オフショア開発の規模は年々増加の一途をたどっている状況にある。オフショア開発を採用する場合には、既に多くの文献やインターネット上で語られているような様々なリスクが伴なう。例えば、言葉や文化の違いからくるコミュニケーションの難しさによるトラブル、遠隔地開発に起因する開発段階での成果物確認のしづらさや情報連携の不備による品質低下などがあり、プロジェクト管理者、開発メンバーがオフショア開発を進める中で予め認識しておくべき重要な事項は多くある。
本論文では発注側プロジェクトマネージャとして初めて中国オフショア会社との協業による、基本設計工程からシステム導入に至るまでの約14ヶ月間の開発経験から、従来における国内開発プロジェクト管理との違いから生ずる留意点について述べる。
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