当社は1972年以来40余年にわたり改修を重ね、保守・運用を行ってきた基幹業務を担うメインフレームレガシーシステムを約3年半かけオープン系サーバシステムにマイグレーションした。マイグレーションの目的は「ITコスト削減」「システム拡張性」であり、このマイグレーションを戦略的基幹システム構築のスタートと位置付けている。
マイグレーションを実施する上で通常発生する課題に加え、基幹システムや連携する周辺システムの固有要件に起因する多くの課題が発生した。
本論文ではマイグレーション決定に至る経緯とマイグレーション推進工程での発生した主要な課題と解決方法について述べる。本来、稼働後に不要となる「データ移行機能」「テストデータ生成系の開発」「オンライン機能マイグレーション」「周辺システムとの連携互換機能の実現」を重点的に述べる。
本事例がこれからマイグレーションを実施するプロジェクトの参考になれば幸いである。
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