ヘルプデスクでは,ユーザの情報管理,問い合わせ履歴管理,各種資源の稼働状況管理が重要であると考え,CTIシステムの開発・導入を行うこととした.
システム開発は,ヘルプデスクスタッフとの綿密な検討を重ね,システム開発者としては使いやすさと言う点で自信のあるシステムが完成,運用に入った.
しかし,実際は『使われないシステム』へと変化していった.原因としては運用体制検討の欠如,レスポンスの遅さ,そして情報表示率の低さにあることが判った.
これらの問題に対してシステムを改善するだけでなく,対応体制も含めた運用そのものの見直しを実施し,ヘルプデスクスタッフからも『使いやすい』と評価してもらえるシステムへ熟成できた.
本論文では,『良いシステム=機能・インタフェースの最適化』だけではなく『運用・体制』も重要なファクタであると言う点に着目し,円滑なシステム運用のあり方について述べる.
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