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CELSIUS C620 PCワークステーション導入事例 -シスメックス株式会社様

ビジネスのこんなところに、PCワークステーション。CELSIUS C620 PCワークステーション導入事例シスメックス株式会社様
動画はこちらをご覧ください。

高性能ワークステーションとリモートデスクトップの組み合わせで
どこからでも3次元CADをストレスなく利用可能に

医療機器メーカー大手のシスメックスでは、複数の拠点で約100人のエンジニアが3次元CADを活用して製品を設計している。しかし、各拠点において操作のレスポンスが悪いなど、いくつかの課題が浮上していた。そこで、富士通のPCワークステーションを単一拠点に集約し、仮想環境を構築。新システムに移行することで、設計業務の生産性向上とシステム運用管理コストの削減を実現できた。

【 導入事例概要 】
業種 医療機器メーカー
ハードウェア FUJITSU Workstation CELSIUS C620
OS Windows® 7 Professional(64bit) SP1
CPU インテル® Xeon™ プロセッサー E3-1280v2 (最大3.60GHz)
【 課題と効果 】
1 各拠点において操作レスポンスが遅く作業効率が悪い 画面イメージをクライアント端末に高速表示する技術「RVEC(レベック)」によって、3次元CADデータを開くまでの待ち時間を5分の1に削減
2 複数拠点に分散するクライアント端末の維持コストを削減したい 1Uラックマウント型の「CELSIUS C620」58台をサーバルーム内に集約することによって、台数および運用保守費用を約2分の1に削減
3 重要な設計データが漏えいしないようセキュリティを強化したい データをサーバルーム内の基盤上で一元管理するため、設計者の自席端末に重要なデータが残らないセキュアな環境を実現

導入の背景

複数拠点で約100人のエンジニアが利用する設計開発環境に課題が浮上

シスメックス株式会社 技術情報部 開発情報課長 生駒 晴哉 氏

シスメックス株式会社
技術情報部
開発情報課長
生駒 晴哉 氏

シスメックス株式会社 技術情報部 開発情報課 係長 大久保 孝一 氏

シスメックス株式会社
技術情報部
開発情報課 係長
大久保 孝一 氏

シスメックスは、1963年に日本初となる血球計数装置の開発に成功して以来、一人ひとりに最適な医療を実現するため、価値の高い検査・診断技術の創出に取り組み続け、今では世界190カ国以上の医療機関を中心としたお客様に検査装置を納入している。
同社は検査装置の設計開発のために、関連会社を含めた3つの拠点で3次元CAD(コンピュータによる設計)を活用。合計で約100人のエンジニアの席にワークステーションを設置し、3次元CADとPLM(製品ライフサイクル管理)システムを稼働させている。ただし、重要な設計データは、神戸市の同社テクノパークに設置したデータベースサーバで一元的に管理。3次元CADやPLMで設計データを利用する際には、その都度、データベースサーバにアクセスする形態である。
この設計開発環境には、いくつかの課題やニーズがあった。データベースサーバが置いてあるテクノパーク以外の拠点では、3次元CADやPLMの操作レスポンスが遅く作業効率が悪いという問題に悩んでいた。「テクノパーク以外の拠点では低速なネットワークを介してデータベースサーバにアクセスするため、容量の大きいデータを読み込む際には30分も待たされることもありました」(生駒氏)。さらに、約100台のワークステーションが複数拠点に分散しているため、運用管理に大きな手間がかかることも課題となっていた。例えば、CADソフトのバージョンアップの際には、すべての端末でバージョンアップ作業を実施する必要があり、大きな負担となっていた。
このほか、重要な設計データが設計者の自席にある端末に残るため、データが漏えいしないようにセキュリティを強化したいというニーズがあった。また、現場の設計者からは、「複数の設計拠点間で同じ画面を見ながらレビューしたいという要望も上がっていました」(大久保氏)という。

導入のポイント

点在するワークステーションを集約化し、一括管理することで運用コスト削減可能な「CELSIUS C620」を選択

ワークステーションを単一拠点に集約

ワークステーションを単一拠点に集約

そこで、作業効率の向上、セキュリティの強化、保守・運用のコスト削減を狙って、新システムの導入を決断。
1Uラックマウント型PCワークステーション「FUJITSU Workstation CELSIUS C620」なら、各設計拠点に点在していたワークステーション約100台分のクライアント環境を、メインサーバ拠点に物理的に集約することが可能。また、高速グラフィックスカードを搭載しているため、3次元CADをストレスなく操作することができる。
さらに、ワークステーションにおいてもリモートデスクトップ環境を利用可能な、エンジニアリングクラウド「FUJITSU Manufacturing Industry Solution FTCP Remote Desktop」を「CELSIUS C620」上で稼働させることで、設計者がどこからでも遠隔操作できる作業環境を構築した。
一般にリモートデスクトップ環境では、3次元CADのように高度な画像処理が必要なソフトウェアでは、画面表示に遅延が起こるケースがある。しかし、「FTCP Remote Desktop」の場合、「RVEC(レベック)」という独自技術が、この問題を解消している。
「RVEC」は、CADやCAE向けに富士通研究所が開発した、富士通独自の画像処理/圧縮技術である。この技術は、まず画像の中から画面更新の多い動画領域と更新の少ない静止画領域を抽出し、それぞれに適した方式で圧縮し、データ転送する。静止画領域では差分のみを転送するのでデータ容量が大きく削減される。データ通信量が従来の方式に比べて10分の1に圧縮されるため、3次元CADのような重い処理でもストレスなく作業を行うことが可能になる。

