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導入事例 株式会社りそな銀行様

業務のスピードアップと、お客様へのサービス向上を両立
日本で初めて、スタンディングオペレーションを採用した新型店舗

[2005年6月20日 取材]

導入事例キーワード
業種: 金融
製品: FACT-Vシリーズ
課題と効果
1 お客様の待ち時間を限りなく短くしたい 日本で初めてのスタンディングオペレーションの採用。窓口の処理時間を従来の約4分の1に短縮
2 キャッシュ管理レスによる店舗運用 窓口業務にATMを使用。この事で窓口業務のキャッシュ管理レスを実現。並びに出納業務を撤廃。バックヤードの業務のスピードの向上と、最適化を実現

導入までの経緯とコンセプト

日本で初めて、スタンディングオペレーションを窓口に導入

梅鉢 晃氏 株式会社りそな銀行 オペレーション改革部 グループリーダー

梅鉢 晃
株式会社りそな銀行 オペレーション改革部 グループリーダー

弊社インタビュアー(以下、弊社)店舗を拝見して、今までの銀行とは全く違う雰囲気で驚いたのですが、このリニューアルオープンにむけてどの様な経緯があったのですか。

梅鉢氏 2004年5月に社の競争力を高める為にさまざまなプロジェクトが立ち上がっていました。その中での店舗改革の一環で、お客様の待ち時間ゼロを検討していました。

りそな銀行 竹の塚支店、店内のクイックナビ付近の写真

りそな銀行 竹ノ塚支店

弊社 待ち時間ゼロというのは、以前から目指されていたのですか。

梅鉢氏 竹ノ塚支店は、待ち時間ゼロのパイロット店だったんです。それと、営業店は個人のマーケットなので、店頭セールスで新しい仕組みを評価したいと考えていました。つまり、個人のお客様に相談する時間とかスペースを割きたいと。この点で、竹ノ塚支店は、りそな銀行の中でも力を入れていた店舗になっています。そこで、日本で初めてスタンディングオペレーションを導入させて頂きました。私共はこの新しい仕組みを「クイックナビ」と呼んでいます。

弊社 そのクイックナビが、待ち時間ゼロを目指すための戦略なのですか。

梅鉢氏 そうですね。ハイテラーの行員が立ってお客様の事務を受ける。待ち時間を極限まで短くしました。基本的にはコンビニのレジの様な姿を目指したい。

りそな銀行 竹の塚支店、店内のクイックナビ付近の写真

従来の銀行とは全く異なる印象の店内(上図)クイックナビでは、行員が立ったまま、各種手続きをスピーディーにこなす。従来の窓口端末に替わり、真っ白なFACT-Vが設置されている(下図)

クイックナビの写真。左手にATM、右手に事務端末

毛塚氏 忙しい時には、クイックナビの前に10人位並ばれる事がありますが、それでも1、2分お待ち頂ければ、お取引の順番が来ます。(現:株式会社埼玉りそな銀行 地域事務局 プランニングマネージャー)

弊社 従来は、取引によって窓口が分かれていましたよね。それがこの店舗になると、この壁が全く無いということですか。

梅鉢氏 いえ、それは有ります。お客様には、じっくり相談されたい方と、早くお取引をすませて早く帰りたい方がいらっしゃいます。早いお取引を希望される方はクイックナビに、じっくり相談されたい方は相談ブースにご案内させて頂いています。

弊社 サービスカウンターというのをお見かけしまたが、あちらの窓口ではどんな業務をされているのですか。

梅鉢氏 本来は全てクイックナビでお受けしたいのですが、受けきれない事務もあります。例えば、法人の方の特有のお取引先等です。その為の取り次ぎ窓口です。事務母店に取り次ぐイメージですね。

弊社 従来とは全く違う店舗ですので、戸惑われるお客様はいらっしゃいませんでしたか。

梅鉢氏 最初は出て行かれてしまったお客様もおられました。入店されて、銀行じゃないと思われて出て行かれたのでしょう。でも、看板を見て、あれ、銀行だと。まずは総合受付カウンターにお立ち寄り頂ければ解りますので、店内では積極的にご案内しております。

