総合発表会2015の受賞分科会
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6月3日(水)に開催された総合発表会において2014年度分科会の優秀研究成果と発表賞が選定され、表彰されました。
- 人的ミスに起因するトラブルのプロジェクトへの影響と撲滅に向けた対策の研究
Leading-edge Systems研究 優秀賞(2編)
- ビッグデータ自動解析技術の研究
- CCPMを利用したプロジェクトマネジメント手法の研究
- DevOps視点から取り組む情報システム部門の業務改善
- システムライフサイクルマネジメントのあり方
- 超高速開発のためのルールベース開発技術の研究
- 巧妙化し続けるサイバー攻撃への対策の研究
- オープンクラウド適用に向けた推進方法の確立
Leading-edge Systems研究 最優秀賞
人的ミスに起因するトラブルのプロジェクトへの影響と撲滅に向けた対策の研究
ICTの高度化とともに人的ミスに起因する重大トラブルも多数発生している。航空・鉄道・医療分野同様に人的ミスの根幹を真摯に捉え、トラブル撲滅を実践していかなければならない。本分科会では人的ミスに対する再発防止と未然防止を明らかにし、各社で行っている従来の品質管理活動に横断的に適用できる手法を研究した。 本研究成果は、個人・組織共に人的ミスに対する感知度を向上させ、効果的な予防手法を浸透・定着させるものである。
Leading-edge Systems研究 優秀賞(2編)
ビッグデータ自動解析技術の研究
ビッグデータから新しい価値を創出する技術として、当分科会では機械学習を利用したビッグデータ自動解析技術について研究した。具体的には、各メンバーが抱えている自社のビジネス課題を設定し、その課題に対して機械学習を利用して自動解析した結果をもとに分析プロセスのポイントを明確にした。さらに、各メンバーのビジネス展開結果を実践事例集としてまとめ、使用した解析ソフトウェアやアルゴリズムも活用ツールとしてまとめた。
CCPMを利用したプロジェクトマネジメント手法の研究
新たなプロジェクトマネジメント手法であるCCPM(Critical Chain Project Management)について、実プロジェクトへの適用や、実際にCCPMを適用した企業へのインタビューなどを通して得た情報をもとに分析をおこない、その成果を「CCPM分析シート」にまとめ、プロジェクトに効果を生むメカニズムと導入課題を明らかにした。さらに、導入に特化したわかりやすい活用ツール「CCPM導入ガイドライン」を作成した。
Leading-edge Systems研究賞
DevOps視点から取り組む情報システム部門の業務改善
急激に変化する昨今のビジネスニーズに対応する手段としてIT業界で注目を浴びているDevOpsだが、それ自体は概念でしかなく、体系化されたプロセスや手法は存在しない。当分科会では、情報システム部門の業務を継続改善していけるように、具体的な問題解決策として「開運DevOps」を定義した。さらに、開運DevOpsを実現するために、PDCAサイクルで継続的な改善を実施できる活用ツール類を作成した。
システムライフサイクルマネジメントのあり方
昨今、システムライフサイクルマネジメントの重要性に対して認識はされているものの、様々な要因に対して受動的な取り組みとなっている。更改イベントに追われる現状のシステムライフサイクルマネジメントを脱却し、計画的に更改イベントに対応する「目指すべきシステムライフサイクルマネジメント」を提唱し、その実践を確実なものにするためのツールとして「システム生涯設計書」を考案した。その有用性と効果について複数の事例に適用することで実証した。
発表賞
超高速開発のためのルールベース開発技術の研究
ルールベース開発の導入障壁を下げることを目的に、ルールベース開発導入ガイドをまとめた。ルールベース開発と従来型開発の開発プロセス比較を行った上で、ルールベース開発に必要となるタスク・成果物を定義した。ルールベース開発で要となるビジネスルールの抽出観点を洗い出し、実践的な手順をまとめ、設計手順を標準化した。さらに、まとめた手順を基に実際に設計作業を行い、手順の検証、およびサンプルドキュメントの作成を行った。
巧妙化し続けるサイバー攻撃への対策の研究
サイバー攻撃の巧妙化とそれに対する現状の対策の課題を確認したうえで、セキュリティ事故の発生を前提とした対策を講じることの意味と、セキュリティ事故の「早期収束、被害最小化」のために最低限必要な体制のモデルを「CSRモデル」として提示した。さらに「CSRモデル」に基づいたPDCAサイクル(課題の見える化とその改善の定期的な実施)を確立することが、巧妙化し続けるサイバー攻撃へ継続して対応するために必要であることを提言した。
オープンクラウド適用に向けた推進方法の確立
クラウドがビジネスで活用されるようにようになった現在、クラウドの課題も明らかになりつつある。当分科会ではこのような課題を解決できるクラウドとしてOpenStack等のOSSを活用したオープンクラウドに注目し研究を開始。オープンクラウドにおける非機能要件の定義や実機検証を通じてノウハウを蓄積し、その成果を基に、オープンクラウド適用推進のためのポイントを凝縮したプロセスガイドラインを作成した。