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ほっ!とコーヒー 第23回

石焼き芋のおいしい温もり


吐く息の白さが日毎に増すにつれ、暖かいものが恋しくなります。そんな風に思いながら、会社帰りの駅に降り立つと、聞こえてきましたあの声が・・・「♪い〜しや〜きいも〜、いも、早く来ないと行っちゃうよ〜♪」。家で待っている家族の顔を思い浮かべると、ついつい「買って帰ろうかな・・・?」と。それもそのはず、あの温もりに満ちた独特の香りが新聞紙にくるまれると、寒さから救われるような気がします。家族の暖かさになんとなく似ているのかもしれませんね。

それにしても、あの石焼き芋屋さんのおいしさ、家でも手軽に再現したいと思いませんか?どうやらおいしさの秘密はあの石にあるようです。石焼き芋屋さんの使っているのは大磯三分(おおいそさんぶ)という小粒の玉石。どういうことかというと、芋のデンプンを糖に変える酵素<アミラーゼ>が働く温度が65度〜85度で、実はこの小石(三分=約1cm)が、その温度を保ち、おいしさを引き出しながらじっくり焼いてくれるというわけです。

もし自宅に中華鍋があったら、底に小石(大磯三分、那智黒石、または園芸用の丸い小石等)を敷き詰め、蓋をして時々上下を返しながら弱火で40〜50分焼くと、あの蜜の濃い黄色いホクホクの石焼き芋が意外と簡単にできます。ぜひお試しを。

※注意) なお、石や鍋は高温になりますので、お試しの際は十分ご注意下さい。


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