クイックナビの仕組みとその効果

「銀行のFace to Face」と「意外なカラクリ」

弊社 総合受付カウンターは、案内用の端末とかでは難しそうですね。

梅鉢氏 そうですね。私共の銀行は、庶民銀行的な性格もありますので、お客様にはお年寄りも多いですし、いろいろなお客様がいらっしゃいますので、難しいですね。

弊社 すると、受付カウンターには、敢えて人を配置されていらっしゃるという事ですね。

梅鉢氏 「Face to Face」という所ですね。お客様の視点に立ったサービスのポイントは3つあります。1つ目はスピード。クイックナビはスピードです。どんなに良いサービスでも、遅ければお客様にご負担がかかります。2つ目は当たり前になりますが、正確さ。そして、3つ目が懇切丁寧なサービスです。ここが「Face to Face」の部分です。

弊社 銀行さんと信金さんとの違いを伺った事がありましたが、信金さんは「Face to Face」、銀行さんはスピード重視との事でしたが、りそな銀行様はその両方を目指されているのですね。

梅鉢氏 その通りです。お待たせしなくて、お客様に実際にATMで操作して頂く代わりに、懇切丁寧にサポートさせて頂きます。

りそな銀行 竹の塚支店様、クイックナビの写真

総合受付カウンター。お客様のご用件に合わせて的確な案内を行なう。システムに頼らず、敢えて人を配置する事で、お客様との親近感を大切にしている。案内を担当する行員はコンシェルジュと呼ばれている。

弊社 お客様はクイックナビのご担当の方と一緒にATMを操作すると思っていたのですけど。

梅鉢氏 通常はお客様にATMの操作をお願いしています。その間に行員は必要な手続きを行ないます。お客様と行員が同時にやれば、取引が早く終わります。ただ、不慣れな方の場合は行員が丁寧にサポートさせて頂きます。この場合、現金を取る所だけをお客様にやって頂きます。

弊社 クイックナビと、ATMコーナーでは違うサービスを提供されているのですか。

梅鉢氏 いわゆる小切手とか手形類ですね。そういったものはクイックナビでお受けします。

弊社 クイックナビのATMは、ATMコーナーとは機能が違うATMなんでしょうか。

梅鉢氏 機能は全く同じですけれど、あるカラクリを入れて、すべての事務をあそこでできる様にしています。富士通さんと当行で特許を申請中です。

弊社 それは、窓口にある現金端末の位置付けになるという事ですか。

毛塚氏 ハードの位置付けとしてはそうなります。自動機を使う事によって、銀行の内部における帳票を無くす事ができますし。システム連携もしています。

りそな銀行 竹の塚支店様、クイックナビの写真

クイックナビでの取引の様子。行員に要件を話し、ATMを使って一緒に取引を行なう。待ち時間は極めて短く、取引も驚く程早い。また、利用者と行員を隔てるハイカウンターが無いため、とてもフレンドリーな印象。

りそな銀行 竹の塚支店様、クイックナビの写真

弊社 帳票の数はだいぶ減りましたか。

梅鉢氏 税公金の受付票は無くしました。要するに記録は紙じゃなくてデータとして記録する。入金票も無くしてます。

弊社 公共料金の窓口での業務は多いと思うんですが、通常のATMで取り扱えない公共料金ってどんなものがありますか。

梅鉢氏 ほとんどそうです。税金はATMで取扱いできませんので、基本的にはあそこのクイックナビで、あるカラクリで全部処理できます。

手塚氏 オープン出納の代わりにカードを渡されて、お客様が普通出納の時の様にカードを入れて、お金を入れて印字させる様なものです。

梅鉢氏 従来は、税公金のお支払いはATMコーナーで現金を下ろして、現金を窓口に持ってこられる。そして、順番が来るまで待って、取引をしていましたが、クイックナビはATMなのでキャッシュカードで取引ができます。現金をおろさないで、そのまま来て頂いて、振込みであれば、こちらの銀行の専用口座に振り込んで下さいとご案内します。お客様のお取引はそこですね。その間に銀行員は事務手続を行います。

毛塚氏 この時の行員の手続は、出納判を押すことと、利用明細を見てお金が入ってるかを確認するだけです。

弊社 他の金融機関様は、どんな印象を持ってるんでしょうか。

梅鉢氏 みなさんびっくりされています。

毛塚氏 ある銀行さんは「どうしても知りたい」と言う事で、ご案内させていただきました。

梅鉢氏 あとは、自分の所でできるかという問題でしょう。やろうと思えばできると思いますが、やはり、何らかの壁を突き破る力が必要かと思います。

店頭業務の大幅な改革

後方レス、出納が無い店舗を実現

弊社 後方レスっていうのは、実際には全くゼロなのでしょうか。

梅鉢氏 基本的には後方レスです。店頭に発生する紙を持ち出す業務だけが一部残っています。後は電話を含めて、管理は母店で行なっています。そして、キャッシュ管理レスという特性もあります。まさに出納が無い店舗です。にもかかわらず、現金の出し入れをしている。ATMを出納代わりに使っている。しかも、行員は一切、現金に触れません。

