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ほっ!とコーヒー 第11回

ほっと!コーヒー 「魚肉ソーセージ」


かつて“庶民の味”の代表だった「魚肉ソーセージ」が最近
「ヘルシーッ!」とのことで、どうも起死回生の兆し?

そう言えば最近、学校も子どもたちも静かだね。そうか、運動会シーズンが終わってしまったんだ。それにしてもこの間、通りがかりにのぞいた小学校の運動会、ビデオカメラばかりか3段の脚立まで持ち込んで、わが子の出番をプログラムで必死に確認している若い夫婦がたくさんいたっけ。

運動会といえば、校庭で親たちと一緒に食べたお弁当を思い出すな。
お弁当の定番、小ジャレてタコ足型に切れ目を入れたウィンナのほとんどが馬肉か魚肉のミックスだったけど、美味かったし、うれしかった。あの頃の子どもにとっては、ウィンナやソーセージが豚肉か魚肉かなんて全然問題ではなかった。

母が忙しく弁当を作れなかった遠足で、おにぎりにバナナ一本、魚肉ソーセージ一本だけ持たされたこともあったな。魚肉ソーセージのビニールが歯でうまく食いちぎれなくて、あげく、ビニールにへばり付いたソーセージを歯でゴシゴシしごいて食べたこともある。

70年ごろ、食品添加物がどうとか着色料がどうとかで、魚肉ソーセージが売れなくなったことがあった。妙にどぎついピンク色してたからな。斜めの輪切りにして塩と胡椒で味付けした魚肉ソーセージが食卓に上らなくなったのも、あの頃からだったっけ。ソーセージと言ったって所詮、ビニール入りのカマボコに過ぎないんだから、目くじら立てることもなかったろうに。

しかし、どうも近ごろでは魚肉ソーセージとは呼ばないで、フィッシュソーセージと改名したらしい。それに、魚肉は頭や身体に良いからヘルシーだということで、女性の間でダイエット食品として人気が上昇中、なんて言われている。コンビニでもレジ近くに専用の棚があると聞くし。

それなら今度の休日は、近くの公園までちょっと独りで遠足でもしてみるか。ビール片手にフィッシュソーセージにかぶりつくのも良いかも。弱った歯でビニールを食いちぎれるかどうか、いささか心配だけどね。


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