企業活動が多くの情報システムで支えられている中で、企業内のIT情報資産は益々重要性が高まっており、複数システムに分散管理された情報の統合技術は企業価値の向上のために必須である。ここでは、従来から情報統合に使用される物理統合の限界が課題となっており、EII(Enterprise Information Integration)による仮想統合が期待されているものの、効果的に活用されていない状況がある。我々は、EIIの「情報のリアルタイム性」「変更に強い」という特徴を企業活動に有効活用するための指針として、1)EIIが実際に各企業の業務に役立つかを確認すること(有用性の証明) 2)具体的にEIIをどう適用していくかの指針を作ること(適用ガイドライン)を目的として研究を行った。各企業から参加した研究分科会メンバーの具体的な課題をもとに、実機によるプロトタイプを通じてEIIの機能・性能両面の検証を行い、期待通りの有用性と定説を覆す性能値を確認した。また、検証で得られたノウハウを適用ガイドラインとしてまとめ、EII適用の具体的な指針を示した。この成果による情報統合(EII)の有効活用が、ビジネスに貢献することを確信している。
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