タッチパネルの種類と入力方式別の特徴と注意点
はじめに
- 本資料はWindows機「STYLISTIC」などで使用しているタッチパネルの種類と入力方式の説明資料です。
- 入力方式ごとの特徴、注意点をまとめています。
- 利用用途によって採用されている入力方式を選択し機器選定の参考にしてください。
入力方式の種類と仕組み
入力方式の種類と仕組み【タッチ】
下の図のように指でタッチしていますが性能や方式が異なります。ここではそれぞれの種類の方式と特徴について簡単に説明します。
感圧式(抵抗膜式)
- 主な用途
ATM、ゲーム機、PC、自動券売機、カーナビなど - 入力方法
指、タッチペンなど - 構造(断面図イメージ)
- 特徴
ペンや指の圧力に反応する。
タッチするものを選ばない。
一度に認識できるのは1点のみ。
静電容量方式(タッチ)STYLISTIC 全機種
- 主な用途
スマートフォン、カーナビ、自動券売機、タブレット、PCなど - 当社機種
STYLISTIC Q5011,Q7312 - 入力方法
指、対応ペンなど(電気を通すもの) - 構造(断面図イメージ)
- 特徴
タッチすることで発生する電流の変化を利用。
複数のタッチが可能。
入力方式の種類と仕組み【ペン】
下の図のようにペン入力していますが性能や方式が異なります。
感圧式(抵抗膜式)
- 主な用途
ATM、ゲーム機、PC - 入力方法
指、タッチペンなど - 構造(断面図イメージ)
- 特徴
ペンや指の圧力に反応する。
タッチするモノを選ばない。
一度に認識できるのは1点のみ。
電磁誘導方式(EMR)
STYLISTIC Q5011
- 主な用途
スマートフォン、タブレット、PCなど - 当社機種
STYLISTIC Q5011 - 入力方法
専用ペン(電池など電源不要) - 構造(断面図イメージ)
- 特徴
ペンの性能は最も高い(高速、高精度)。
EMRペンからの信号をEMRセンサーユニットで検知する。
筆圧によって線の太さを変える事が出来る。
ペンの充電や電池交換が不要。
(防水・防塵が可能)
静電容量方式(AES)
STYLISTIC Q7312
- 主な用途
タブレット、PCなど - 当社機種
STYLISTIC Q7312 - 入力方法
専用ペン(電池など電源必要) - 構造(断面図イメージ)
- 特徴
AESペンからの信号を静電センサーユニットで検知する。
筆圧によって線の太さを変える事が出来る。
ペンの充電または電池交換が必要。
(Q7312は本体収納で充電)
EMRセンサーユニット不要で薄型軽量化が可能。
タッチパネルの種類と仕組み【まとめ】
それぞれの種類の入力方式と特徴・注意点について以下の表にまとめました。
感圧式(抵抗膜) | 静電容量方式 (タッチ) |
静電容量方式 (EMR) |
電磁誘導方式 (EMR) |
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主な用途 | ATM、自動券売機、 ゲーム機、カーナビなど |
スマートフォン、カーナビ、自動券売機、タブレット、PCなど | タブレット、PC | スマートフォン、タブレット、PCなど |
入力方法 (タッチ方法) |
指、タッチペン ※圧力に反応 |
指、対応ペン ※電気を通すものは可 |
専用ペン ※通常は静電タッチと併用 |
専用ペン ※通常は静電タッチと併用 |
マルチタッチ (複数個所の同時入力) |
※指でのマルチタッチは、併用する静電容量タッチパネルにより可能。 ただしペンは複数同時利用は不可。 |
※指でのマルチタッチは、併用する静電容量タッチパネルにより可能。 ただしペンは複数同時利用は不可。 |
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筆圧検知 | ||||
注意点 |
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<指> 水滴などの付着物をタッチと誤検知 環境ノイズの影響受けやすい |
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<ペン> 環境ノイズに弱い |
<ペン> 環境ノイズに強い 複数のペンの同時使用はできない |
<ペン> 磁気ノイズに弱いが環境ノイズには強い 複数のペンの同時使用はできない |
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主な採用モデル | ※現在採用しているモデルはありません |
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※環境ノイズ:蛍光灯や家電製品などから発せられるノイズなど。