卸売市場の現場業務を改善するため、2013年(平成25年)水産部門の卸売現場にタブレット型コンピュータを持込み「卸売時点のデータ入力システム」を稼働させた。
これにより卸売業務に付帯する書類仕事の簡素化と消耗品削減が実現した。さらに取扱物品と管理データがリアルタイムで一致するため、現況が一目瞭然になり管理も容易で情報共有も進む。
一方、卸売情報を直接コンピュータに入力すると「原始原票」の存在や定義が曖昧になる。このため定期的に行政機関が行なう卸売市場検査で「検査方法に適合しない」と指摘される懸念があった。しかし2016年(平成28年)の検査にて「卸売業務の改善や効率化に対する取り組みが非常に評価できる」との講評を受け懸念を払拭した。これで今後の卸売市場用システムの方向性が定まったと考えている。
このシステム稼働から3年を経た評価を、タブレット選定の背景と農林水産省策定の卸売市場整備基本方針を踏まえて述べる。
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