導入効果

データを開くまでの待ち時間を5分の1に、運用保守費用を2分の1に削減

シスメックス株式会社 生産技術部 生産技術課 久世 雅人 氏

シスメックス株式会社
生産技術部
生産技術課
久世 雅人 氏

新システムでは、3次元CADをはじめとするアプリケーションは全て高性能な「CELSIUS C620」上で実行し、設計者の端末では、その処理結果の画面を仮想デスクトップで表示するという形態である。これまでは各拠点からネットワーク回線を通じてデータベースサーバにアクセスしていたが、新システムでは、ワークステーションがデータベースサーバと同じ拠点にあるので、従来のようにデータを読み込むまでに長い時間を要することはなくなった。さらに、データやアプリケーション・ソフトはメインサーバ拠点で一元管理するので運用保守の工数を削減することができた。ソフトウェアのバージョンアップなどの際には、メインサーバ側で新しいソフトウェアをコピーするだけでよいので運用保守の負担も軽減できる。この結果、「システム全体の運用保守費用は従来の約2分の1にまで削減できました」(生駒氏)という。
「CELSIUS C620」と「RVEC」を導入することにより、各拠点において、3次元CADデータを開くまでの待ち時間が5分の1に短縮した。「当初はリモートデスクトップ環境に代わるということで不安もありましたが、実際に使ってみると従来の環境よりもパフォーマンスがよくなっていました」(久世氏)という。
セキュリティも強化できた。仮想デスクトップである新環境では、設計者の自席端末にはデータは残らない。このため、情報漏えいのリスクが軽減できた。
さらに、新システムでは「複数の設計拠点間で同じ画面を見ながらレビューしたい」という、現場の設計者からのニーズも実現した。従来は、関係者が1カ所に集まってデザインレビューを行っていたが、「FTCP Remote Desktop」には画面を複数の拠点から共有・操作できる機能があるので、異なる拠点間で同じ画面を見ながらレビューすることが可能となった。

ワークステーションを集約したことで運用保守費を2分の1に!

3拠点に分散していた合計で約100台のワークステーションを
テクノパークに集約した58台の「CELSIUS C620」に移行

待ち時間は5分の1に!

ワークステーションを集約したことで
データベースサーバとの通信時間が大幅に短縮

今後の展開

タブレット端末への対応や海外拠点への展開を計画中

シスメックスの大久保氏(左)、生駒氏(右)と、弊社担当である営業の中野(中央)

シスメックスの大久保氏(左)、生駒氏(右)と、
弊社担当である営業の中野(中央)

シスメックスでは今後、「リモートデスクトップのクライアントとしてタブレット端末にも対応し、社外からアクセスできるような仕組みにしたい」(大久保氏)と考えている。さらに同社は現在、海外に設計拠点を設けたこともあり、設計業務のグローバル対応に注力している。このため、このリモートデスクトップ環境を海外からも利用可能にすることを計画している。
「今ではシスメックスにとって、CELSIUS C620とRVECの組み合わせは欠かせない存在となっています。今後の展開においても、富士通の企画力や開発力、技術力に大きく期待しています」(生駒氏)と評価する。

【シスメックス株式会社 概要】
ユーザープロフィール シスメックス株式会社海外売上高比率が約8割とグローバルなビジネスを展開する 医療機器メーカー。血球分析装置(ヘマトロジー)では、世界No.1のシェアを誇る。臨床検査機器、検査用試薬ならびに関連ソフトウェアの開発・製造・販売・輸出入などの事業を手がける。
設立 1968年2月20日
本社所在地 兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1丁目5番1号
ホームページ シスメックス株式会社様 ホームページ 新しいウィンドウで表示
動画はこちらをご覧ください。

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ご紹介した製品

1Uラックマウント型PCワークステーション
「FUJITSU Workstation CELSIUS C620」

ご紹介した1Uラックマウント型PCワークステーション「FUJITSU Workstation CELSIUS C620」の外観の写真高いグラフィックス性能と“MADE IN JAPAN”の信頼性を兼ね備えた1Uラックマウント型PCワークステーション。CADやCAE、解析シミュレーションなどの業務に最適であり、なおかつ、運用の効率化、メンテナンス負荷、情報漏えいといった問題を「CELSIUS C620」が物理マシンの集約で解決。

又、性能・機能を強化した

1Uラックマウント型PCワークステーション
「FUJITSU Workstation CELSIUS C740」

を発表しました。

エンジニアリングクラウド「FUJITSU Manufacturing Industry Solution FTCP Remote Desktop」

CADやCAE、部品データベースなど、製造業のお客様のものづくりを支援するクラウドサービス。富士通グループが開発・実用化した世界最高レベルの高速画像圧縮技術「RVEC(レベック)」を採用したことによって、設計データなどの大量なデータやエンジニアリング用途のアプリケーションなどをクラウド基盤に集約することを可能にした。お客様はシステムを自前で構築することなく、時間や場所、パソコンなどの端末環境にとらわれずにサービスを利用でき、大幅な製造コスト削減と開発期間短縮を実現できる。

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【導入事例(PDF版)】

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