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本ページの製品は2024年4月1日より、エフサステクノロジーズ株式会社に統合となり、順次、切り替えを実施してまいります。一部、富士通表記が混在することがありますので、ご了承ください。

 

Japan

 

PRIMERGY ファイバーチャネルスイッチブレード(8Gbps 18/8)
PG-FCS104
PGBFCS1041: [カスタムメイド対応 (CB3,4用)]
PGBFCS1042: [カスタムメイド対応 (CB5,6用)]

[詳細索引]  概要 |  特長 |  仕様 |  オプション関連 |  留意事項 |  接続 

概要

PRIMERGY BX900 S1シャーシ専用の最大 8Gbpsのリンクスピードをサポートする、標準14ポート、最大26 ポートのファイバーチャネルスイッチブレードです。

本ブレードは、シャーシ背面のコネクションブレード用スロットに搭載し、サーバブレードに搭載したファイバーチャネル拡張ボート(オプション)と外部ファイバーチャネルとの間を接続します。サーバブレードとの接続(内部FC)用に18ポート、アップリンク(外部FC)接続用に8ポートのファイバーチャネルインタフェースを備えており、アップリンク接続用のポートには標準で8Gbps SWL SFP+モジュールと呼ばれる電気⇔光変換モジュールが4個搭載されています。標準では内部、外部合計で14ポート分のライセンスが有効になっています。

スイッチはFabric OS Nativeモード(通常ファイバーチャネルスイッチ)と、NPIV技術を用いてSAN接続を簡易にするAccess Gatewayモードを切り替えて使用することができます。

特長

Fabric OS Nativeモード

通常のファイバーチャネルスイッチとして動作するモードで、デフォルトではNativeモードに設定されています。

  • ポート当たり最大8Gbpsのリンクスピードをサポート(全二重、2Gbps / 4Gbps / 8Gbps自動認識/固定設定可能)
  • ポート数は標準で14ポート、Port on Demandライセンス(オプション)により、26ポートへの拡張が可能
    • 外部ポート(FC機器との接続用) : 最大8ポート(ユニバーサルポート)
      接続されるデバイスに応じて自動的に以下のポートタイプを設定
      F_Port (Fabric Port) :ファブリックアクセスポートでN_Portを接続。
      FL_Port (Fabric Loop Port) :ファブリックアクセスポートでNL_Portを接続。
      E_Port (Expansion Port) :他スイッチ(E_Port)との相互接続が可能なポート。
      N_Port (Node Port) :F_Port経由でファブリックに接続可能なポート
    • 内部ポート(サーバブレードとの接続用) : 最大18ポート (F_Port)

      ポートに接続された全てのデバイスに対して最大スピードでのオートネゴシエーション

  • ダイナミックPort On Demand (POD) 機能により、必要に応じたポートのアクティベートが可能
  • Brocade ASICのハードウェアゾーニングを増強するフレームフィルター機能により、ポートごとのハードウェアゾーニングを実現。シングルスイッチASICデザインにより、全ポートでのノンブロッキング、フル帯域での転送性能を実現
  • World Wide Name (WWN) 、デバイスごとのゾーニングなどのBrocade ASIC 拡張機能をサポート
  • 出力ポート毎にファームウェアからアクセスできるテーブルにより、ハードウェアゾーニングを実現
  • 充実した診断機能・監視機能をサポート
  • ユニキャストおよびブロードキャストデータ通信のサポート
  • 8Gbps対応 短波長 (SWL) SFP+モジュールをサポート
  • SFP+モジュールはホットプラグ対応
  • ISLトランキング機能により、外部ポートを最大8本までスイッチ間リンクを結合することができ、最大64Gbpsの帯域幅を持つ論理的な1本のリンクを構成することが可能。(ライセンスオプション)
  • フルファブリックライセンスを標準インストールしており、スイッチ3台以上でのファブリック構成が可能
  • マネジメントブレードの管理画面 (CLI) から、シャーシのミッドプレーン経由による、スイッチの管理コンソールへの接続が可能
  • スイッチ管理用のLANポートとして、マネジメントブレード(マネジメントLAN)からの接続をサポート
  • Web Tools機能により、Webブラウザでスイッチブレードの状態や性能の監視および、各種設定を行うことが可能
  • 各外部ポートのLEDによる状態表示
  • システムLEDによる状態表示
  • マネジメントブレードからの識別LED点灯による搭載位置識別機能

