アドバンテスト殿では生販・会計・人事の基幹システムにERPを導入し,再構築した.新システムでは海外を含めたサービスの提供が必須となるため,24時間365日ノンストップで運用するという目標があった.新システムでは従来週末に行っていたMRP(Material Requirements Planning:資材所要量計画)処理を毎日の夜間バッチ処理で行うなどの短サイクル化を行った.また,日中のみならず夜間処理を含め,いっそうの運用品質の向上が必要になったことと,更にはデータの大容量化の傾向からネットワークの見直しも課題となっていた.群馬県に3拠点を構えるアドバンテスト殿のほぼ中心に位置する「富士通館林アウトソーシングセンタ」を情報システム拠点として全面的にアウトソーシング化を検討し,従来の問題点解決へ向けての取り組みが始まった.アウトソーシングにあたり,運用の整備と役割分担の明確化が不可決であり,アウトソーシング運用を切替えた現在,アドバンテスト殿ではシステムの運用監視やトラブル対応などの業務が軽減され,新しいサービスの立案や検討といった新たなミッションが遂行できるようになった.大規模基幹システムのアウトソーシング化の代表事例となった.
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