TX120 と パソコン(PC)との違い
コンパクトサーバ PRIMERGY TX120は、サーバでありながらデスクップパソコン(以降PC)と同等の省スペース、静音性、省電力を実現しました。外観的にはPCと変わらないのですが、サーバとして求められる"止めない、止まらない"要件が随所に盛り込まれています。
サーバに必要な要件
信頼性/可用性 | 管理システム | セキュリティ | 拡張性
信頼性/可用性
TX120(サーバ) | PC | |
---|---|---|
ハードディスク | 24時間365日運転に耐える、SASハードディスクを採用。 | ほとんどが1日8~10時間の使用を想定したSATAハードディスクを採用。 |
アレイコントローラ | ハードウェアRAIDを装備。 | 一般的に採用なし。 |
ハードディスクの冗長化 | アレイコントローラを採用し(RAID1)として1台の故障でも動作を継続。 | 一般的に採用なし。 |
ハードディスクのエラー検知、自動修復 | 標準搭載のSASアレイコントローラにて検知。 | 一般的に採用なし。 |
ホットプラグ機構を装備 | 動作中に故障したHDDを交換可能。(RAID1構成時) | 一般的に採用なし。 |
メモリエラー | 1ビットエラーを検出し自動訂正するECCメモリ標準搭載しエラー発生時でも動作を継続運転。 | パリティエラーを検出するとダウン。 |
通信経路(LAN)の二重化 | LANエラーの検出時、別のLANポートを使い通信を継続。 | LANエラーで停止。 |
内蔵バックアップ装置 | ビットあたりのメディア単価が安い、テープ装置によるバックアップ。 | おもにCD/DVDによるバックアップ。 |
管理システム
TX120(サーバ) | PC | |
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瞬断/停電対策 | UPSに接続し防止。 | UPSに接続し防止。 |
運用管理 | ServerViewを標準搭載し、ハードエラーの兆候までを検出し管理者へ通知。 | 一般的にない。 |
遠隔操作 | リモートマネジメントコントローラにより、サーバの電源ON/OFFやグラフィカルログインを実現。 | 電源管理ソフトやOSの機能にて実現(BIOS設定不可)。 |
セキュリティ
TX120(サーバ) | PC | |
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本体の盗難防止 | セキュリティワイヤー等で固定できる機構を装備。 | セキュリティワイヤー等で固定できる機構を装備。 |
HDDやテープの盗難対策 | フロントカバーキーでのロック機構を装備。 | 一般的にない。 |
拡張性
TX120(サーバ) | PC | |
---|---|---|
豊富なメモリ容量 | 最大8GBのメモリによる大量のデータ処理を実現。 | |
豊富な拡張スロット | LANやSCSIカードを増設するためのPCI ExpressやPCIスロットを装備。 | LANやSCSIカードを増設するためのPCI ExpressやPCIスロットを装備。 |
サーバにとって重要なのは、24時間365日運用ができる高い信頼性や可用性
TX120での高信頼や可用性を確保した機構
SAS(Serial Attached SCSI)
TX120は無停止運用を前提に設計されたSASハードディスクを採用しています。これにより、サーバに求められる高い信頼性を確保しています。
ホットプラグ機構
SASハードディスクはホットプラグに対応しているため、万一の故障が発生しても、RAID 1構成時ならばサーバを停止することなくハードディスクの入れ替えができます。
内蔵DAT
TX120はスリムな筐体でありながらバックアップ装置(DAT)を内蔵でき、万一の故障に備えたバックアップができます。
UPS
TX120には、UPSを接続することができます。これにより、瞬断のみならず突然の停電の際にも、サーバが瞬時に停止することなく安全にシャットダウンすることができます。

リモート管理や異常を自動検知する運用管理システム
TX120にはServerView Operations Manager / Agentsやリモートマネジメントコントローラ、リモート通報などハードウェアの異常を検知した場合に管理者に自動で通知できるため、万一の故障が発生しても迅速な対処ができます。

盗難を防止するセキュリティ
TX120はオフィス設置を想定しているため、サーバ本体の盗難対策も求められます。そのため、TX120には取り外しの容易なハードディスクの盗難を防止するフロントカバーキーロックや、サーバ本体の盗難防止用ロック取り付け穴を装備しています。

用途に応じた拡張性
サーバは求められる要件により、必要な機能や性能が変わります。そのため、サーバにはさまざまな要件に対応できる拡張性が必要です。例えば、TX120は最大8GBまでメモリを搭載することができます。これにより、大量のデータ処理が発生するサーバ要件にも応えることができます。