Access Gatewayモード

Access Gateway機能はFabric OSの機能の1つであり、ブレードサーバ用SANスイッチ専用に設計された動作モードの1つです。業界標準のN_Port ID Virtualization(NPIV)テクノロジーを利用して、マルチベンダのSAN環境における相互運用性を提供します。本機能を利用すると、本装置をファブリックへ接続した場合に”スイッチ”としては接続されないため、従来のようなドメイン追加やゾーニング設定などの管理を必要とせず、データセンタを拡張しつつもITインフラを簡素化できるというものです。規模が大きめなファブリック環境における管理・運用をより簡易にします。
本モードは、主にServerView Virtual-IO Mangerと連携する場合に使用します。

  • ブレードサーバSANスイッチ専用に設計されたFabric OSの新しい動作モード
  • 異なるベンダーのSANファブリック間で相互運用可能な接続性を提供
  • 管理負荷を低減
  • SANファブリックの拡張性を向上
  • ポート当たり最大8Gbpsのリンクスピードをサポート(全二重、2Gbps / 4Gbps / 8Gbps自動認識/固定設定可能)
  • ポート数は標準で14ポート、Port on Demandライセンス(オプション)により、26ポートへの拡張が可能
    • 外部ポート(FC機器との接続用) : 最大8ポート(ユニバーサルポート)
      接続されるデバイスに応じて自動的に以下のポートタイプを設定。
      F_Port (Fabric Port) :ファブリックアクセスポートでN_Portを接続
      N_Port (Node Port) :F_Port経由でファブリックに接続可能なポート
    • 内部ポート(サーバブレードとの接続用) : 最大18ポート (F_Port)

      ポートに接続された全てのデバイスに対して最大スピードでのオートネゴシエーション

  • ダイナミックPort On Demand (POD) 機能により、必要に応じたポートのアクティベートが可能
  • 8Gbps対応 短波長(SWL)SFP+モジュールをサポート
  • SFP+モジュールはホットプラグ対応
  • マネジメントブレードの管理画面 (CLI) から、シャーシのミッドプレーン経由による、スイッチの管理コンソールへの接続が可能
  • スイッチ管理用のLANポートとして、マネジメントブレード(マネジメントLAN)からの接続をサポート
  • 各外部ポートのLEDによる状態表示
  • システムLEDによる状態表示
  • マネジメントブレードからの識別LED点灯による搭載位置識別機能

【注意】
Access Gatewayモードで使用する場合、ディスクアレイと直接接続する構成は行えません。NPIV機能をサポートしたファイバーチャネルスイッチに接続する必要があります。
また、ゾーニング機能などのスイッチ機能は使用できません。

