大規模バンキングシステムにおいて,24時間365日オンライン連続運転の必要性が叫ばれる中,活性保守の面からも,データベースの保守の見直しが必要となってきた.
データベースの保守運用として,再配置・再構成という運用を行う.
しかし,再配置・再構成は,オンライン停止が前提の場合があり,24時間無停止運転を行う場合,再配置・再構成が行えないという問題が発生する.
そこで,24時間無停止運転のデータベースの保守の1つのアプローチとして,ユーティリティの開発を行った.
ユーティリティは,以下の2つのコンセプトを目標に開発を行った.
(1)オンライン中に起動可能なバッチ処理とする.
(2)業務的に不要なレコードを削除するだけで,削除後のデータベースエリアを再利用可能にする.
ユーティリティを開発した効果としては,
(1)オンライン停止時間を考慮する必要がないため,ユーティリティを起動するスケジューリングが容易となった.
(2)再配置運用をなくし,再構成を削減できた.
今後の課題として,現状ではスキーマの変更を行うデータベースの再構成は,システム停止日に行っているため,今後データベース再構成も,オンライン中にできるようにしていく.
また,複雑な業務条件に対応するための,削除・更新条件のテーブル作成・修正のGUI化等で,エンドユーザでもテーブルが扱えるようする.
|