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本ページの製品は2024年4月1日より、エフサステクノロジーズ株式会社に統合となり、順次、切り替えを実施してまいります。一部、富士通表記が混在することがありますので、ご了承ください。

 

Japan

 

SAS コントローラカード(Integrated Mirroring SAS)
(PG-254B / BC)(PGB254B /BC)

概要

システムボードに標準搭載または、PCIスロットに標準搭載され、内蔵ハードディスクに接続することにより、ディスクアレイを構成することができます。

本カードが標準実装されているサーバ:
PRIMERGY RX200 S3 / TX200 S3 / BX620 S3 / BX620 S4
PRIMERGY TX150 S5 / TX150W S5 / RX100 S4 / TX120 / TX120W
PRIMERGY TX150 S6 / RX200 S4 / TX300 S4 / RX100 S5 / TX120 S2 / RX200 S5
PRIMERGY TX200 S5 / BX620 S5 / BX920 S1 / BX920 S2 / RX100 S6 / RX200 S6

特長

  1. システムボードに標準搭載または、PCIスロットに標準搭載され、内蔵ハードディスクに接続してディスクアレイを構成します。サポートするRAIDレベルはRAID1です。RAID0/1+0/5/6のサポートはありません。
  2. Serial Attached SCSI(SAS)の高速データ転送が可能です。Serial ATA(SATA)のサポートはありません。
  3. ディスクの媒体エラー自動修復機能、不良ブロック自動代替機能、バックグラウンドでの媒体エラー修復機能等の高信頼性機能を有しています。
  4. RAID管理ツール(Global Array Manager、または、ServerView RAID Manager)を使用して、RAIDの管理、HDD故障監視が可能です。
    バックグラウンド初期化をサポートします。

仕様

項目 仕様
機種 HDDをアレイで使用の場合 HDDを単体で使用の場合
SAS仕様 3 Gb/s/ポート
SASポート数 2ポート 4ポート
接続HDD数 2台 4台
RAIDレベル 1 無し
ホットスペアドライブ サポート無し
キャッシュメモリ 無し
BIOSツール BIOS Utility -
管理ユーティリティ RAID管理ツール(Global Array Manager、またはServerView RAID Manager) -
必須ソフトウェア ServerView Operations Manager(注1)
Global Array Manager(=GAM)、またはServerView RAID
-

注1: 「ServerView Operations Manager」は、ご使用の機種によっては「ServerView」が添付されている場合があります。この場合は本書の「ServerView Operations Manager」を「ServerView」に読み替えてください。

留意事項

  1. RAID管理ツール(Global Array Manager、またはServerView RAID)はHDDの故障監視、RAIDの監視に必要であるため、必ずインストールしてください。

  2. RAID管理ツール(Global Array Manager、またはServerView RAID)はServerView Operations Managerと連携して、HDDの故障通知、イベントログへの記録を行うため、ServerView Operations Managerは必ずインストールしてください。

  3. サポートするRAIDレベルはRAID1のみであり、HDDの台数は常に2台です。

  4. 作成可能なロジカルドライブ(論理ドライブ)の数は1つのみです。RAID1を構築するとアレイ全体が1個のロジカルドライブとして認識されます。

  5. Linux環境、かつGAM対象機種では、RAID操作(リビルド等)を行う場合、GAM Clientを使用するためネットワークに接続されたWindows Client環境が必要です。ただし、監視・イベント通知に関してはServerView Operations Managerを使用するため、Linux上での監視が可能です。

  6. リビルド時の注意事項

    ご使用のサーバによっては次の機能が使用可能です。設定変更可能(使用可能)機種、設定変更不可機種(対象外サーバ)およびご購入時設定については、下記の表を参照してください。リビルド(オートリビルド、ファーストリビルド)の詳細は「Integrated Mirroring SASユーザーズガイド」を必ず参照してください。

    • オートリビルド

      本機能が有効の場合、故障したハードディスクを新しいハードディスクに交換した後、RAID管理ツールからの操作なしに自動的にリビルドが実行されます。
      本機能が無効の場合、または適用外サーバの場合は、ハードディスクの交換後にRAID管理ツールから手動でリビルドを実行する必要があります。