仕様

項目名 仕様
型名 PG-FCS104
PGBFCS1041 [カスタムメイド対応]
PGBFCS1042 [カスタムメイド対応]
ファイバーチャネルポート 内部 18ポート 標準14ポート
(最大26ポート:オプション)
外部 8ポート
(8Gbps ファイバーチャネル対応SFP+ケージ)
8Gbps SFP+モジュール4ポート標準搭載
アーキテクチャ 拡張性 最大239スイッチ/ファブリック
性能 回線速度2.125 Gbps(全二重)
回線速度4.25 Gbps(全二重)
回線速度8.5 Gbps(全二重)
ISL Trunking
(オプション)
ISLトランク当たり最大8ポート
(ISLトランク当たり最大64 Gbps)
総帯域幅 416 Gbps (End-to-End)
転送遅延時間 2.1 μsec未満
(8Gbps時、競合なし、カットスルールーティング)
最大フレームサイズ 2,112バイト ペイロード
サービスクラス Class 2
Class 3
Class F(スイッチ間フレーム)
ポートタイプ FL_Port
F_Port
E_Port
N_Port
データトラフィックタイプ ユニキャスト、ブロードキャスト
メディアタイプ 8Gbps SFP+モジュール
短波長レーザ:最大500m
伝送距離は光ファイバーケーブルとポート速度によって異なる
ファブリックサービス Simple Name Server
RSCN(Registered State Change Notification)
Brocade Advanced Zoning(標準)
Brocade ISL Trunking(オプション)
オプション SFP+モジュール
管理機能 管理ソフトウェア telnet, SNMP(FE MIB, FC管理MIB)
Brocade Advanced WEB TOOLS(標準)
管理インタフェース 10BASE-T / 100BASE-TX かける 1
RS232Cコンソールポート かける 1(マネジメントブレード経由)
診断機能 POSTおよび各種オンライン/オフライン診断機能
質量 1.31kg (SFP+モジュールは除く)
ブレード形状 シングルワイド
搭載台数 最大4台 (CB3,CB4,CB5,CB6)
適用機種 PRIMERGY BX900 S1シャーシ

オプション関連

  1. ライセンスオプション

    本製品でサポートするライセンスオプションは以下の通りです。

    名称 型名 仕様 備考
    PRIMERGY ファイバーチャネルポートアップグレード PG-FCSU107 i. を参照  
    PRIMERGY ISLトランキング PG-FCSU108 ii. を参照  
    1. PRIMERGY ファイバーチャネルポートアップグレード (PG-FCSU107)

      ファイバーチャネルスイッチブレード(8Gbps 18/8)のポート数を拡張することができるライセンスオプション(Brocade Ports on Demand)です。
      本ライセンスを適用することで、使用可能なポート数を14ポートから26ポートに拡張することができます。

      仕様

      項目 仕様
      品名 PRIMERGY ファイバーチャネルポートアップグレード
      型名 PG-FCSU107
      ポート拡張数 12
      梱包物 ライセンスシート(Ports On Demand)
      取扱説明書
      適用機種 PRIMERGYファイバーチャネルスイッチブレード(8Gbps 18/8)

      Ports on Demand(POD)ライセンスについて

      ファイバーチャネルスイッチブレード(8Gbps 18/8)は、工場出荷状態では14ポートが使用可能になっています。使用ポート数は、必要に応じてオプションのPRIMERGY ファイバーチャネルポートアップグレード(Brocade Ports on Demand(POD)ライセンス)を購入してインストールすることで、12ポート追加することができます。

      ライセンスを追加するにはBrocade Web Toolsまたはtelnet接続のどちらかを使用することで行うことができます。
      Ports on Demandは、スイッチのファームウェア内でいつでもロックが解除できる状態になっています。

      スイッチは工場出荷状態ではPort On Demandモードがダイナミック(動的)モードに設定されており、内部(サーバブレード側)・外部(アップリンク側)合計で14ポートにライセンス付与されています(注)。本PODライセンスを適用することでスイッチの26ポート全てが使用可能な状態になります。

      Port On Demandモードをスタティック(静的)モードに変更している場合の使用可能なポートについては、下記を参照してください。

      内部ポート/外部ポート ライセンス状態 ポート番号 対応サーバブレードスロット番号
      内部ポート ご購入時の状態で使用可能なポート
      (POD:Static)
      1 1
      2 2
      3 3
      4 4
      5 5
      6 6
      7 7
      8 8
      9 9
      10 10
      PODライセンスが必要なポート 11 11
      12 12
      13 13
      14 14
      15 15
      16 16
      17 17
      18 18
      外部ポート ご購入時の状態で使用可能なポート
      (POD:Static)
      19 対応サーバブレードなし
      (外部ポートのため)
      20
      21
      22
      PODライセンスが必要なポート 23
      24
      25
      0
    2. PRIMERGY ISLトランキング (PG-FCSU108)

