研究所では設備のエネルギー効率向上、農作物の病害虫の防止・収量向上などをはかる研究開発を実施している。これらには現状把握、課題改善のため、現場のデータ収集・分析が必須である。この実現には既存環境でのデータ収集・分析システムが必要であるが、センサの設置、データ回収を行うための電源や通信線がない場合が多い。これに対応できるよう、電子技術部ではシステムの大幅な消費電力量の削減、簡単設置の無線通信ネットワークを実現して、既存環境でもどこでも活用できるIoTシステムを開発した。
システムの機能・性能を実証するため、電源・通信線のない環境が多い農業分野において農業ICTを実現する施設栽培支援システムとして適用して、利用者から高い評価を受けるなどシステムとしての実用性を確認した。開発したシステムは農業分野に限らず広汎な分野に適用され成果を上げており、どこでも設置できるIoTシステムとして活用できている。
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