
IPKNOWLEDGE公営企業会計システムを導入し、市水道事業における会計業務の効率化に取り組む柳川市様を訪問。導入による業務の改善、2014年度に予定される地方公営企業会計制度改正へのお考えについて伺いました。
[ 2012年1月19日掲載 ]
| 業種 | 地方自治体 |
|---|---|
| ソリューション | 内部情報ソリューション |
| 製品 | IPKNOWLEDGE 公営企業会計システム |
2009年、柳川市様と同市水道課様は、同系会計システムの一括導入によるシステム再構築を決定しシステム選定に入りました。その狙いは、市と水道課の会計データを連携させ、効率的かつ円滑に会計業務を進めるためです。
2010年4月、同市水道課様は「IPKNOWLEDGE 公営企業会計システム」の採用を決定。公営企業会計業務に慣れない職員にとっても使いやすく、入力・計算ミス修正などのフォロー機能を高く評価したのです。自治体公営事業の会計業務では、人事異動後、不慣れな複式簿記に対応しなければならない職員の負荷増大が課題となっています。
「IPKNOWLEDGE 公営企業会計システム」は、優れたフォロー機能で業務負荷を低減。また、地方公営企業会計制度の改正を視野に入れた富士通のバックアップ態勢も高い評価を得ています。
| 1 | 年度替わりの異動で、新たに会計業務を担当する職員の業務負荷を低減したい |
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IPKNOWLEDGE 公営企業会計システムの導入により、年度当初の伝票作成作業の負荷は大幅に軽減 |
| 2 | 人事異動で複式簿記に不慣れな担当者のために、複式簿記の会計業務をサポートする機能が必要 |
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IPKNOWLEDGEに備わる機能により、年度替わりの業務負荷は軽減され、複式簿記に不慣れな職員でも、短期間でシステムを利用できるようになった |
| 3 | データ抽出時のバッチ処理作業において再処理ができず、システムに慣れている職員にとっても、再処理ができない制約はプレッシャーとなっていた |
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IPKNOWLEDGEには、処理方法に何らかの問題があった場合、バックアップでデータを復元できる機能が備わっているため、失敗を恐れずに作業を進められるようになった |

三つの大きな課題がありました。
一つは、年度替わりの異動で、新たに会計業務を担当する職員の業務負荷を低減したいということでした。例えば以前のシステムでは、年度複写機能がないため、年度当初に新たに伝票を作成する作業が発生していました。いったん作成すれば使い回しできるのですが、年度始めはいろいろな作業が集中するので効率化が必要でした。水道課に異動したばかりの職員でも、簡単に伝票作成できる機能が求められていたのです。
第二の課題は、複式簿記の会計業務をサポートする機能が必要だったことです。本庁の会計業務は単式簿記ですが、水道事業は公営企業会計にのっとって会計業務を進めます。単式簿記に慣れた職員が複式簿記に慣れるまでには、どうしても一定の時間がかかります。できるだけ早く慣れるようにフォローしてくれる機能が求められていました。
そしてもう一つの課題は、データ抽出時のバッチ処理作業において再処理ができないという問題でした。例えば、決算での繰り越し処理や前年度データの繰り越し処理などのやり直しができなかったのです。システムに慣れている職員にとっても、再処理ができない制約はプレッシャーとなり、不安を抱えながらの作業となっていました。
つまり以前のシステムは、異動でやってきた職員にとっても、一定の経験を積んだ職員にとっても決して使いやすいとは言えませんでした。その弊害は、人事異動で複式簿記に不慣れな担当者が会計業務に就いた場合などに顕著に表れていました。

