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奈良市学校教育情報通信ネットワークシステムの基盤を 基幹IAサーバ「PRIMEQUEST」で刷新 デジタル教科書・教材の市内全小・中学校69校への段階的導入に応える 優れた拡張性を実現

奈良市保健所・教育総合センター 「はぐくみセンター」外観写真 奈良市保健所・教育総合センター
「はぐくみセンター」

奈良市教育委員会様 導入事例


奈良市教育委員会では、学校教育におけるICTの活用推進を図るべく、奈良市学校教育情報通信ネットワークシステム「まなび・かがやきネット」の基盤を基幹IAサーバ「PRIMEQUEST」で刷新。求められたのは、学校現場のニーズに対しTCOを抑えながら応えていく高い信頼性と優れた柔軟性でした。本システムでは、「PRIMEQUEST」とVMwareの仮想化技術を活用することで高い集約率と拡張性を実現。教科書をデジタル化し、電子黒板などのモニターに映して授業で活用できるデジタル教科書・教材の市内全小・中学校69校への段階的導入に柔軟に対応するとともに、災害時の情報発信、収集システムの構築も計画中です。

[ 2012年8月14日掲載 ]

【導入事例概要】
業種: 自治体
ハードウェア: 基幹IAサーバ  PRIMEQUEST 1400S2
PCサーバ  PRIMERGY RX200 S6
ディスクアレイ  ETERNUS DX80 S2
ソフトウェア: 仮想化ソフトウェア  VMware vSphere5
統合運用管理ミドルウェア  Systemwalker
教育コンテンツ配信  EduMall(内田洋行製)
学校向けCMS   OpenSchoolCMS(内田洋行製)
【課題と効果】
1 デジタル教科書・教材の市内全校への展開などに柔軟に対応できる拡張性が必要 「PRIMEQUEST」を中核にVMwareを活用した仮想化基盤を構築し、リソースの最適化を図りながらデジタル教科書・教材の段階的導入にも柔軟に対応。必要に応じて仮想マシンを追加することで容易かつ低コストでの拡張を実現
2 省スペース化とともに節電効果も高めたい 高性能な「PRIMEQUEST」とVMwareとの組み合わせにより、サーバ14台を1台に集約し、19インチラックの半分に収納。また、従来物理サーバで稼働していた時と比べて消費電力量を約3分の1に削減
3 障害時の業務継続性の向上を図りたい 高信頼な「PRIMEQUEST」のパーティション機能とvSphere vMotionの組み合わせにより低コストで業務継続性を実現。万が一の障害時もシステムを止めることなく保守が可能

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導入の背景

教育におけるICT活用の推進とコスト削減の両立が課題

平城京を中心に天平文化が開花した奈良。豊かな自然に抱かれた古都奈良の文化財は、1998年12月に世界遺産に登録されています。1300年に亘り受け継がれてきた伝統や文化を次の世代に引き継ぐために、奈良市では「奈良らしい教育」を進めています。
2009年には奈良市教育ビジョンを策定。その基本目標の1つ、確かな学力の育成には情報教育の推進も重要なテーマです。

奈良市 奈良公園 鷺池の「浮見堂」の写真 奈良市 奈良公園 鷺池の「浮見堂」

奈良市教育委員会事務局 教育総務部 教育総務課 課長 乾 尚浩氏の写真 乾 尚浩
奈良市教育委員会事務局
教育総務部 教育総務課 課長

「子供たちは普段の生活でインターネットなどICTに触れています。一方、奈良市の学校においてもブロードバンド化やパソコン台数の増大、電子黒板の導入を図りました。ICTの役割も、パソコンの操作習得から、パソコンを使った授業の実施といったICTの活用に軸足が移ってきています」と奈良市教育委員会事務局 教育総務部 教育総務課 課長 乾尚浩氏は語ります。
2011年4月、ICT活用の推進を図るべく教育総務課内に設置された情報管理係は、奈良市学校教育情報通信ネットワークシステム「まなび・かがやきネット」のリプレースへの取り組みを開始しました。

導入の経緯

デジタル教科書・教材の市内全校への展開に応える柔軟性と拡張性がポイント

学校におけるインターネットの閲覧やメールのやりとりを目的とする「まなび・かがやきネット」は2002年の導入以降サーバ台数が14台に増大し設置スペースや消費電力などの面で課題が生じていました。また、サーバの冗長化を図っていなかったため、障害発生時にシステムが止まってしまい、インターネットの利用やメールの送受信が行えなくなることが過去にありました。こうした課題の解決に加え、奈良市教育ビジョンの実現を支えるICTインフラとしての新たな役割も求められました。

「学校現場から、パソコン教室に導入された電子黒板を普通の教室でも使いたいという要望が上がっていました。そこで、児童・生徒にとってより分かり易い授業を実現するために、デジタル教科書・教材をモデル校に導入することとしました。また、学校と家庭・地域との連携強化のためにホームページの更新を容易にするCMS(コンテンツ管理システム)化や、災害時の情報提供、さらに節電対策やBCP(事業継続)対策も意識しました」と教育総務部 教育総務課 課長補佐 藤田雅弘氏は話します。

奈良市教育委員会事務局 教育総務部 教育総務課 課長補佐 藤田 雅弘氏の写真 藤田 雅弘
奈良市教育委員会事務局
教育総務部 教育総務課 課長補佐

デジタル教科書・教材は、当初、モデル校となる5校に導入し、効果を検証しながら市内全小・中学校69校への展開を視野に入れています。段階的な導入や新たなサービスに対応できる柔軟性と、低コストでの容易な拡張性は重要なポイントとなりました。

