近年,紙地図の他にデジタルな地図データが一般でも手軽に利用されるようになってきた.
従来より,工業化住宅の販売・施工・サービスを業務としている当社及びグループ企業(パナホーム会社)では様々な場面で地図を利用しているが,その大部分は紙地図である.一部では地図データを利用しているところもあるが,全国のパナホーム会社が地図データを業務の標準化ツールとして使用しているわけではない.
昨年より当社情報システム部では,グループ全体の情報共有を目的としたイントラ業務システムを立ち上げた.その中で開発した災害支援システムで地図データの必要性を再認識し,様々な業務での活用方法を模索してきた.
地図データは統計情報と組み合わせてシュミレーションを行なう道具としても活用できるが,今回のシステム開発では地図データ上に特定の建築場所を自動表示する機能実現を図った.
システムの開発に当たっては,運用が簡単であること,維持コストがかからないこと,ネットワークトラフィックを増加させないことが要求された.そのため地図の選定には,データベースの配置場所・種類などを十分に検討する必要があった.
結果としては,外部のインターネットASPサービスを利用することでシステム構築が設計から開発完了まで3ケ月という短期間で可能となったが,自社システムだけでは容易に構築はできなかったであろう.
当社としては業務システムにASPサービスを利用するのは初めてであったが,今後のシステム開発では積極的な活用を図っていきたい.
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