毛塚氏 金庫も要らないんです。これはどこの銀行さんでも同じなんですが、勘定は合っても現金が合わない事が稀に有ります。この方式を導入したことで、勘定と現金が合わない事は、限りなくゼロに近くなりました。従来の人の手で管理する方式だと、どうしてもミスの出る可能性はありますので。

梅鉢氏 キャッシュレス、出納業務が無い、往行業務が無い。店頭業務はクイックナビ。このことで事務はパートさんでできる仕組みになっています。

弊社 このお店のスタッフは殆どパートさんなのですか。

梅鉢氏 この店は、正行員は10人ぐらいですね。

毛塚氏 クイックナビで対応しているのは、全てパートさんです。

これからの展望

お客様のとの関係を大切に、更なる合理化を推進したい

りそな銀行 竹の塚支店様、クイックナビの写真

相談ブース。じっくりとご相談されたいお客様の対応に利用される。スピードだけを追求するだけではなく、こうした所にも、お客様の要望をしっかりと取り込まれている。

弊社 事務コストの削減で、行員さんの数は減っているんですか。

梅鉢氏 単純に減らすという事ではなくて、事務をする人を減らして、セールスとか相談をする人を増やすという考え方になっています。行員はじっくりと、お客様との相談に注力しています。

毛塚氏 最終的には、行員が自分でお客様を呼べる様にしたいと考えています。その為には、更に深い知識を持って対応しなくてはいけません。証券仲介業とか投信とか・・・事務処理に追われて時間が無い行員だと難しいと思うんです。

弊社 この様なスタイルの店舗は、全国展開されるのでしょうか。

梅鉢氏 現在、拡大中です。

弊社 新しいサービスとか、更にこの店舗を発展させたいお考えがあれば。

梅鉢氏 原理的にもスペースも、全て現状でかまいません。あとは、クイックナビにお越しになるお客様との取引を深めたいと考えています。それと合わせて、事務コスト削減して、更に利益が上がるにしていきたいと考えています。

弊社 事務はスピーディーにやって、ローンとか投信とかのご提案・・・をと。

梅鉢氏 投信を買って頂くのでもいいですし、外貨両替してもらってもいいです。お客様のニーズはいろいろ有ると思います。海外では、外貨両替は早いですよね、1分もかからずに終わってしまいます。20分も30分もかかるのは日本だけです。なぜかと言うと、実は裏で行員が走り回ってる。いかに高コストな事務処理をしているということです。これでは利益は上がりません。

弊社 従来の考え方を根本的に変えたからこそできたという訳ですね。

梅鉢氏 今までは、我々行員が事務処理をする前提でカウンターが有って、EQを置いて、窓口でできないと後方に回し、出納に回した。そういう事務の流れで全部考えて来てました。その為に過度な管理システムを作っていた。そういう事を考えると、発想を間違えてしまいますよね。

弊社 本当に発想の転換ですよね。

梅鉢氏 早いという事であれば、お客様は厭わないんです。この事で、従来まで約7分かかっていた窓口業務を1分40秒程までに短縮できました。もちろん行員もサポートしますし、懇切丁寧に対応させて頂けば、決してお客様にご迷惑はかからないんです。

弊社 金融業のシステムはこうあるべきだっていう既成概念に縛られて、やらなくてもいい事までやっていたかもしれませんね。

梅鉢氏 だから、一線と二線と後方と出納を、あのクイックナビの中に押し込めた。あそこには出納印もありますし、勘定系端末もあります。イメージOCRでセンターとも繋がっています。印鑑照合の印鑑のデータも、現物を受ける箱も置いてあります。

弊社 スタイルもコンビニなら、中もコンビニなのですね。

梅鉢氏 やっぱりコンビニのレジって優れてると思いますよ。速いですし。銀行のシステムも、もっとシンプルでいいんだと思います。

弊社 貴重なお話を有り難うございました。

【会社概要】

株式会社りそな銀行

  • 所在地: 大阪市中央区備後町2丁目2番1号
  • 取締役兼代表執行役 社長: 野村 正朗
  • 設立: 2003年3月1日
  • 資本金: 2,799億円(2005年3月末現在)
  • 有人店舗数(代理店を含む): 339店(2004年9月末現在)
  • 店舗外ATM: 526ヵ所(2004年9月末現在)
  • ホームページ: りそな銀行

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