近年では、地震や集中豪雨などの自然災害が多発し、防災・減災へのニーズが顕在化しつつある。これに対し、中部電力(株)では、平成16年下期から電力インフラが持つ情報リソースやグループ会社が持つ情報処理技術を有効活用し、そのニーズに対応する災害情報活用基盤(災害対策・危機管理センター)の事業化検証を行い、その一部をサービスとして構築した。
この論文では、事業化構想から実証実験システムを用いたビジネス検証、災害情報活用基盤であるシステムアーキテクチャーの検証などについて、その成果を紹介するとともに、これらの検証結果の評価を踏まえて(株)中電CTIが事業化した「緊急地震速報配信サービス」のサービス提供に至るまで過程を紹介する。
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