるようになると考えました」と話す。

導入のポイント

選定の必須要件であった「強固なセキュリティ」を満たしたFJcloud-O

BCP対策の実現、及び将来的なDXの推進のための基盤となるクラウドの選択に際して、健保連はどのような要件を掲げたのか。総務部 財務グループ ネットワーク担当マネージャーの古川江氏は、「重要な情報を守るための強固なセキュリティを確保したうえで、職員や会員組合がスムーズにアクセスできることを必須要件に定めました」と語る。そうした要件を満たすものとして選択されたのが、「FUJITSU Hybrid IT Service FJcloud-O」(以下、FJcloud-O)だ。基幹システム向けクラウドサービスとしてFJcloud-Oは、さまざまな国際基準のセキュリティ・コンプライアンス認証の取得や規格準拠も推進、政府情報システムのためのセキュリティ評価制度である「ISMAP(Information system Security Management and Assessment Program)」の基準を満たすものとして、クラウドサービスリストにも登録されている。また、サーバーやストレージ、ネットワークも冗長化されており障害発生時の影響を最小化する基盤が整備されているほか、HA(High Availability:高可用性)機能も標準提供しているため、物理サーバーの故障時には動的に仮想サーバーへのフェイルオーバーも行われる。

総務部 財務グループ ネットワーク担当の丸山明博氏は「富士通から健保連の職員や各健康保険組合がFJcloud-Oへアクセスするにあたって、データの機密性を保持するためのさまざまな制御を行っているとの説明を受けました。また、実際に富士通のデータセンターも見学し、ファシリティの堅牢性や徹底したセキュリティ対策が行われているのを目の当たりにして、これであれば安心して任せられる、と実感しました」と話す。

加えて、長年にわたって富士通が健保連のシステム化を支援してきたことで培われた信頼関係や、クラウドサービスのみならず、サーバーやネットワーク等の関連システムをトータルで提供・サポートしており、健保連の多様なニーズに対して的確に対応可能な体制を有していることも選択の大きな理由となった。

効果と今後の展望

BCP対策の実現を契機として、DX推進の基盤としてクラウドを活用

富士通の支援のもと、健保連のクラウド化が段階的に開始された。先行して、オリンピック開催に伴う交通規制への対応、及び新型コロナウイルス感染拡大防止を目的に2020年6月にVPNを用いた職員向けのテレワーク環境を構築。職員が自宅から健保連本部内のシステムにアクセスし、セキュアかつ円滑に業務を行える仕組みが整備された。そして2021年3月、FJcloud-Oを活用したBCP環境の構築が完了し、職員ネットワークの共有ファイルサーバーについては、FJcloud-O上にバックアップシステムが構築された。健保連本部のオンプレミス環境とFJcloud-O上にそれぞれ設置された共有ファイルサーバーは、バックアップツールの活用によって常に同期がとられており、データは遅延なくFJcloud-O上のセカンダリサーバーに送信されている。この仕組みにより、災害の発生等でオンプレミスのシステムが停止しても業務継続が可能となった。

組合ネットワークのクラウド化も2021年12月の本番稼働に向けて進行中だ。従来、オンプレミスで運用されていたWeb、アプリケーション、運用管理、検証サーバーをFJcloud-O上に移行するとともに、データベースサーバーを富士通のデータセンター内で運用するハイブリッドIT環境を採用。オンプレミスからクラウド環境へ移行した場合、必要ライセンスの増加に伴ってデータベースサーバーのライセンス料金も上昇するケースは多い。対して、データベースサーバーをハウジング環境で運用することにより、ライセンス料金の上昇を抑制している。また、富士通データセンター内にあるハウジング環境とFJcloud-Oを繋ぐネットワークには、データセンターやクラウドを閉域ネットワークによってセキュアかつ高速に接続する「Digital enhanced EXchange(DEX)」を採用。インターネットを経由しないデータセンター間接続により、セキュアで低遅延な環境を実現できるようにした。

今回のクラウド化プロジェクトを振り返り、古川氏は「幸いなことにクラウドへの移行後、システム停止を伴うような災害は起きていませんが、万が一の障害時にも業務を停止させない、という大きな安心感を得られています」と話す。オンプレミスで運用していたシステムをクラウド移行したことにより、今後、システムの導入や運用にかかるコストの削減にも期待が寄せられている。

2021年10月20日より、マイナンバーカードを健康保険証として活用するオンライン資格確認が本格的に開始された。この認証機能を活用することで、過去の治療内容や健診結果、予防接種の履歴などのヘルスデータを参照できるようになり、より適切な医療が可能になる。今後ますます、医療分野におけるDX推進の機運は高まる一方だ。その現況のなか、BCP対策の推進を契機として、システムのクラウド化へと舵を切った健保連にとって、この取り組みはITを活用した「データヘルス計画推進への第一歩」ともなった。今後の展望について森岡氏は、「医療分野におけるDX推進に、健保連自身が積極的に取り組んでいくことで、今後、全国の健康保険組合のDX推進時に、何かしらのご支援ができるような体制を整備していきたいと考えています。そして引き続き富士通には、健保連のさらなるクラウド活用を維持、促進してくためのサポートや提案を期待しています」と語った。

活用イメージ活用イメージ

健康保険組合連合会 様

本部所在地 東京都港区南青山1丁目24番4号
設立 1943年
ホームページ https://www.kenporen.com/
概要 企業の健康保険組合の活動支援、保険者機能の充実・強化

[2021年11月30日掲載]

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