UP TO DATE・バックナンバー>>
UPTODATE

キャッシュフロー経営を支える「GLOVIA-C」

富士通(株)パッケージ事業本部 第一パッケージ事業部
GLOVIA販売部 担当部長 堀井勝俊

spacer
spacer
会計システムは、キャッシュフローの最大化が目的と言われる。そこで富士通では、企業実績を多面的に分析するIT会計システムから、人事給与・販売管理・生産管理等のシステムを開発し、インターネット型パッケージ「GLOVIA-C」を販売している。すでに1000サイト以上ものお客様にご採用いただいている状況である。以下、「GLOVIA-C」の会計システムを中心にご紹介したい。

spacer
企業実績を多面的に分析する
spacer
各部門のお金に関するデータは、最終的に経理、会計のシステムに集まる。それを生の明細データのままで経理のデータベースである会計データウェアハウス(FDWH)に入れれば、さまざまなツールを使って企業実績を多面的に見ることが可能になる。GLOVIA-Cは、この経理のFDWHで大きく3つの切り口を用意している。
  1. まず、経営トップにはROAやROEなど定型的な経営指標をグラフで分かりやすいシステムで提供している。これらの分析データは、警告限界値を超えるとマークがつくので、忙しい経営者の方は、赤丸だけを追えばよい。次に、部門別損益管理は、事業部別、プロジェクト別、事業セグメント別*1等で柔軟に管理できる。管理したい部門は、仮想の組織を含め99種まで設定できる。また、適正な部門損益管理ということでは、共通費の配賦による部門損益の把握まで可能である。
  2. GLOVIA-CのFDWHの中身は財務会計と管理会計双方の明細データを保有している。財務会計部分を集計すると損益計算書や貸借対照表などができ、管理会計部分を使って、組織別・プロジェクト別の損益などが出せる。また、営業担当者ごとの売上や、商品ごとの売上などもわかる。
  3. 第三の切り口として、FDWHから「分析と原因追求」ができるようになっている。この原因追求は、データの遡りができ、問題の伝票まで、ドリルダウンできる。GLOVIA-Cの「会計情報Navigator」はドリルダウンだけでなく、さらに、エクセルに貼りつけるような仕掛けもあり、2次加工による報告書作成も容易になっている。

spacer
spacer
ページのトップへ▲
spacer
spacer
spacer
経理部門を仕訳作業から解放する
spacer
GLOVIA-Cでは、振替伝票や入出金等の専用伝票は、Webの経理のシステムに入力すればFDWHに入り、累積ジャーナルにリアルタイムで追加されていく。
最大の課題は基幹システムとの連携で、GLOVIA-Cの中にある自動仕訳のインターフェースに、販売管理なら売掛金の情報を入れると、自動的に累積ジャーナルに入る。当然、経理の仕訳は不要になる。当社は、1年ほど前から「GLOVIA-SUMMIT 」という仕掛け(すでに商品として販売済み)を使うことで、経理部門の仕訳は1行も起こしていない*2。

spacer
より速く柔軟な処理システムとマネジメント
spacer
GLOVIA-Cは生産管理や販売管理のパッケージを持っているが、導入企業の生産や販売の既存システムとも連携して使えるので、一番困っているところ、あるいはできるところから順次導入することが可能である。
  1. 決算を速く、というのは古くて新しい問題。時間がかかる原因は、本社へのデータ輸送と、経理での再入力、二度打ち時のミスと原因さがしにある。
  2. GLOVIA-Cでは、本社のパソコンサーバに経理のデータベースとパッケージプログラムを入れている。一方、各支店・営業所・工場などはWebシステムなので、そのパソコンのクライアントにはインターネットエクスプローラだけが入っていればよく、本社のサーバにあるパッケージプログラムをダウンロードして使う。どこからでもWebにより伝票を入れればリアルタイムで本社の累積ジャーナルが更新され、元帳・試算表へも反映され、決算処理が速くできる。
  3. ワークフローの、GLOVIA-C「オフィス入力システム」では、旅費や経費など現場のデータをなるべく速く、さらにはリアルタイムに集めようという仕掛けである。当社の旅費処理などは、幹部社員が決済すれば即仕訳で流れていく。基本的にはチェックは1回、現場が行うという考え方である。結果、出張の前払い金を申請すると、翌日にはその従業員の銀行口座に振り込まれる。

