<< 前のページへ | TOPページへ | 次のページへ >>
「eふぁみり セキュリティ連載」 第2回

パソコンにおける情報漏洩対策について

3. 1 アクセス制御

パソコンにおける情報漏洩対策の基本は、第三者を重要な情報にアクセスさせないことです。
そのためパスワードによる利用者確認とアクセス制限の設定を行います。

(1) 起動時の利用者確認

起動時にパスワードによる利用者確認を行い、第三者によるパソコンの使用を制限します。
さらにパスワードは2重、3重に設定して安全性を高めます。

■Windowsログオンパスワード

Windowsにログオンするためのパスワードです。 このパスワードが設定されていないと、誰でも自由にパソコン内の情報にアクセス出来るようになってしまいます。必ず設定すると共に、可能な限り強固なものを使いましょう。


■BIOSパスワード

BIOSとはパソコンを起動したときに一番始めに読み込まれて、マウス、キーボードなどの周辺機器の動作を制御するプログラムの事です。
BIOSパスワードとはこのプログラムを起動するためのパスワードです。これを設定することでパソコンの基本的な設定(BIOS設定)を操作されるのを防ぐことができます。
また、前述のWindowsログオンパスワードと合わせれば、パソコンを利用するために2つのパスワードが必要になるため、盗難時の情報漏洩対策に効果を発揮します。

  • 設定方法 (例:富士通製のパソコンの場合)
    「FUJITSU」のロゴマークが表示され、画面の下に

         「<ESC>キー:自己診断画面/<F12>キー:起動メニュー/<F2>キー:BIOSセットアップ」

    と表示されている間に、【F2】キーを押すと、BIOSの設定画面が表示されます。
    その後、「セキュリティ」タブを選択し、「管理者用パスワード」を設定を行います。

■ハードディスクパスワード

ハードディスクを他のパソコンへつないで中身を読み出すことを防止するためのパスワードです。
本体起動時にパソコン本体内のパスワードと、ハードディスク内のパスワードの相互認証を行うため、パスワード設定した装置以外での不正なハードディスクの使用を防止できます。

  • 設定方法(例:富士通製のパソコンの場合)
    BIOSパスワードの項で紹介した方法でBIOSの設定画面をします。その後、「セキュリティ」タブ内の「ハードディスクセキュリティ」を選択し、「プライマリマスター」を「使用する」に変更します。


(2) 起動後の利用者確認

起動時のパスワード設定だけでは、パソコンの起動後に盗難・紛失にあった場合に利用者の確認を行うことができません。そのため起動後にもパスワード確認を行う設定を行います。

■スクリーンセーバー復帰時のパスワードによる保護

スクリーンセーバー画面から復帰する際にパスワードを求める設定です。
離席時にパソコンが盗難にあった場合でもパスワードによる保護が可能となります。


■スタンバイ回復時のパスワードによる保護

パソコンを数十分放置しておくと自動的に電源が切れる設定になっている場合があります。この電源が切れた状態をスタンバイ状態といいますが、この状態から回復する際にパスワードを要求する設定です。
スタンバイ状態のままでパソコンを紛失した場合でも情報漏洩を防ぐことが出来ます。



(3) 機密性の高いフォルダ、ファイルのアクセス制限

重要な情報が入ったフォルダ、ファイルにアクセス制限をかけて不正なアクセスを防ぎます。

■フォルダ・ファイルへのアクセス権限の設定

OSの機能を利用して重要なフォルダ・ファイルにアクセス権限を設定します。
これにより決められた人だけがフォルダやファイルにアクセスできるようになり、一台のパソコンを複数の人で使用している場合や、ネットワークを経由した不正なアクセスを防ぐ際に効果を発揮します。

図7 アクセス制御
図7 アクセス制御 イメージ図 クリックすると拡大図が開きます。

ページの先頭へ ▲
<< 前のページへ | TOPページへ | 次のページへ >>
All Rights Reserved, Copyright(C) FUJITSUファミリ会