2005年度「環境会計」の実績について
2006年6月27日
富士通グループでは、1998年度から環境保全に関わるコストと効果を把握し、環境投資とその効果を評価する「環境会計制度」を導入しています。
このたび環境会計数値の集計が終了しましたので、2005年度分の実績を公表します。
環境会計制度導入の目的
- ステークホルダーへの情報開示による企業姿勢の表明
- 長期的・継続的な環境対策
- 環境保全投資の効率化
- 環境保全活動の活性化
環境会計の基本事項
- 対象期間
2005年4月1日~2006年3月31日 - 集計範囲
富士通及び国内外の主要連結子会社(*1)
*1:富士通アイソテック、富士通ITプロダクツ、富士通アイ・ネットワークシステムズ、富士通アクセス、富士通インテグレーテッドマイクロテクノロジ、富士通インターコネクトテクノロジーズ、富士通ヴイエルエスアイ、エコリティ・サービス、富士通オートメーション、富士通化成、富士通研究所、富士通コンポーネント、富士通サポートアンドサービス、島根富士通、富士通周辺機、信越富士通、新光電気工業、富士通テン、栃木富士通テン、トランストロン、PFU、富士通不動産、富士通フロンテック、富士通メディアデバイス、山形富士通、富士通ワイヤレスシステムズ、FUJITSU COMPUTER PRODUCTS OF VIETNAM, INC.、FUJITSU COMPUTER PRODUCTS CORPORATION OF THE PHILIPPINES、FUJITSU (THAILAND) CO.,LTD、FUJITSU MANUFACTURING ESPANA, S.A.、FUJITSU TELECOMMUNICATIONS EUROPE LTD.
- 環境保全コストの算定基準

- 減価償却費の集計方法:投資額の減価償却費は耐用年数5年の定額法(残存価値なし)により費用に含めています。また、耐用年数を5年とする根拠は環境設備の導入から修繕や改良を実施するまでの実質的な期間の平均値を採用しております
- 複合コストの計上基準:環境保全コストとそれ以外のコストが結合した複合コストは、環境省発行の「環境会計ガイドライン2005年版」に準拠して、環境保全に係わる部分だけを集計しています
- 環境保全対策に伴う経済効果の算定基準

- 対象とした効果の範囲:下記項目に係わる環境負荷減少を対象とした実質的効果及び推定的効果(リスク回避効果および みなし効果)を対象としています
・事業活動に伴う資源利用に関する環境負荷の減少効果
・事業活動から排出する環境負荷および廃棄物に関する環境負荷の減少効果
・事業活動から産出する財・サービスに関する環境負荷の減少効果
・輸送その他に関する環境負荷の減少効果 - 投資効果の発現期間とその根拠:実質的効果については、集計期間を投資の減価償却期間(60ヶ月)と整合させています
推定的効果については、設備投資に伴い発現する効果は実質的効果と同様に減価償却期間の60ヶ月とし、環境保全の寄与額や操業ロス回避額など、その年度内に完結するものは当該年度のみとし、それ以外は効果の発現期間を12ヶ月としております。効果の集計の根拠は以下の通りです

- 生産活動により得られる付加価値に対する環境保全活動の寄与額
効果額=付加価値×環境保全設備の維持運営コスト/総発生費用
(考え方)環境保全活動の生産活動への支援としての側面を効果として捉え、生産活動で得られる付加価値から、各拠点の環境保全維持運営費用割合から寄与額として算出しています - 法規制不遵守による事業所操業ロス回避額
効果額=付加価値/稼働日数×操業ロス日数
(考え方)法規制に対する事前投資を怠ったことにより、リスクが発生したと仮定した場合の回避見積額としています。操業ロス日数は、環境に関連した投資規模により決定しますが、最大でも3日としています - 広報活動効果額
効果額=新聞・雑誌・テレビの広告費用×記事掲載・番組放送件数
(考え方)環境保全活動に関する新聞・雑誌テレビでのアピールを広告費用に換算して算出しています
- 対象とした効果の範囲:下記項目に係わる環境負荷減少を対象とした実質的効果及び推定的効果(リスク回避効果および みなし効果)を対象としています
- 基本となる重要な事項の変更

