Local Data Protectionをご利用になる場合の注意事項
本ページではLocal Data Protection(以下、本商品)をご利用になる場合の注意事項についてご案内します。
1.本商品の仕様・性能に関する注意事項
秘密分散について
- 本商品が保護するファイルは、パソコンにインストールされているWindows上で作成、保存されるファイルだけです。
例えば、次のような操作を行った場合、ファイルは保護されません。- USBメモリなど外付けディスクから別のOSで起動してファイルを作成、保存する
- Windowsの回復コンソールから起動してファイルを作成、保存する
- Windows内に構築した仮想環境(Hyper-Vなど)内でファイルを作成、保存する
- 秘密分散の対象は次のフォルダーです。それ以外のフォルダーは本商品で保護されませんので、ご注意ください。
- ドキュメント
- ピクチャ
- ビデオ
- ミュージック
- ダウンロード
- デスクトップ
- 3Dオブジェクト
- 本商品の動作中に発生するネットワーク通信において、通信経路のセキュリティの保護は行いません。
- 本商品では、スマートフォンやUSBメモリのセキュリティの保護、スマートフォンやUSBメモリとの通信経路のセキュリティの保護は行いません。
- 秘密分散処理されたファイルは、Cドライブのディスク容量を通常の2倍消費します。
お客様の運用やご利用方法によっては、容量の大きいSSDを搭載したパソコンに本商品を導入することをご検討ください。 - Microsoft Word、Excel、PowerPointでは、通常操作するファイルの2倍程度の作業領域を必要としますが、本商品動作中は3倍程度の作業領域が必要になるため、同時に使用する合計ファイルサイズの3倍以上のRAMディスクサイズを本商品に設定する必要があります。
RAMディスクのサイズを十分に確保するためにメインメモリは最低8GB以上、16GB以上を推奨します。 - パソコンが異常終了した際に生成されるクラッシュダンプファイル(C:\Windows\Memory.DMP)には、異常終了した時点のメモリの内容が含まれますが、本商品ではその内容を保護することはできません。
- 本商品のシステムサービスやデバイスドライバーを停止すると、停止した後に保存されるファイルに対しては秘密分散の処理が行われず、ファイルが保護されませんので、ご注意ください。
バックアップ機能について
- 本商品のバックアップ機能によって保存されるファイルは、秘密分散領域にあるファイルのみです。それ以外のフォルダーに保存されたファイルはバックアップされません。
- 本商品の動作中に、Windowsのシステムイメージバックアップなどのディスク全体のバックアップを行い、バックアップしたファイルを復元すると、秘密分散された領域以外は復元できますが、秘密分散された領域は復元することができないため、分散領域のファイルが使用できなくなります。
これは、パソコン内の秘密分散された領域には分散片(大)しか保存されていないため、バックアップ/復元しても、ファイルを使用できる状態には戻せないことによって発生します。
ディスク全体ではなく秘密分散された領域以外を指定してバックアップを作成することで、バックアップしたファイルを復元することができます。
秘密分散された領域のファイルをバックアップするには、本商品のバックアップ機能をお使いいただくか、OneDriveまたはファイルサーバーなどの外部のストレージにファイルまたはフォルダー単位でバックアップを行ってください。
秘密分散された領域も含めて、Windowsのシステムイメージバックアップなどのディスク全体のバックアップを行いたい場合は、本商品を『初期設定する前の状態』に戻した後、バックアップを実行し、バックアップ完了後、再度本商品の初期設定を実行してください。
本商品を『初期設定する前の状態に戻す』方法については、「Local Data Protection for FAT PC 操作マニュアル(管理者用)」の『付録2 アンインストール』に記載されている『初期設定する前の状態に戻す』をご覧ください。
2.本商品のご利用方法、取り扱いに関する注意事項
Windowsのご利用について
- 1台のパソコンを複数のWindowsアカウントで共有している場合は本商品をご利用になれません。本商品の初期設定は、本商品を利用するユーザーアカウントがWindowsにサインインした状態で実施してください。
- Windowsの休止モードはパソコンのローカルディスクに作業中の状態を保存します。そのため、情報漏えい防止を目的として本商品を使用する場合には、休止モードの使用は推奨しません。
- 本商品では、Windowsが内蔵デバイス(ローカルディスク)と認識する外付けのハードディスク、メモリをファイルサーバーとして設定し、ご利用することはできません。まれにローカルディスクとして認識されるものがありますので、ご注意ください。
- 本商品が作成するRAMディスクに対してBitLocker暗号化を有効にしても、パソコンを再起動するなどの操作を行うと暗号化が解除され、暗号化は無効の状態に戻ります。
- OneDrive同期アプリを使用すると、パソコン内に秘密分散されないデータが残る場合があります。
本商品ではリスクとして検出されませんが、パソコン内に秘密分散されないデータが残る運用となるため、OneDrive同期アプリとの併用は推奨しません。 - OneDriveの個人フォルダー、ファイルサーバーに作成される「LocalDataProtection」フォルダーやその中にあるファイルを削除、変更しないでください。本商品が正常に動作しなくなり、秘密分散領域にあるファイルが使用できなくなります。
スマートフォン、USBメモリのご利用について
- 1台のスマートフォンを複数のパソコンでご利用になることはできません。秘密分散機能で一度持ち出し登録したスマートフォンを他のパソコンで再度持ち出し設定する場合は、あらかじめ登録済みのパソコンでの持ち出し登録を解除してから、スマートフォンアプリでデバイスの削除操作を行う必要があります。
- スマートフォンによっては、持ち出しデバイスとして登録できなかったり、登録できても接続が安定しなかったりする場合があります。
- 本商品の持ち出しデバイスとしてスマートフォンを登録するには、パソコンとスマートフォンが安定してBluetooth接続されている必要があります。
- 本商品の持ち出しデバイスとしてAndroidスマートフォンまたはiPhoneをご利用される場合、Bluetooth通信によるファイル転送(Windows標準機能)は使用できません。
- 本商品の持ち出しデバイスとしてUSBメモリを登録すると、USBメモリはフォーマットされ、データはすべて削除されます。以降は、持ち出し登録したパソコンでのみご使用ください。
- USBメモリに付属のアプリケーションや暗号化機能は本商品と同時にご利用できません。
他社製ソフトウェアとの競合について
- 他社製ソフトウェアによっては本商品と同時に使用できない場合があります。
また、他社製ソフトウェアの仕様により、次のような場合には本商品と同時に使用できない可能性があります。
事前に本商品とご利用予定の他社製ソフトウェアの組み合わせで動作検証されることを推奨します。
- 本商品により秘密分散され保護されるフォルダーに、他社製ソフトウェアが動作するために必要な実行ファイルや設定ファイルを格納している場合
- 本商品が作成、格納する分散片や本商品のファイルをウイルス対策ソフトなどが検出対象としている場合
- 本商品の処理と他社製ソフトウェアの処理が競合する場合