      本製品は、相互に接続しているスイッチ間の複数のリンクを結合(トランキング)し、論理的な1本のトランクとして高帯域リンクを可能とするライセンスオプションです。

      スイッチ間リンクを結合することができ、結合されたリンクの帯域幅を持つ論理的な1本のリンクを構成することが可能です。

      結合することができる最大リンク数及び、帯域幅については適用するスイッチにより異なり、ファイバーチャネルスイッチブレード(8Gbps 18/8)(PG-FCS104)に適用した場合は、最大 8リンク、帯域幅64Gbpsのトランクを構成することができます。

      特長

      • 本機能は、スイッチ間で高帯域幅を保証する必要のある大規模SANで有用です。

      • ファイバーチャネルスイッチブレード(8Gbps 18/8)では、最大で8本のスイッチ間リンクを束ねることができます。
        スイッチ間の帯域幅が最大で8倍になります。(8Gbps かける 8 = 64Gbps)

      • ISL(Inter-Switch Link)トランキングを適用した場合、複数のスイッチ間リンクを束ねることで、論理的に太い1本のリンクにすることができます。それにより、結合した全てのスイッチ間リンクを使用してデータのロードバランスを行うことができ、特定のリンクに負荷が集中することなく、帯域幅を効率的に使用できます。ISLトランキングを適用していない場合のような、特定のスイッチ間リンクだけが混雑するような問題を解消することができます。

      • トランキンググループのうち、ある1本のスイッチ間リンクが切断されても、残りのスイッチ間リンクでトランキングを自動的に再構成し、アクセスを継続します。また、復旧時にも自動的に元のトランキング構成に戻りますので、ユーザーにて特別な復旧処理を行う必要はありません。

      • トランキングを使用することによりネットワークデザインを単純化し、帯域活用を最適化することにより、ストレージ管理コストを低減することができます。

      仕様

      項目 仕様
      品名 PRIMERGY ISLトランキング
      型名 PG-FCSU108
      機能 スイッチに適用することでISLトランキング接続が可能
      梱包物 ライセンスシート(ISL Trunking)
      取扱説明書
      適用機種 PRIMERGYファイバーチャネルスイッチブレード(8Gbps 18/8)

      ISLトランキンググループ

      ファイバーチャネルスイッチブレードにISLトランキングライセンスを適用している場合は、外部ポートをISLトランキンググループとして使用することができます。ファイバーチャネルスイッチブレード(8Gbps 18/8)では、外部ポートの8ポート(19~25,0)のみで設定でき、1トランクあたり最大8ポートまで構成できます。

      ライセンスを追加するにはBrocade Web Toolsまたはtelnet接続のどちらかを使用することで行うことができます。
      ISLトランキングは、スイッチのファームウェア内でいつでもロックが解除できる状態になっています。

      留意事項

      (1) トランキング機能を使用する両方のスイッチに対してライセンス適用必要です。

      (2) トランクを構成するリンクは全て同じポートスピードで動作している必要があります。リンクが異なるスピードで動作している場合、それぞれ異なるトランクグループとして認識されます。

  2. ショートウェーブSFP+モジュール(8Gbps)

    ファイバーチャネルスイッチブレードのアップリンク接続用のポート毎に装着する電気⇔光変換モジュール(SFP+モジュール、SWL)で構成されます。

    仕様

    項目 仕様
    型名 PG-SFPS04
    転送速度 2G / 4G / 8G bps
    光波長 850nm
    転送長 マルチモードファイバーケーブル
    (50 / 125 μm)

    モード帯域幅 1500MHz*km

    2Gbps:500m以内
    4Gbps:380m以内
    8Gbps:150m以内

    モード帯域幅 500MHz*km

    2Gbps:300m以内
    4Gbps:150m以内
    8Gbps:50m以内

    マルチモードファイバーケーブル
    (62.5 / 125 μm)

    モード帯域幅 200-500MHz*km

    2Gbps:150m
    4Gbps:70m
    8Gbps:21m

    ホットプラグ
    FCコネクタ形状 Duplex LC
    適用機種 PRIMERGY ファイバーチャネルスイッチブレード(8Gbps 18/8)

