季節の色 WHITE
季節


白は世界中でもっとも愛されている色です。白の印象は、聖母マリアの白百合 やウェディングドレスに象徴されるように、純粋や清潔無垢、正しさ などがあげられます。

昔から飾らぬことを是とする日本文化では、古くから「色がつい ていない」という言い方があり、同じく無垢、純粋さを表してきました。

また、白は神を連想させる神聖な色とされ、神が地上に降り立つとき、白いものに宿ると考えられていました。
伊勢神宮などの白木の社、神主さんの持つ御幣(ごへい)やお正月の注連(しめ)縄の白紙飾りにも意味があるのですね。

一方、ヨーロッパで、白のウエディングドレスが着られるようになったのは、意外にも19世紀に入ってからのことです。
1840年、英国ビクトリア女王が結婚式の 際に、経済不況という実情を察して、国産織物で作った白いドレスを着用 することで国民の人気を得ようとしたのです。それが白いウエディングドレ スの始まりとされ、以後、白が定着していったそうです。
◆季節の色--------------------------------


【灰白】(はいじろ)
英名では霧のような白、フロスティホワイト。白に少し藍色みがあるのを藍白といって、白さをなくした色なので、「白殺し」の呼名も。

【卯花色】(うのはないろ)
古くから日本各地に自生し、万葉集には24首も詠まれています。この花が陰暦4月ころ咲くことから、4月を「卯月」としたともいわれます。卯の花の色。

【生成色】(きなりいろ)
自然のままの繊維の色で、黄みがかった白。漂白する前の絹糸の色は練色(ねりいろ)といいます。素色(もといろ)という言葉もあったようですが、漢字の「素」は「しろ」とも読み、「人工を加えない生地のまま」の意味があります。

【鉛白】(えんばく)
「唐の土」ともよばれた塩基性炭酸鉛の顔料の白色です。かつては白粉(おしろい)に使われていましたが、毒性が強く、現在は使われていません。

*色はイメージです。

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