spacer
その他の効果
spacer
多数のパソコンクライアントに給与や会計などのシステムを持っていると、ソフトのメンテナンスにはパソコンに入れ替えが必要になり、電算室の方の負荷が非常に大きくなる。GLOVIA-Cならばインターネット型のパッケージのため本社サーバのプログラムだけを修正、入れ替えれば良い。 また、一昨年法制化された電子帳簿保存法に対応するには、5つの基準がある。ここで問題になるのが『システム開発書類などの備え付け』であるが、かなりの税務署が、パッケージソフトのマニュアルを開発書類と認めるそうで、パッケージも意外なところで役立つとお聞きしている。

spacer
導入費用
spacer
概算として、一般会計、手形管理、資金管理まで入れ、ハードウェアはPRIMERGY5000とパソコンのクライアント3台、プリンタ1台、SE導入費用も含めて、一括払い合計約 653万円から、PRIMERGY-6000を積んだ場合は一括払い812万円から。これらの数字を目安としてお考えいただければと思う。

spacer
spacer
ページのトップへ▲
spacer
spacer
事例紹介
spacer
〔株式会社ノースイ様〕*大阪市 冷凍食材製造卸。売上高約 501億円(99年3月)。
旧システム:富士通オフコンによる販売管理・入出金管理・生産管理などをシステム化。導入後10年経過。
平成11年5月 GLOVIA-Cの会計・給与システムを導入。

1)問題点:
決算期間を1日でも短縮したい。
ホストの負荷を軽減したい→締め処理集中時にレスポンス 悪化。
部門・セクションが多様に枝分かれ→月次の部門別損益の把握困難。
支店、営業所のデータは本社へバッチ転送→修正に時間のロスあり。
2)導入後のシステム構成:
本社の既存GP6000サーバは基幹業務の販売管理、生産管理のパッケージのみ。
本社の新設サーバではGLOVIA-Cの一般会計、資金管理、手形管理、固定資産管理、部門財務分析および給与情報システム→全国の支店・営業所とインターネットで結ぶ。
3)導入効果:
  1. 支店・営業所でのデータ入力後、すぐに本社側での照会・修正が可能→大幅に処理効率アップ、日常業務、月次決算のスピードアップ
  2. 支店・営業所でも本社と同じように照会画面が出せる→全社で処理の統一化が可能
  3. 支店・営業所の経営部門の意識向上
  4. 導入開始から約2か月で稼働→環境変化に素早く対応できる。
4)GLOVIA-Cの導入 で、迅速に正確なデータを得るだけでなく、スタッフ全体の経営管理者意識の向上、各担当者の参加、責任意識の向上、能力のレベルアップまでも実現しつつある。

まとめ

インターネットエクスプローラで、いわゆる基幹システムと会計・人事システムが繋がっていく。これをつきつめていくと、いわゆる ASP(アプリケーションサービスプロバイダ)事業者に、業務システムのハードとソフトを任せられるということになる。 時代はこのようなスタイルに突入しつつあることもご理解していただけただろうか。経理システムから見直してみたいというお客様のためにGLOVIA-Cがお役に立てたら幸いである。

spacer
*本稿に関するお問い合わせ先は、堀井勝俊 horii.katsutosh@jp.fujitsu.com
(監修:編集委員 大泉 辰生 氏 千代田火災システムズエンジニアリング(株))
spacer
spacer
ページのトップへ▲
spacer
spacer
All Rights Reserved, Copyright(C) FUJITSUファミリ会