中部大学では更なる情報教育の柱とし,ノートPC所持の義務化を行った.これまでの管理PCのネットワーク環境とは別に,管理対象外のPCを教育で利用するネットワークが必要となった.
このネットワークは,セキュリティと利便性の相反する事項のバランスが特に重要となる.このため5つのコンセプトを掲げシステム構築し,またセキュリティ要件を実践的に体験させるための環境も教育の一つと構想した.
しかし,現状のセキュリティ製品は管理側の安全確保のための設計(接続させないことが基本)であり,また日本製が少なく文化の違いもあるが,未成熟である.初心者を主眼とした教育環境には適さない.ここではこれらの諸問題及びその改善について報告する.
情報化社会における安心の確保のためセキュリティは必須のアイテムであり,一般社会に浸透させるためには,「利用者のためのセキュリティ」が必要である.今後の製品開発に期待するとともに一考となれば幸いである.
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