留意事項

  1. ファイバーチャネルスイッチブレードにデバイス(≠スイッチ)を接続する場合は、デバイス側のポートスピードを固定設定にすることを推奨します。
  2. ゾーニング(Fabric OS Nativeモードの場合)
    1. ゾーニング設定は以下の点で効果的であるため、原則として必須です。
      • セキュリティ向上:不正なサーバからのアクセスを抑止する。
      • 障害影響範囲の局所化:接続デバイスが異常になった場合、ゾーン内のデバイスだけに状態変化(RSCN)を通知するため、障害に対する影響範囲を局所化する。

      DSCN:Registered State Change Notificationの略。
      異常等によるデバイスの接続状態の変化やカスケード接続状態の変化、ゾーニング設定の変更によって、ファブリックの状態が変化した場合に接続デバイスに対して状態変化を通知する機能。

    2. 推奨するゾーニング形式

      障害影響を局所化するためにサーバ-ストレージ間の1本のアクセスパス毎に、1個のゾーンを作成することを推奨します。
      (1個のゾーン内には、サーバのHBA(Host Bus Adaptor)側ポートとストレージ側ポートが1個ずつ)

    3. ゾーニング情報のバックアップ/復元について
      • ゾーニングを含む各種コンフィグレーションの新規設定後または、変更後に「configUpload」コマンドを使用して、LAN経由でftpサーバ/PCへゾーン設定情報をファイルに保存してください。ファイバーチャネルスイッチブレードを交換した場合、この設定ファイルを使用して、ゾーン情報を保守部品に復元することができます。
      • 上記を行わない場合、交換後のファイバーチャネルスイッチブレードに対してゾーニングを再設定する必要があります。但し、他スイッチとカスケード接続している場合は、ゾーニング情報が自動的にコピーされるため、上記作業は必須ではありません。
    4. 運用中のゾーニング変更について

      ゾーニング設定を変更した場合、新たなゾーニング設定が有効になるまでには、数秒かかります(ファブリックの規模に依存)。
      この間は同一ファブリック内のI/Oアクセスが一時中断し、サーバにメッセージが表示される場合がありますが、通常はサーバ側のリトライ処理により、I/Oアクセスが停止することがありません。但し、リトライ処理に対応していない状況(テープバックアップ処理など)では、ゾーニング設定の追加や変更は行わず、業務を停止した状態で実施してください。

  3. カスケード接続
    1. カスケード接続の利点

      ファイバーチャネルスイッチブレード/ETERNUS SN200間をカスケード接続すると、ゾーニング情報が共有化されるため、以下のメリットがあります。

      • ゾーニングの設定/変更/追加の作業はファブリック上の1台のスイッチ上のみで行うことで、設定したゾーニング情報が自動的に反映されます。
      • 故障等によるファイバーチャネルスイッチブレードの交換時には、カスケード接続を介して、他スイッチからゾーニング情報が自動的にコピーされるため、交換後のゾーニング再設定は不要になります。

      上記の理由から、保守交換時の手番短縮のため、カスケード接続することを推奨します。
      但し、ファイバーチャネルスイッチ同士をカスケード接続する場合は、以下の点に注意する必要があります。

    2. カスケード接続時の注意事項

      スイッチ同士のカスケード接続ポートについてはダウンストリーム側のスイッチ(=ファイバーチャネルスイッチブレード)のポートスピードを固定設定にすることを推奨します。接続状態によっては転送レートが期待する値にならない場合があるためです。
      ポート速度を固定設定にする場合は、各ファイバーチャネルスイッチのポート対応速度、及び接続距離に対応した最も高い転送レートで互いのポート速度の設定を行ってください。

    3. 冗長パス間のカスケード接続時の注意事項
      • 現調時のケーブル接続、HBA設定
        ケーブル接続やHBA側の設定ミスがあった場合、冗長パス間のカスケード接続を経由して意図しない経路でデータアクセスが行われる場合があります。(WWNゾーニングを行っている場合やゾーニング設定を行っていない場合)このような状態で運用した場合、カスケード接続の故障、または1台のスイッチの故障により、全データアクセスが停止する可能性があります。
      • ゾーニング変更/追加時の注意事項
        『2. ゾーニング(Fabric OS Nativeモードの場合) iv. 運用中のゾーニング変更について』を参照ください。
      • 状態変化通知(RSCN)

