WEBシステムの開発にあたり,同一データを多面的な切り口で,照会したいという要望が発生した.それぞれの集計単位ごとに照会画面を開発すると工数が大量にかかってしまうことが見込まれたが,ユーザからは早期リリースも同時に望まれ工数削減が必要とされた.
そこで,検討の結果WEB画面からユーザ主導で同一データを多面的に照会できる汎用照会画面を開発し提供することにした.汎用照会画面は,WEB画面から視覚的に集計単位と集計項目の選択・設定が可能なエディタと実際にデータを照会するビューアの2つの機能により構成されている.
汎用照会画面を開発し提供したことにより,多面的な切り口での照会という要望を満足することができたうえに,ユーザのもう一つの主要要望であった早期リリースをも満足することができた.さらにそれ以降発生した,新たなデータを多面的に照会したいという要望にも照会画面の開発なしにリポジトリデータを登録するのみで対応することができた.
本論文では,汎用照会画面構築上のポイントおよび効果をまとめるとともに課題と今後の展望について述べる.
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