2007年問題への対策の一つとして,汎用機で開発された膨大なCOBOL資産をどのように再構築していくか各社で様々な試みがされている.
本論文は,その試みの一つであるレガシー・マイグレーションについて,当社が実際に行った事例を基に,その手順と,移行・テスト・運用の各段階で作成された各種ツール群についてまとめたものである.
今回,対象に選んだのは,古い設計のCOBOL言語とVSAMによるオンライン及びバッチ処理の部分で比較的規模の小さなシステムであるが,効率化への取り組み方は,異なる規模・構成のシステムに対しても十分応用可能なものと考える.
特に開発の過程で必要に応じて作成された各種ツール群は開発生産性・品質を向上させる上で大いに貢献した.
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