システム再構築の選定委員会を立ち上げ、その下部組織の一つである公営企業会計システムのワーキングチームが評価作業、選定作業にあたりました。
ベンダーには、本庁の財務会計と公営企業会計を合わせたワンソリューション、同時導入を前提にプロポーザルを提出していただきました。人口7万人規模の柳川市の場合、限られた人数の職員で会計業務をこなしていることなどから、両会計システムを連携させるのが効率的と判断しました。
その結果、絞り込まれた2社にデモをお願いし、総合的に評価することとしました。
実際のところは、デモを見た限りではどちらが優れているか判断できませんでしたので、総合評価方式の結果に従いました。その結果、IPKNOWLEDGEの採用が決まりました。他社のシステムは、「全ての評価点で旧システムより優れていること」の要求は満たしていました。しかしいくつかの点でIPKNOWLEDGEが勝っていました。それは、システムの使い手に対するフォロー機能において優れていたからです。一つを例に取れば、過去の入力誤り、例えば固定資産の入力ミスや減価償却の計算ミス修正に、柔軟に対応でき、翌年以降に正しく反映できるといった機能です。人事異動で不慣れな職員が配置されることが珍しくない公営企業会計の現場にとって、こうしたフォロー機能は助かります。
以前のシステムが抱えていた課題は解消しました。IPKNOWLEDGEには前年度の伝票を複写し、新しい伝票を作成する機能が装備されています。年度当初の伝票作成作業の負荷は大幅に軽減されました。
公営企業会計に慣れない職員をフォローする機能も備わっています。同会計業務を担当する職員が最初にぶつかる壁が勘定仕訳ですが、IPKNOWLEDGEは「何に使った」、「何を買った」という摘要コードを選べば、誰が行っても同じ仕訳になるようにできているのです。
また、データ抽出時のバッチ処理作業が再処理できない問題も根本的に解決しました。処理方法に何らかの問題があった場合、バックアップでデータを復元できる機能が備わっているため、失敗を恐れずプレッシャーを感じることなく作業を進められるようになりました。とりわけ公営企業会計は3月31日に締めて、すぐに決算の調整に入りますから、4月1日に異動してきた職員の作業負荷は大変なものです。しかしIPKNOWLEDGEに備わったこれらの機能により、年度替わりの業務負荷は軽減され、複式簿記に不慣れな職員でも、短期間でシステムを利用できるようになりました。
さらに、決裁処理にかかる時間が短縮されたこともIPKNOWLEDGEの導入効果の一つです。以前のシステムでは、例えば支出伝票は、金額が確定したところでいったんプリントアウト。決裁後に改めて確定処理というように一つの伝票作成に二つの処理が必要でした。IPKNOWLEDGEでは、こうした負担行為が、決裁前であっても伝票作成から確定処理という一連の流れで行われるので、伝票作成の時間が大幅に短縮できるようになりました。
IPKNOWLEDGEは、摘要コードさえ間違えずに選べば、ボタン一つで先へ先へと進み、誰でも同じ仕訳結果になるので、使いやすく安心で、これは大きな魅力です。しかしこの機能があまりにも親切なため、複式簿記に対する職員の知識が蓄積しないのではとも思えるのです。結局、複式簿記を理解しないまま、異動で出て行ってしまう人が出てくるかもしれません。
もう一歩踏み込んで言うなら、摘要コードの設定が本当に適切かどうか、考える必要もあるということです。例えば毎月使う摘要であれば問題はないのでしょうが、年度末に1回しか使わない摘要コードが万全の設定になっていないということもあり得るでしょう。実はこうした意識は、IPKNOWLEDGE導入時、公営企業会計にまったく素人だった私たちが、摘要コードを一からつくるという予想外の作業で苦労した経験があるからです。今後システムを運用しながら、より完璧な摘要を模索していく必要性を感じています。
素人にも使いやすい設計でありながら、使いながら複式簿記の理解が深まっていく設計にもなっているシステムが理想的です。どちらの設計に重きを置くか、さじ加減が難しいと思います。簡単に解が出る問題でもありませんが、常に意識していかなければならないことだと考えています。

制度ができてから40年ぶり、誰も経験したことのない大改正ゆえに、自治体関係者にとって大きな関心事になっています。現段階では、まだ県等の説明がないので作業スケジュールなどは不透明です。
しかし、富士通はIPKNOWLEDGEについて、「制度改正はあくまでパッケージで吸収していく」との方針を明確にしています。修正のモジュールを用意するので、それに伴う作業は発生するかもしれないとのことですが、新たにオプション製品を買わなければならないという心配はないわけです。その点は安心してお任せでき、不安はまったくありません。
おそらく制度改正対応で重要になってくるのは、我々自治体職員側の情報作業です。法改正にきちんと対応していく技量や知識を高めておく必要があると思っています。この点についても、公認会計士を招いて研修会を開催するなど、自治体へのバックアップを積極的に進める富士通に期待しています。
IPKNOWLEDGEには、システムに不慣れな職員も安心して使えるフォロー機能が備わっていますが、さらに使いやすいシステムになる仕組み、機能を盛り込んでいただきたいのです。その一方で、ICTスキルの高い職員にとっては、より踏み込んだ使い方ができるよう、システムを進化させて欲しいのです。これらの両立は難しいと思いますが、ぜひ取り組んでいただきたい。なぜなら、総務省が自治体に求めているICT活用のレベルと、現状の自治体におけるハード、ソフトのレベル、これらを活用する職員のレベルには、まだまだギャップがあるからです。このギャップを包み込むシステム設計を常に念頭に置いて、開発に邁進していただきたいと思います。

| 所在地 | 柳川市本町87番地1 |
|---|---|
| 代表者 | 柳川市長 金子 健次 |
| 人口 | 71,712人(24,600世帯)(2011年9月末現在) |
| 職員数 | 543名(2011年9月末現在) |
| 水道課職員数 | 12名(2011年9月末現在) |
| ホームページ | http://www.city.yanagawa.fukuoka.jp/ |
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柳川市のご紹介 |
柳川市は、福岡県南部、筑後平野の西南端に位置し、東西11km、南北12kmの扇形に広がり、その南は九州最大の湾である有明海に面しています。50kmの距離にある県庁所在地の福岡市、20kmの久留米市、15kmの大牟田市は通勤・通学圏です。 市内全域、総延長930kmにも及ぶ水路が縦横に流れる柳川市は、「水の都」とも呼ばれ、年間100数十万人が訪れる観光都市。舟で堀割を下りながら城下町の風情を楽しむ川下りは、いつも多くの観光客で賑わっています。また、数多くの詩を残した北原白秋の生家(記念館)、地元の人びとが親しみを込め「御花(おはな)」と呼ぶ旧柳川藩主・立花家別邸の日本庭園も有名です。 四季折々の祭事では、美しい城下町・柳川の変化に富んだ表情を楽しむことができます。代表的な祭りとして、この地方独特の雛飾り「さげもん」で女の子の一生の幸せを祈る「柳川雛祭り」(2月11日~4月3日)、白秋を偲び、命日の11月2日をはさむ3日間にわたり、提灯飾りの舟110隻余が堀割を行く「白秋祭水上パレード」などがあります。ご当地グルメ、「うなぎの蒸籠むし」はあまりにも有名です。 |
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