- 昨年度までは、集計範囲を「富士通及び国内外の連結子会社(但し、販売・ソフトサービス関連などの連結子会社では一部未集計)」としていましたが、今年度からは集計範囲を明確化するため「富士通及び国内外の主要連結子会社」とし、主要連結子会社(31社)を明記しました。なお、この集計範囲の変更に伴う影響は費用、効果ともに約1億円です。
- 上記以外に2004年度に連結子会社であった、富士通日立プラズマディスプレイ、富士通ディスプレイテクノロジーズの2社は、2005年度からは連結対象外となりましたので、集計対象外となっています。この2社が連結対象外となったことによる影響は、費用で約23億円、効果で18億円になります。
環境会計の概要
1.環境会計の推移
環境費用と効果の推移[単位:億円]
| 分類 | 2001年度 | 2002年度 | 2003年度 | 2004年度 | 2005年度 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 費用 | 効果 | 費用 | 効果 | 費用 | 効果 | 費用 | 効果 | 費用 | 効果 | |
| 富士通 | 77 | 123 | 79 | 88 | 79 | 103 | 79 | 97 | 90 | 109 |
| 主要連結子会社 | 110 | 120 | 110 | 122 | 111 | 136 | 100 | 129 | 89 | 136 |
| 合計 | 187 | 243 | 189 | 210 | 190 | 239 | 179 | 226 | 179 | 245 |
2.2005年度 環境会計実績
実績の内訳(投資・費用) [単位:億円]
| 項目 | 範囲 | 富士通 | 主要連結子会社 | 合計 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 投資 | 費用 | 投資 | 費用 | 投資 | 費用 | |||
| 合計 | 15.2 | 90.4 | 9.3 | 88.7 | 24.5 | 179.1 | ||
| 事業エリア内コスト | 公害防止コスト | 大気汚染、水質汚濁防止などのためのコスト | 3.7 | 30.7 | 4.1 | 20.4 | 7.8 | 51.1 |
| 地球環境保全 コスト |
省エネルギー対策、温暖化防止などのためのコスト | 8.0 | 12.0 | 1.9 | 9.0 | 9.9 | 21.0 | |
| 資源循環コスト | 廃棄物減量化、資源の効率的利用などのコスト | 2.6 | 12.3 | 0.2 | 17.6 | 2.8 | 29.9 | |
| 上・下流コスト | 廃製品・包装材などのリサイクル・リユースなどのコスト | 0.0 | 1.0 | 0.9 | 9.6 | 0.9 | 10.6 | |
| 管理活動コスト | 環境推進活動人件費、環境広告、環境負荷測定などのコスト | 0.7 | 19.7 | 0.3 | 12.1 | 1.0 | 31.8 | |
| 研究開発・ソリューションビジネスコスト | 独自のグリーン製品の設計・開発などのコスト | 0.2 | 3.2 | 1.9 | 18.8 | 2.1 | 22.0 | |
| 社会活動コスト | 環境保全を行う団体などへの寄付などのコスト | 0.0 | 0.1 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.1 | |
| 環境損傷対応コスト | 土壌・地下水汚染の修復などのコスト | 0.0 | 11.4 | 0.0 | 1.2 | 0.0 | 12.6 | |
実績の内訳(効果) [単位:億円]
| 項目 | 範囲 | 富士通 | 主要連結子会社 | 合計 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 合計 | 108.9 | 136.2 | 245.1 | ||
| 事業エリア内効果 | 公害防止効果 | 生産活動により得られる付加価値に対する環境保全活動の寄与額など | 47.3 | 42.2 | 89.5 |
| 地球環境保全 効果 |
電力、油などの使用量減に伴う費用削減額 | 17.1 | 6.1 | 23.2 | |
| 資源循環効果 | 廃棄物減量化などによる削減額 | 29.1 | 67.9 | 97.0 | |
| 上・下流効果 | 廃製品リサイクルによる有価品売却額など | 0.1 | 8.4 | 8.5 | |
| 管理活動効果 | ISO14001構築による効率化、従業員社内教育効果など | 3.2 | 3.8 | 7.0 | |
| 研究開発・ソリューション ビジネス効果 | グリーン製品・環境配慮型製品の販売貢献額など | 10.1 | 5.8 | 15.9 | |
| 社会活動効果 | 環境保全を行う団体などへの寄付によるイメージアップ貢献額 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | |
| 環境損傷対応効果 | 土壌、地下水汚染対策による住民補償回避額など | 2.0 | 2.0 | 4.0 | |
3.実質的効果と推定的効果 [単位:億円]
| 分類 | 実質的効果 | 推定的効果 | 効果合計 |
|---|---|---|---|
| 富士通 | 47.1 | 61.8 | 108.9 |
| 主要連結子会社 | 83.4 | 52.8 | 136.2 |
| 合計 | 130.5 | 114.6 | 245.1 |
4.環境保全コスト(環境保全対策分野に応じた分類) [単位:億円]
| 分類 | 投資額 | 費用額 |
|---|---|---|
| 合計 | 18.5 | 96.2 |
| 地球温暖化対策に関するコスト | 9.9 | 19.5 |
| オゾン層保護対策に関するコスト | 0.0 | 0.2 |
| 大気環境保全に関するコスト | 1.1 | 13.7 |
| 騒音・振動対策に関するコスト | 0.0 | 0.1 |
| 水環境・土壌環境・地盤環境保全に関するコスト | 6.6 | 37.3 |
| 廃棄物・リサイクル対策に関するコスト | 0.9 | 20.3 |
| 自然環境保全に関するコスト | 0.0 | 5.1 |
5.環境効率
EI値(富士通)