    • ファーストリビルド

      本機能が有効の場合、リビルド実行中にリビルド先のハードディスクのみライトキャッシュを有効にします。リビルド時間が短縮されますが、リビルド完了前にサーバ本体のシャットダウンや再起動を行うと、次回起動時に最初からリビルドが実行されます。
      本機能が無効の場合、または適用外サーバの場合は、リビルド実行中にシャットダウンや再起動を行うと、前回中断した位置の続きからリビルドが再開されます。
      ファーストリビルド機能が有効の場合、リビルド時間が短縮されますが、リビルド完了前にサーバ本体のシャットダウンや再起動を行うと、次回起動時に最初から初期化が実行されます。リビルドを完了させるためにはリビルド完了までシステムを連続運用する必要があります。

    リビルド設定の変更可能機種およびご購入時設定は以下の通りです。

    対象機種 オートリビルド ファーストリビルド
    BX620 S3/
    BX620 S4(PG-CS105が搭載されていない場合)/ TX150 S5 / TX150 S6 / TX200 S3 / TX300 S4
    RX100 S4 / RX100 S5 / RX200 S3 / RX200 S4 / TX120/
    TX120 S2(~2009/12月までに発表されたモデル)
    無効
    (変更不可)
    無効
    (変更不可)
    BX620 S4にPG-CS105を搭載している場合
    RX200 S5, TX200 S5
    BX920 S1
    無効
    (変更可能)
    有効
    (変更可能)
    上記以外の機種 有効
    (変更不可)
    有効
    (変更不可)

    オートリビルド、ファーストリビルド設定の変更が可能な機種で設定変更が必要な場合はシステム構築前(ロジカルドライブ作成前)に設定し、運用開始後(ロジカルドライブ作成後)は原則として変更しないでください。ロジカルドライブが存在する状態で設定を変更する場合、既存のロジカルドライブを一旦削除した後、再度作成する必要があります。

    リビルドが実行されている間は、通常I/O性能に影響します。特に大容量ハードディスクでアレイを構成した場合、リビルドには長時間を要しますので、その間I/O性能が低下する場合があることをシステム構築時に充分ご留意ください。なおリビルド中は、システムが高負荷状態のとき一時的に最大約50%の性能低下となる場合があります。ただしサーバ本体のハード構成(CPU・メモリなど)やハードディスクの種類により低下率は異なります。
    実際にリビルド完了に要する時間はI/O負荷、サーバ構成、ハードディスクの種類により異なりますので、あくまで目安とお考えください。

    以下はリビルドの完了に要する目安の時間となります。

    ハードディスク容量 ファーストリビルド有効時 ファーストリビルド無効時
    無負荷時 高負荷時 無負荷時 高負荷時
    73GB 約1時間 約1.5時間 約5時間 約10時間
    147GB 約1.5時間 約3時間 約9時間 約18時間
    300GB 約3時間 約6時間 約15時間 約30時間
    450GB 約4時間 約8時間 約20時間 約40時間

    無負荷時:リビルド中、常にロジカルドライブへのアクセスが一切無い場合の完了時間
    高負荷時:リビルド中、常にロジカルドライブへ高負荷のアクセスを続けた場合の完了時間

    なお、オートリビルドが無効の場合、または適用外サーバの場合、ハードディスクの活性交換後にリビルドを実行するためには、GAM ClientまたはServerView RAIDからリビルド開始コマンドを発行する必要があります。GAM対象機種では必ずGAM Clientをインストールしたシステムを用意するようにしてください。GAM Clientからの操作無しではリビルドを実行することはできません。

  7. アレイ初期化時の留意事項

    アレイを新規に作成したとき、アレイの初期化はバックグラウンド初期化処理(BGI: Back Ground Initialization)にて行われますので、初期化中も通常のOSインストールおよびOS稼動が可能です。本コントローラは初期化時とリビルド時が同じ動作となり、リビルドと同様、通常I/O性能に影響します。特に大容量ハードディスクでアレイを構成した場合、初期化には長時間を要しますので、その間I/O性能が低下する場合があることをシステムセットアップ時に充分ご留意ください。初期化中は、システムが高負荷状態のとき一時的に最大約50%の性能低下となる場合があります。ただしサーバ本体のハード構成(CPU・メモリなど)やハードディスクの種類により低下率は異なります。
    実際に初期化完了に要する時間はI/O負荷、サーバ構成、ハードディスクの種類により異なりますので、あくまで目安とお考えください。

