なぜ、今、セキュリティ対策が重要なのか?
企業のセキュリティを脅かす2つの環境変化
企業のセキュリティを脅かす環境変化の一つは、コンピュータウイルス・マルウェアの巧妙化です。従業員がなりすましメールに気が付かないままウイルス感染したPCで社内の重要なデータにアクセスしてしまう事故も多発しています。VPNやファイアウォール等で守られたオフィス環境でも、未知のウイルスに対しては従来のブラックリスト型対策では不十分です。内部ネットワークといえども信頼しない「ゼロトラストネットワーク」という考え方が必要となってきています。
もう一つは、テレワークの増加です。ニューノーマル社会のTPO(時間/空間/場合)に応じて、場所を問わない働き方へシフトしつつあります。自宅やシェアードオフィスから直接インターネットに接続しクラウドサービスを利用する機会が増えていきます。今まで以上に周囲の第三者やウイルスの攻撃に備えるセキュリティが重要です。
ゼロトラストネットワークに必要な4つの要素(領域)
「ゼロトラスト」というと、一般的にはリソースへのアクセスポリシー(認証・制御)に重きが置かれがちですが、実際には「エンドポイント」「ネットワーク」「アプリ/ワークロード」「オペレーション」の4つの領域で、それぞれどのようなセキュリティ対策を行うべきかを考える必要があります。特に、エンドポイント領域でのネットワーク環境や利用シーンに応じたリスクへの配慮が重要となっています。
各利用シーンにおいて想定される脅威と対策
これまでは内部漏えい(悪意のある社内メンバーによる不正な情報漏えい)と移動時の持ち歩きPCの盗難・紛失が主な脅威でしたが、今後シェアードオフィスや自宅などオープンなインターネット環境での利用が広がることで、ウイルス攻撃の脅威が高まるとともに、第三者にハッキングされる脅威も出てきます。
これらの「ウイルスによる攻撃」と「人に起因するリスク」という2種類の攻撃から企業を守るための対策として、「①ウイルス・マルウェア対策の強化」「②本人認証の強化」「③データ保護の強化」が必要となります。
利用シーン毎に必要な対策