Software Defined Storage(SDS)は、コモディティサーバーを利活用する事で、新しい時代のIT基盤におけるストレージ機能を実現する技術分野である。市場からの注目度が高く、著しい速度での技術革新が進んでいる。
一方で従来のストレージ専用機器と比較してデータ可用性/保護について不十分な点があり、高信頼性が求められる企業の基幹・勘定系システムへの導入には大きな障壁がある。
筆者らはこれまで実業務におけるSDSの設計・導入で多くの試行錯誤を繰り返しており、その中で蓄積された実績と経験を踏まえ、データ複製技術等の適切な活用で、SDSのデータ可用性/保護に関する不足は補える事を、障害分析(CFIA)と実機での概念実証により証明した。
読者の皆様が本論文をSDS導入設計の検討の手引書として利用いただく事により、SDSの導入を円滑かつ適正に実施いただくための手助けになる事を企図している。
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