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導入事例  医療法人 光晴会病院様

フルオーダリングへの段階的な移行で導入作業の負担を軽減


透析通信システムとの連携により院内各所で透析記録の確認が可能に
循環器センターや腎センターを有し、専門性の高い医療の提供に努める光晴会病院は、2008年1月、将来の電子カルテシステム導入を見据え、富士通のオーダリングシステムHOPE/EGMAIN-NXを導入しました。既存の透析通信システムと連携させて、病棟での容易な透析記録の確認や患者さんに対する検査結果の説明に効果を発揮しています。また、2009年2月から長崎医療連携ネットワーク“あじさいネット”に参加し、地域医療連携でもHOPE/EGMAIN-NXを活用しています。



 IT化のねらいと導入準備  | システム選定と導入準備 | 導入メリットと今後の展望


 IT化のねらいと導入準備


DPC対象病院への移行に向けてオーダリングシステムを導入

診療への影響を考慮し段階的なIT化に取り組む

Q:病院の特色をお聞かせください。

大坪氏:当院は、1973年に開設された人工腎臓センター高木病院が前身となり、1979年に医療法人光晴会病院として開設されました。長崎市北部の基幹病院として、専門性の高い医療の提供に取り組んでいます。なかでも、長年の人工透析治療の実績を持つ腎センターは、当県における腎不全治療の草分け的な存在です。また、循環器センターは、多数の心臓カテーテル検査と手術の実績を誇り、長崎県全域から患者さんを受け入れています。近年では、2007年4月に病院機能評価の認定を取得し、2009年4月からDPC対象病院へ移行しています。

Q:HOPE/EGMAIN-NX導入の経緯をお教えください。

大坪  俊夫
小川  良和
病院長
事務長

大坪氏:もともと当院では日機装株式会社の透析通信システムFutureNetと富士通の医療事務システムHOPE/SX-Jが稼働していましたがオーダリングシステムは未導入でした。その中で、2007年にDPC対象病院への移行が計画されたことにより、さらなるIT化を進めることになりました。
小川氏:当初は電子カルテシステムを含めて検討していましたが、職員の意見を聞いたところ、医師の大半が段階的にIT化を進めていきたいとオーダリングシステムを希望しました。
大坪氏:いきなり紙カルテがなくなるという環境の変化は、医師や看護師にとっての負担が大きいと考えました。そのため、職員の意見を重視して、オーダリングシステムの導入を決めました。

 システム選定と導入準備


電子カルテシステム導入を見据え拡張性の高さを評価

選定時に重視したのは透析通信システムとの連携

Q:オーダリングシステムの選定はどのように行われましたか。

大坪氏:2007年5月から選定を開始しました。選定で外せない条件だったのは、既存の透析通信システムとの連携が可能かどうかです。オーダリングシステムは、電子カルテシステム導入を見据えた第一段階と位置づけているため、将来にわたって連携が可能である必要があります。数社にプレゼンテーションをしてもらい検討した結果、透析通信システムとの連携が可能であること、段階的なIT化を実現する拡張性の高いシステムであること、短期間での稼働が可能なパッケージシステムであることを評価し、富士通のオーダリングシステムHOPE/EGMAIN-NXの導入を決定しました。

無理のない稼働をめざし紙によるオーダーを併用

Q:稼働に向けた準備は何を行いましたか。

奥村氏:7月に各部門から代表者を選出して、医師、看護師、事務職員が参加するオーダリング準備委員会を立ち上げ、業務の見直しを行っていきました。また、操作訓練は、富士通の担当者から指導を受けたほか、同社の操作訓練用CDを配布して個人での練習も行っています。
石本氏:模擬患者を作って11月と12月の2回、運用のシミュレーションを行いました。シミュレーションでは、考えていたとおりにはいかず、各部門で再度運用方法の見直しが必要でした。その結果、無理なく稼働させるために一部紙運用を残して段階的にフルオーダリングシステムへと移行していくことが決まりました。
久松氏:また、看護部の要請で稼働を当初の予定より1か月遅らせています。これは、稼働直前になり、病棟間で操作の習熟レベルに差があることや、運用方法の周知が図れていないことがわかってきたためです。そこで急きょ、操作や運用のマニュアルを作成して各部署に配り、1か月の間に全体のレベルの底上げを図りました。
大坪氏:最終的に、2008年1月中旬にオーダリングシステムが稼働し、7月から透析通信システムとの連携を開始しました。さらに、同じく7月にPACSを、9月には循環器画像システムを導入してフィルムレス運用を行っています。

