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10/02/21 更新
 

論文詳細

流通分野のプロジェクトマネジメント活動における知財リスクヘッジのあり方

富士通エフ・アイ・ピー 株式会社
論文要旨

流通分野のプロジェクトマネジメント活動において、知財リスクをヘッジする為には、システム部門のみならず、営業部門、および推進部門の三者でプロジェクト全体における、お互いのミッションの重要度と知財と知財以外の占める比率、つまり時系列で見た作業負荷のバランスを考慮し、自部門のみならず他部門の立場でも、これを捕らえる必要がある。特に、知財チェックでは商談が発生し契約受注に至るまでの三部門の役割分担を明確化すること、また、受注後における開発範囲、継続的開発ならば、契約範囲も含め成果物と権利の対応付けを行うことが必要である。
そして、再利用の対象を拡大し、新規開発部分を少なくすることで、開発費用を最小限に抑えることが肝要である。
そこでまず現状を把握するため、システム部門、営業部門、および、推進部門の三者に対し、ヒアリング調査を実施し集計分析を行った。具体的には、前述の役割分担の明確化や権利化の時期・方法、これらの観点で三者のワークフローを見直し、業務部門と相談して改善を図った。
特筆すべき事項として、再利用パターンは過去の業務成果物を現在の業務で再利用する場合のみならず、現在の業務成果物を将来の業務で再利用する場合があり、後者のパターンを今後ルール化することが重要であると確認出来たことである。
今後は、出来るだけ多くの知財リスクヘッジ取組事例の調査研究を行い、活用シーンを意識し、最も訴えたいことをキャッチフレーズ的な教訓としてまとめ、改善後のワークフローを流用したワークフローメニューから、ワンクリックで即座に電子事例へガイドする仕組を構築したい。これを知財活動展開ツールとして活用し、積極的にプロジェクトに対しキャラバンを実施する予定である。
これらが、流通分野のみならず、他の分野でもプロジェクトマネジメント活動を行う上で、知財リスクヘッジに少しでも役立てていただければ甚だ幸いである。

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