システムの概要

「PRIMEQUEST」により低コストで業務継続性と優れた拡張性を実現

新「まなび・かがやきネット」では、高信頼な基幹IAサーバ「PRIMEQUEST 1400S2」を中核とする仮想化基盤に刷新。その構成は、「PRIMEQUEST」の障害隔離性の高いパーティション機能を活用し、2つのパーティション上でVMwareを使ってサーバを仮想化して集約。vSphere vMotionとの組み合わせにより低コストで業務継続性を実現しています。
また、仮想サーバにおいては、集約率が高くなるほど万一の障害時の影響範囲が大きくなるため、高い信頼性が求められます。「PRIMEQUEST」は厳しい部品スクリーニング(選別)や内部コンポーネントの徹底的な冗長化により、一般的なPCサーバの5倍から10倍の信頼性注1を実現しています。デジタル教科書・教材の展開拡大や新たなサービスの提供に伴い、拡張が必要になった場合も、リソースの最適化を図りながら仮想マシンの追加により容易に対応可能です。スケールアップ型でシステムの設計変更や運用テストも不要、運用管理面でも監視対象やバックアップ対象の追加もなく、業務の効率化や拡張コストの削減が図れます。
新システムは2011年12月末に構築を開始し、2012年3月に本稼働。短期間構築であり、なおかつ受験シーズンとも重なりましたが、同課 情報管理係と富士通との密な連携によりスムーズに導入は進みました。

奈良市教育委員会様 システム構成図

導入の効果と今後の展望

低消費電力の「PRIMEQUEST」1台に集約したことで消費電力量を3分の1に削減

新「まなび・かがやきネット」は耐震性の観点から奈良市教育センター内のサーバ室に設置されました。「教育センターはBCP対策として自家発電設備を導入していますが、電力容量の制限があります。低消費電力の「PRIMEQUEST」1台に集約できたことで、スペースや消費電力など通常のサーバ室よりも厳しい制限もクリアできました」と同課 情報管理係 浦久保裕氏は話します。

奈良市教育委員会事務局 教育総務部 教育総務課 情報管理係 浦久保 裕氏の写真 浦久保 裕
奈良市教育委員会事務局
教育総務部 教育総務課
情報管理係

14台のサーバを1台の「PRIMEQUEST」に集約できたことで、設置スペースを従来の4分の1に削減できました。また物理サーバを導入した場合と比べて消費電力量を3分の1に削減。災害時には同センターの自家発電設備を使ってシステムを動かし、地域住民向けにホームページ上で安否情報などを発信、収集するシステムの構築も計画中です。
IT投資対効果の面でも成果がありました。「まなび・かがやきネットの構築後、早速新たなシステムを仮想基盤上に追加構築することになりましたが、物理サーバによる導入コストと比べて半分以下に抑えられました。学校現場の声、国や市の動向などに柔軟かつ低コストで対応できる高可用な基盤を確立できたと考えています」(浦久保氏)
今後の展開について「奈良市教育ビジョンの実現への貢献が第一です。その上で、校務ネットワークシステムと、まなび・かがやきネットの統合は重要なテーマです。またWebを活用したグローバル授業なども検討課題となります。富士通には、今後も奈良市教育委員会にとって、最良な提案をいただけるパートナーであり続けてくれることを期待します」と乾氏は語ります。
古都の文化を活かした「教育のまち―奈良」の実現へ、奈良市教育委員会の取り組みに対し、富士通は先進技術と総合力を駆使し支援してまいります。

奈良市教育委員会の皆様と、富士通担当者の写真 右から、奈良市教育委員会事務局 教育総務部 教育総務課
情報管理係 浦久保 裕 氏、課長 乾 尚浩 氏、課長補佐 藤田 雅弘 氏、
富士通株式会社 西日本営業本部 関西自治体統括営業部 第三営業部 藤内 薫子、
富士通株式会社 プラットフォーム営業推進本部 西日本プラットフォームビジネス部 吉岡亮平

パートナーメッセージ

富士通株式会社 西日本営業本部 関西自治体統括営業部 第三営業部 藤内 薫子

奈良市教育委員会様の基幹システムである「まなび・かがやきネット」の構築に携わることができ、ありがとうございました。
学校現場の重要期である3学期にシステムを切り替えることになりましたが、教育委員会様のスケジュールご調整によりスムーズに移行することができましたことを改めて感謝申し上げます。

本システムのご提案にあたりましては、文部科学省が提言している「教育の情報化ビジョン」を踏まえ、これからの奈良市学校園様のICT利活用の向上と共に成長し、学校現場のニーズに柔軟に対応できるシステムをご提供したいと考え、仮想化基盤をベースとしたシステムを検討いたしました。

今後も奈良市教育委員会様との末永い関係が続きますよう、システムの安定稼働はもとより、奈良市の児童生徒・先生方のみならず、地域の方々にも有意義なサービスをご提供できるよう努力して参ります。

【奈良市教育委員会様 概要】
奈良市教育ビジョン 確かな学力と規律あるたくましい子どもをはぐくむために
5つの基本目標 奈良らしい教育の推進/豊かな心とたくましい体をはぐくむ教育の推進/確かな学力をはぐくむ教育の推進/信頼される学校づくりの推進/地域全体で子どもたちを守り育てる体制づくりの推進
奈良市教育委員会事務局 教育総務部と学校教育部の2部から成り、学校教育、社会教育(スポーツ・文化振興を除く)、文化財を担当
学校規模 学校数70校(奈良市内の公立小学校・中学校・高等学校)
児童生徒数26,600人、教職員数約1,800人
ホームページ 奈良市教育委員会 ホームページOpen a new window
奈良市様の市章

【導入事例(PDF版)】

用語解説

注1: PRIMEQUESTの信頼性
「PRIMEQUEST」は一般的なPCサーバの5分の1から10分の1の部品故障率(当社調べ)を実現

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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