環境負荷改善率
(EI値:Environmental Improvement値)
環境保全に関わる費用に対する環境負荷低減効果(t-CO2/億円) 環境保全に関わる費用1億円あたり、どれだけ環境負荷量(CO2)を低減させたかを示す指標。時系列およびセグメント間での評価を容易にし、環境保全活動の効率を判断することができる。
EE値(富士通)

環境負荷利用効率
EE値:Environmental Efficiency値)
環境負荷量あたりの売上高(億円/t-CO2) 環境負荷量に対して得られる付加価値(売上高) を示す指標。事業活動における直接的な環境負荷の利用効率を判断することができる(t-CO2あたりの環境負荷を与えて、どれだけ売上高を得たか)。
6.2006年度社会環境報告書に開示される環境会計数値の保証業務手続
2006年発行予定の当社、社会・環境報告書に開示予定の環境会計数値(2005年度実績として報告される投資、費用、経済効果の金額)については、独立した第三者による保証業務手続を実施しております。
その内容は、環境会計情報の収集過程、集計方法の把握・評価、試査の方法による証拠資料との照合並びに正確性の検証、サイトの作成責任者への質問、現場視察による状況把握及び証拠資料との照合などです。
| 実施年月 | 拠点 | 手続きの概要 | 人数・日数 |
|---|---|---|---|
| 2005年11月 | (集計対象全拠点) | 2005上期集計分に関する審査項目のサンプリングを実施 | 22人・日 |
| 富士通 川崎工場 | 2005年度上期集計データ
|
||
| 富士通 三重工場 | |||
| 富士通 環境本部 | 2005年度上期集計に関するサンプリング項目のエビデンスを取り寄せ確認 | ||
| 2005年12月 | 富士通アイソテック | 2005年度上期集計データ
|
4人・日 |
| 富士通フロンテック | |||
| 2006年4月 | (集計対象全拠点) | 2005年度下期集計のサンプリングを実施 | 26人・日 |
| 富士通 川崎工場 | 2005年度下期集計データへ
|
||
| 富士通 三重工場 | |||
| 富士通アイソテック | |||
| 富士通フロンテック | |||
| 富士通 環境本部 | 2005年度下期集計に関するサンプリング項目のエビデンスを取り寄せ確認 |
