導入事例
日本電産サンキョー株式会社 様
設計者の思考を妨げない3次元CAD 導入7年で設計・開発期間を40%短縮
ATM用カードリーダー、家電製品のホーム・アプライアンス・ユニット、搬送用ロボットなどで強みを持つ日本電産サンキョーは、設計者の思考を妨げない高速表示性能を評価して、2001年に「ICAD/SX Mechanical PRO」を全社標準の3次元CADに採用。中でも同社の下諏訪事業所と駒ヶ根事業所で100%の適用率を達成した。その結果、トータル開発期間の40%削減に成功。顧客が必要とするタイミングで製品を提供できるようになった。今後は、適用率を100%をベースに、3次元モデルに基づく解析をより多くの製品で実施。金型や治工具製作などの後工程へのつなぎもさらに強化していく。
| 導入事例キーワード | |
|---|---|
| 業種: | 電子部品やシステム機器の設計・開発・製造・メンテナンス |
| ソリューション: | PLMソリューション
|
| 製品: | ICAD/SX
|

丸山 栄家 様
日本電産サンキョー株式会社
管理本部 システム部
上席部長

二階 克徳 様
日本電産サンキョー株式会社
管理本部 システム部
副参事捕
JR中央本線の下諏訪駅前に本社を構える日本電産サンキョーは、電子部品やシステム機器の開発・製造・販売・サポートを行っているメーカーだ。国内の開発・製造拠点は下諏訪事業所(長野県諏訪郡下諏訪町の本社敷地内)、伊那事業所(同県伊那市)、駒ヶ根事業所(同県駒ヶ根市)の3カ所。開発と製造は、海外現地法人でも行われている。
同社におけるCAD活用の歴史は、手書き図面から2次元CADに全面移行した1990年にさかのぼる。その後、製品開発のさらなるスピードアップを目指していくつかの3次元CAD製品を導入してきた。同社の丸山栄家氏は、そのねらいを「トータルの開発期間を40%短縮するというビジネス目標を達成するために、3次元モデルを使った設計・開発に切り替えることにしました。試作をシミュレーションで代替して回数を減らしたり、金型製作や治工具製作などの後工程とスムーズに連携したりできることも、3次元モデル化の魅力でした」と語る。
さらに、2001年からはメインの3次元CADをICAD/SX Mechanical PROに統一。全事業場・全製品で使う取り組みを進めてきた。「フィーチャーベースの3次元CADでは編集履歴がベースにあることから、何人かの設計者が手分けして設計するのは事実上無理がありました。また表示に時間がかかることも設計者の思考を妨げてしまうという問題がありました。ノンフィーチャーベースのICAD/SXは表示速度も速く、3次元CADの中でも製図機能が充実しており、製造用の2次元図面を容易に出力できたりする点で、弊社のニーズにはぴったりでした。また、CADを統一することによって、設計者のローテーションも自由に行えるようになりました」と丸山氏。経営層も、開発期間短縮の効果を認めているという。
CAD導入のためのトレーニングは、本社システム部と各事業所の二本立てだ。「最初はシステム部で基礎的なことを1日のコースで教え、その後、各事業所の設計・開発現場でOJT教育をしてもらいました」と話すのは、社内でICAD/SXのヘルプデスク的な役割を担っている同社の二階克徳氏。購入しているライセンス数は、3事業所で約50になる。
設計時に干渉チェックを済ませ家電部品の開発期間短縮を実現

伊那事業所が開発・製造する産業用ロボットのコントローラ(制御装置)の3次元モデル。大きな電装部品や太いハーネス(束線)をコンパクトに組み合わせるには、3次元設計は不可欠
ただ、取り扱う製品が異なることから、各事業場がICAD/SXに求めている要件には多少の違いがある。
下諏訪事業所の主力製品は、カード発行機や現金自動預け払い機(ATM)などにユニットとして組み込まれるカードリーダー。部品点数が1,000点を超えるユニットもあることから、表示が高速なノンフィーチャーベースの3次元CADを特に必要としていた事業所だ。すでに全製品の3次元モデル化は完了しており、顧客との打ち合わせに基づいてユニットの形状、大きさ、機能の作り込みをするためにICAD/SXを活用している。
一方、伊那事業所で生産しているのは産業用ロボット。以前の主力だった組み立てロボットに代わって、現在は半導体製造用シリコンウエハーや液晶パネル用ガラス基板を製造装置に挿入するための搬送用ロボットがメイン。ガラス基板用のものでは、最新の第10世代(厚さ0.7mm、縦横約3m超)にも対応している。
駒ヶ根事業所では、家電製品内に組み込まれる部品の「ホーム・アプライアンス・ユニット(HAU)」と「DCマイクロモーター(DCM)」を扱っている。HAUは、部品点数はそれほど多くないものの、家電メーカーのモデルチェンジのサイクルに合わせて短期間で設計から製造までを実現しなければならないことが難しいところ。ほかのユニットと「場所の取り合い」になることも多いので、ICAD/SXで干渉チェックを設計時に済ませておくことが期間の短縮に直結しているという。駒ヶ根事業所も、3次元モデル化は100%達成済みだ。
設計開発期間の40%削減を達成
DRやプレゼンの効率も向上

下諏訪事業所の主力製品の1つ、カード発行機ユニット(左)と、ICAD/SXによる3次元モデル(右)。複雑なものでは部品点数が1,000点を超える
日本電産サンキョーがICAD/SXを導入してから間もなく7年。「設計・開発の現場は、表示スピードに十分満足しているようです。また、3次元モデルは形状を容易に確認できるので、デザインレビュー(DR)も顧客や経営層へのプレゼンテーションもわかりやすくて効率的。設計・開発期間も40%は確実に短縮でき、顧客が必要とするタイミングで製品を提供できるようになりました」と、ICAD/SXを丸山氏は評価する。
「今後は、伊那事業所を含む全社全製品での3次元化を完了させた上で、3次元モデルからの解析を行う製品をさらに増やしていきます。また、金型や治工具製作などの後工程とのつなぎも強化すべきテーマの1つ。こうしたもろもろの施策を通じて、日本電産グループのテーマである新商品、新市場、新顧客の『3新』を実現していきたいと考えています」と、丸山氏。機能だけでなく、使いやすさにも優れるICAD/SXは、そうした日本電産サンキョーのもの作りを力強く支えていく。
【会社概要】
日本電産サンキョー株式会社
- 本社:長野県諏訪郡下諏訪町5329
- 設立:1946年6月18日
- 代表取締役社長:安川員仁
- 資本金:352億7,010万円(2006年3月31日現在)
- 従業員:1,289人(単独)、1万3,125人(連結)
- 事業内容:
日本電産グループの一社として、電子部品やシステム機器の設計・開発・製造・メンテナンスを行う。ATM用のカードリーダーのほか、液晶テレビ用ガラス基板などの搬送用ロボットでも日本を代表するメーカー。 - URL:http://www.nidec-sankyo.co.jp/
【製品】導入した製品
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