 導入メリットと今後の展望


情報共有や業務の効率化にメリットHOPE/EGMAIN-NXを地域連携でも活用

運用方法の統一で業務の標準化に成果

Q:IT化を図られたメリットをどのように感じられていますか。

前列左から、看護部・松尾由紀子透析室師長、久松友子部長。後列左から、用度課・奥村浩一課長、医事課・石本達次課長、板森知宏臨床工学技士。

大坪氏:私は人工透析が専門ですが、病棟のオーダリングシステム端末でも透析記録が参照できるため、患者さんの状態を容易に把握できるようになりました。また、PACSや循環器画像システムと連携しているので、オーダリングシステム端末からX線撮影、CT、内視鏡、超音波、心臓カテーテル検査などの検査画像が参照できます。画像を表示しながら患者さんへ説明を行うこともできるようになりました。
松尾氏:透析の定期検査を一括オーダできるようにしたことで、検査の管理が容易に行えます。また、検査結果をオーダリングシステム端末からすぐに確認できるため、透析前後の値を比較しながら、透析効率をわかりやすく説明できます。
久松氏:看護部門全体としては、診療科ごとに異なっていた看護業務の手順などの統一を図ることができ、標準化が進みました。このほか、以前は手書きの指示せんの文字が読みにくいことがありましたが、それもなくなり、オーダーを転記することもなくなったので指示漏れや転記ミスなどの起こる確率が低くなりました。医療安全にも貢献しています。また、実施入力をすることで処置伝票を作成する必要がなくなったため、業務の効率化につながっています。
石本氏:事務部門では、会計時の入力作業が軽減されました。
小川氏:院内に患者さんの要望を把握するための意見投書箱を設置していますが、オーダリングシステム導入前には多かった会計待ち時間に対する苦情がなくなりました。

長崎医療連携ネットワーク“あじさいネット”に参加

Q:あじさいネットの概要をお教えください。

大坪氏:患者さんの同意の下、診療所の医師が基幹病院に紹介した患者さんの診療情報をネットワークを通じて参照できる病診連携システムです。2004年10月に開設され、大村市の国立病院機構長崎医療センター、市立大村市民病院が情報を提供しています。このあじさいネットに長崎市医師会が加入し、2009年2月から当院、長崎大学病院、十善会病院が患者情報の提供を始めました。

Q:あじさいネットに参加された動機は何でしょうか。

血液透析室スタッフルームでの運用の様子。オーダリングシステムと透析通信システムが連携しているため、病棟でも患者さんの情報を容易に確認できるようになりました。

大坪氏:地域連携に非常に有効なツールだからです。例えば、開業医が紹介先での患者さんの検査結果や治療内容をリアルタイムに把握できます。また、病院の持つ高性能な装置の検査画像を診療所にいながら見られるというメリットもあります。検査や投薬の重複も避けられ、医療の安全性と質の向上につながります。

Q:紹介元の診療所ではどのような環境でデータを参照できますか。

大坪氏: 経過表、処方内容、検査結果、画像データなど、当院でHOPE/EGMAIN-NXから確認できる患者さんの情報すべてが、ほぼ同じ環境で参照できます。専用ソフトも必要ありません。加入して間もないですが、今後、連携の取り組みをもっとPRして、利用される患者さんを増やしていきたいと考えています。また将来は電子カルテの情報も提供できるようにしていきたいと思っています。

ITを活用し医療の質と患者満足度の向上をめざす

Q:オーダリングシステム運用について、現在の課題とその対応策をお教えください。

奥村氏:一部に紙運用が残っているため、導入を手がけたオフィスメーション株式会社の担当者と一緒に、各部門に定期的にヒアリングを行いながら、少しずつフルオーダリングシステムに移行していくように進めています。
板森氏:透析通信システムとオーダリングシステムの連携も段階的に行っています。約1000件あるマスタの整備がまだ終わっていないので、すべてが連携できるように現在取り組んでいるところです。

Q:今後の展望をお聞かせください。

大坪氏:フルオーダリングシステムに続き、電子カルテシステムを導入して完全ペーパーレスになれば、より多くのメリットが得られると期待しています。また、当院の特徴である人工透析や心臓血管外科を中心とした専門性をさらに高めながら、患者さんに信頼される病院であり続けたいと思っています。そのために、われわれも勉強しながらITをうまく活用して、より質の高い医療の提供と患者さんの満足度向上に取り組んでいきます。



光晴会病院のHOPE/EGMAIN-NX システム構成図
HOPE/EGMAIN-NX システム構成図
[図を拡大する]

(光晴会病院のHOPE/EGMAIN-NX の導入については、オフィスメーション株式会社様のご協力をいただきました)

施設概要

医療法人 光晴会病院

  • 所在地: 〒852-8053  長崎県長崎市葉山1-3-12
  • Tel: 095-857-3533
  • Fax: 095-857-2572
  • URL: http://www.kouseikai.org/

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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