        冗長パスのカスケード接続を行う場合は、片方のパスの状態変化が、もう片方のパスへ通知されないよう、必ずゾーニング設定を行ってください。ゾーニング設定を行っていない状態でカスケード接続を行うと、状態変化の影響が局所化されません。そのため、片方のパスのデバイス状態の変化やスイッチが異常となった場合に、カスケード接続を介して、もう片方のパスのスイッチへこれらの状態変化を通知(RSCN)し、I/Oアクセスに影響を与える可能性があります。

    4. カスケード接続を行わない場合の注意事項

      ファイバーチャネルスイッチブレードをカスケード接続しない場合は、以下の点に注意してください。

      • ゾーニングは、個々のファイバーチャネルスイッチブレードにて別々に行う必要があります。
      • ファイバーチャネルスイッチブレード交換時の設定復元のために、「configUpload」コマンドを使用して、個々のファイバーチャネルスイッチブレードの設定情報をバックアップしてください。また、ゾーニング設定やその他の設定変更を行った際も、設定情報のバックアップを取り直してください。
      • ファイバーチャネルスイッチブレード交換時には、ゾーニング設定が他スイッチから伝播されないため、あらかじめ「configUpload」コマンドにて保存しておいた設定情報を保守部品に復元する作業が必要です。(設定情報がない場合は、手動で再設定を行う必要があります。)
  4. 運用中のIPアドレス/スイッチ名の設定変更について

    ファイバーチャネルスイッチブレードのスイッチ名およびIPアドレスの変更は、業務が停止した状態で実施することを推奨します。
    スイッチ名およびIPアドレスの変更を行うと、接続されている全てのデバイスへファブリックの状態変化通知(RSCN)を発行します。RSCNを受信したデバイスは、ファブリックへの再ログイン処理を行うため、再ログイン処理が完了するまでの間はI/Oアクセスが停止します。サーバ側のデバイスドライバやアプリケーションのタイムアウト/リトライ仕様によっては、I/Oタイムアウトとなる可能性があります。

  5. パスワード変更時の注意事項

    パスワードを初期値から変更した場合、変更したパスワードを絶対忘れないでください。
    パスワードを忘れた場合、復旧方法がないため、ファイバーチャネルスイッチブレードを交換する必要があります。

  6. 複数デバイス接続時の注意事項

    複数のデバイスが接続されている場合、ある1台のデバイスの電源がOff / Onされると、Off / Onした装置とは全く関係ないサーバへエラー通知される場合があります。このエラー通知は、ファイバーチャネルスイッチからの状態変化通知(RSCN)によるものであり、装置のハードウェア障害を示すものではないため、システム運用上問題ありません。従って、この場合のエラー通知によって、ファイバーチャネルスイッチブレードの交換を行う必要はありません。

  7. 異なるFabric OS版数が動作する複数スイッチ間でファブリックを構成した場合の注意事項

    異なるFabric OS版数が動作する複数のスイッチがカスケード接続されファブリックを構成している場合、ファブリック内全般に影響するような設定もしくはコマンド(例:ゾーニング設定等)を実行する場合は、ファブリック内で最新のFabric OS版数が動作するスイッチ上にて実行する必要があります。

  8. 故障交換時のライセンス更新作業についての注意事項

    ファイバーチャネルスイッチブレードでは、故障した場合の保守交換作業を行う際に、スイッチのライセンス環境移行作業のためインターネット接続環境が必要になります。保守員にて交換作業を実施いたしますが、このライセンス環境移行作業のため、保守員よりお客様のインターネット接続環境を使用させて頂く場合があります。

接続

PRIMERGY BX900 S1 シャーシ及びBX920 S1 サーバブレードにおけるファイバーチャネルスイッチブレードとSFP+モジュール、ファイバーチャネルケーブルの接続は以下のようになります。


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