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FUJITSUファミリ会 2002年度「春季大会/総会」 eふぁみり 2002-5号

春季大会 / パネルディスカッション

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パネルディスカッション
「実践ナレッジ・マネジメント」

パネルディスカッション会場

<コーディネータ>

紺野 登氏
(株)コラム 代表
紺野 登氏

<パネラー>

森田 宏氏 上田悦史氏 益子 滋氏
エーザイ(株)
知創部部長
森田 宏氏
PwCコンサルティング(株)
ナレッジマネジメント部
上田悦史氏
マイクロソフト(株)
エンタープライズソリューション本部
ナレッジソリューション部
マーケティングマネージャ
益子 滋氏

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■ ナレッジワーカーの創造

ナレッジワーカーの創造−ITだけでないワークプレースの概念

紺野

「ナレッジマネジメント」という言葉、考え方が関心を集めていて、昨年くらいから手がける企業が増えました。書店に本も出ていますが、理論的、考え方、IT中心のシステムの話が多くて、実践はどうなのかという生々しい話は聞く機会が多くありません。今日のパネリストは、実際に展開している企業現場のリーダーの方々です。

図・最近のナレッジマネジメントの動向ディスカッションの前に、最近のナレッジマネジメント(以下KM)の動向を簡単に話させていただきます。

KMは理論・啓蒙から実践の時代に入っています。KMを実践している企業は、昨年後半から急に増えてきたという感触です。2、3年前はKM=ITシステムで、イントラネット、グループウェア、ポータルがKMだと、ITから離れることがありませんでした。最近はIT中心でなく、人材、組織のデザイン、ワークプレースの問題などに、焦点が変わっています。

また、KMを導入するとコストが下がるというより、経営戦略の主要素という視点で問題を捉えている傾向があります。


図・個の活力、場、コミュニティ、ワークプレース(1)米国生産性品質センター(APQC)は、米国におけるKMのベストプラクティスをリードしているNPOです。ここがベンチマーキング調査を毎年やっていて、その流れを見ると米国もIT中心でしたが、「首尾よくKMを実行するにはどうしたらよいか」など、実践論に入ってきたのが分かります。

さらに、COP(Community of practice)のように組織の現場で、知識の共有や創造をする「共同体」が企業のKMを牽引する上で重視されています。こうしたコミュニティの研究や知識の確保と移転ということでの場の問題、人の問題があります。さらに知識は人が使うもので単なる情報ではない。そこで知識コンテンツのマネジメントに関心が向けられる。こうした流れが米国で起きています。


図・個の活力、場、コミュニティ、ワークプレース(2)こうした流れの中でワークプレースという言葉が出てきました。訳すと「職場」ですが、情報環境やオフィス環境、その中で働くナレッジワーカーのネットワークなどを総合して呼ぶ概念です。ITについてもワークプレースの中での使い方を考えることになります。また、ワークプレースは、組織内だけでなく、顧客の現場においてのナレッジワーカーの行動のデザインの問題も関わっています。

それではパネルに入ります。まず各社のKMの概要を報告いただきます。

「エーザイ株式会社」の事例に続きます。 >> エーザイ(株)事例


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