    以下はバックグラウンド初期化(リビルド)完了に要する目安の時間となります。

    ハードディスク容量 ファーストリビルド有効時 ファーストリビルド無効時
    無負荷時 高負荷時 無負荷時 高負荷時
    73GB 約1時間 約1.5時間 約5時間 約10時間
    147GB 約1.5時間 約3時間 約9時間 約18時間
    300GB 約3時間 約6時間 約15時間 約30時間
    450GB 約4時間 約8時間 約20時間 約40時間

    無負荷時:初期化中、常にロジカルドライブへのアクセスが一切無い場合の完了時間
    高負荷時:初期化中、常にロジカルドライブへ高負荷のアクセスを続けた場合の完了時間

    初期化期間中はOS起動中に前面のハードディスク故障ランプがリビルド発生時と同様に点滅します。また、ServerView Operations Managerがインストールされた場合には本体の前面および後面保守ランプが点灯しますのでご注意ください。初期化終了後、この点滅は消灯します。
    アレイはバックグラウンド初期化処理が完了するまでは非冗長(縮退)状態となります。初期化完了後に、冗長状態となります。
    ファーストリビルド機能が無効の場合、または適用外サーバの場合は、初期化が完了する前にサーバを再起動すると、初期化は一時中断されますが、再起動後はシステム終了時に中断した位置から再開されます。
    ファーストリビルド機能が有効の場合、初期化時間が短縮されますが、初期化完了前にサーバ本体のシャットダウンや再起動を行うと、次回起動時に最初から初期化が実行されます。初期化を完了させるためには初期化完了までシステムを連続運用する必要があります。

  8. システムボード / アレイコントローラカード保守交換後のリビルド動作について

    本アレイコントローラ機能をご使用になっている際に、システムボード / アレイコントローラカードに何らかの不具合が発生し、システムボード / アレイコントローラカード交換を行いますと、交換後にロジカルドライブのリビルド処理が再度実行しなければならない場合があります。これは過去にライトデータが正しくハードディスクドライブに書かれたかどうかを記録するデータ整合性に関する情報がシステムボード / アレイコントローラカード上に保存されているためで、交換によって情報が失われた場合に再度データ整合性をあわせる目的で、アレイを縮退(クリティカル)状態にします。整合性データはシステムボード / アレイコントローラカード上のNVRAM(不揮発性RAM)に保存されており、そのデータを保守ツールにより交換直前に退避し、交換後に書きもどすことが可能です。データ退避に成功した場合、アレイは冗長状態(Optimal)となり、リビルドは不要です。しかしながら、装置が起動しない場合など、システムボード / アレイコントローラカードの不具合の内容によって整合性データの復元ができず、結果としてアレイが縮退状態となり、オートリビルド設定が無効の場合または、適用外サーバの場合、手動でリビルドを実施しなければならない場合があります。

  9. ドメインコントローラ機能使用時の留意事項

    オンボードSASアレイコントローラによるディスクアレイを構成し、Windows Server™ 2003 x64 Editions, Windows Server 2003、Windows Server 2003 R2、Windows Server 2003 R2 x64 EditionsまたはWindows 2000 Serverにおいてドメインコントローラとして使用する場合は、起動時に以下の警告メッセージがOSイベントログにログされる場合があります。

    種類:
    警告
    ソース:
    Disk
    説明:
    ドライバは、\Device\Harddisk0\DR0 の書き込みキャッシュが有効であることを検出しました。データが壊れる可能性があります。

    オンボードSASアレイコントローラで構成するRAIDロジカルドライブは常に書き込みキャッシュが無効になり、有効にはなりません。本メッセージはロジカルドライブのキャッシュ設定を正しく認識できずログされるものです。本メッセージがログされてもシステム動作に問題はなく、データが壊れる可能性はありません。

GAM対象機種

本SASアレイコントローラを搭載しているGAM対象機種は、RX200 S3、TX200 S3、BX620 S3です。それ以外の機種はServerView RAID対象機種となります。


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