当社では,2000年にメインフレームで運用していた全社基幹システムを,SAP社 R/3で再構築した.しかし原価管理については業種が多岐にわたり,かつ生産工程が複雑であるため,R/3が持つ標準原価計算では対応が困難であると判断し,工程別実際総合原価計算が可能な『GLOVIA/Process C1』の原価管理モジュールをベースにシステムを再構築した.予算編成機能などベースにない機能は独自に開発するとともに,基幹システムからの自動連動や入出力はExcel形式の簡易型にするなど種々工夫した.
完成したシステムは,原価計算シミュレーションを工場ごとにできるので,従来の全社一括処理時に比べ,各工場の生産管理や購買のシステム運用がかなり自由になり,事前チェックが徹底できるようになった.それにより原価本締め時のミスが激減した.更に,R/3の会計・購買・販売モジュールとのデータ自動連動を行うことにより,スピーディで正確な原価計算が実現できた.
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