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ほっ!とコーヒー 第7回

ノスタルジア・シリーズ


ノスタルジア・シリーズ遠足のお菓子、いくらでしたっけ? あれ、この本面白そう。『キャラメルの値段』(市橋芳則著 河出書房新社・らんぷの本シリーズ、1400円・税別)か。「昭和30年代・10円玉で買えたもの」ねえ。よく10円玉握りしめて駄菓子屋に行ったな。

どれどれ、「昭和34年・ものの値段」ってあるぞ。

  • 清酒1本(2級/瓶詰1800ml)、東京では505円、名古屋では490円、大阪は492円。
  • ビール1本(瓶詰633ml)、全国一律125円。
  • 米は1kg東京101円、名古屋94.5円、大阪98.4円。
  • あんパン1個、10円。
  • 板チョコレート1枚(明治/20g)、20円。
  • キャラメル1箱(16粒/森永)、20円。
  • ノートブック1冊(上質紙/A5判/30枚綴)、20円。
  • 鉛筆1本(HB/消ゴムなし)、10円。

憧れの電気洗濯機がサラリーマンの平均月給の2〜3か月分に相当する2万円以上した時代だし、ちょうど皇太子ご成婚も昭和34年4月で、その影響でテレビの普及率が100万台以下から200万台に一気に上昇したころだもんな。

そうそう、野球盤。オヤジに買ってもらって毎日兄貴とやってたよ。へーっ、1500円もしたんだ。「消える魔球」。バッターの手前で、盤のポケットにポトッと落とすやつなんか、インチキみたいな気がしたな。

遠足に運動会。遠足に持っていけたお菓子代は確か100円以内だったっけ。一ヶ月のお小遣いが100円から300円くらいだった時代に、一回の買い物で100円丸々使い切る(別に使い切らなくても良かったんだけど)というのは、豪勢だった。

時間もゆっくり過ぎていたし、風もやわらかだった。そうだ、駄菓子屋のお好み焼きは1枚10円、タマゴ入りは20円、お金の足りない子供用に1枚5円のも置いてあった。モノがない時代の記憶ほど、モノに対する思い出が豊かなのはいったいどうしてなんだろう。


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