生物多様性保全という活動は、温暖化防止に続く地球規模の新しい環境テーマである。法規制や取引条件に組み込まれるといった制度的な動きはこれからという状況であるが、過去の環境ビジネスの例から、制度化のタイミングで急激な市場ニーズの拡大が見られ、そのタイミングに乗れるかどうかがビジネス成功のカギと考えられる。そこで、新しいビジネス市場の拡がりに備えた有効なビジネスツールとして「かんたんHEP」を開発した。
本論文は、ケーススタディとして富士通川崎工場において実施した「かんたんHEP」の概要と今後の生物多様性ビジネスの展開について述べたものである。
「かんたんHEP」は今後の生物多様性ビジネス上、有効なツールであることが示唆され、民間企業向け・行政機関向けビジネスへの展開が期待できるものと考える。
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