研究成果活用事例
すべての方向け
研究活動
1年間研究した成果を自社に持ち帰り、業務に活用いただいている会員の事例をその状況と経験談を交えてお伺いしました。
2006年度研究分科会メンバーに調査を行ったところ「ITILによるインシデント管理と問題管理の導入」分科会の多数の方より活用できたとご回答いただきました。
代表してサブリーダーをされた井上様にLS研ホームページへのご執筆をお願いしました。
(2008年12月掲載)
2006年度
「ITILによるインシデント管理と問題管理の導入」分科会 サブリーダー
明治安田システム・テクノロジー株式会社 井上 隆司氏
成果の内容
ITILを導入するにあたっては、まずその入り口である「インシデント管理」と「問題管理」から始めるべきとの考えのもと、 我々分科会ではそれらを導入するための準備段階から実装・運用まで、担当者が直面しそうな様々な悩みを解消するための虎の巻のようなものを作り上げようとしました。 そうやって出来上がった研究成果報告書『ITILによるインシデント管理と問題管理の導入 ~7つのフェーズで見る導入のツボ~』ですが、 当社ではこの時期にITIL導入の機運が高まっていたこともあり、インシデント管理と問題管理のプロセス整理に有効に活用することができました。 それまでは、インシデント管理と問題管理含めサービス・サポートの5つのプロセスが明確に定義されてはいませんでしたし、品質確保の自信はあったものの我流ゆえの不安もありました。 そのため、分科会参加と平行して社内でも所属メンバーとの勉強会を重ねITILの概要を組織内に浸透させていきました。職場に持ち帰って
そして、研究成果報告書完成後にプロセスの再検証を実施し、ITILに則った運用を推進しました。ここで使用したのが導入ガイドラインにある「フェーズ解説」です。 その中でも特に各フェーズ解説に掲載された「ここがポイント」や「経験者は語る」の囲み文章は、導入のための留意点やヒントが盛り込まれ非常に参考になりました。 また、ドキュメントサンプルの中では「評価シート」を顧客への報告資料改訂に役立てることができました。 こういった対応は社内の内部統制整備強化の流れの中で、各担当者の責任の明確化や証跡の確保にも繋がってきたと思います。
文中で触れている内容を赤字にしています。