情報処理から知識管理へのシフトは、あらゆる組織、あらゆる個人にとって現在の重要な課題である。文書は知識を伝える媒体として利用されているが、伝達を妨げる「見えない」という問題をはらんでいる。
とはいえ文書は、視覚化、電子化、超文書化と近年大いに進化した。ICTの進化にもサポートされ進化した文書による知識管理の基盤が整ってきている。とくにCMSの中のWikiは知識管理のツールとして大いに期待できる。
当社内における知識管理の小さな試みとしてのWikiを使った社内報の立ち上げを紹介する。この経験を通じて、オンライン社内報という用途での、ツールとしてのWiki の有用性を紹介する。
Wikiの持っている強力な木構造のサポート、ならびに概念地図作成容易性による知識管理にとってこの上ないツールであることを見る。だが、現行の一般的な利用は文字ベースであり、つまり知識がよく見えず、十分にその力が発揮されていないとも考える。
このため見えるということはどういうことなのかを改めて問う。イメージがもつプロアクティビティな性質を観察し、このプロアクティビティの概念を考察する。プロアクティビティな性質の故に、外的なイメージを使った情報発信、知識管理の重要性を説く。
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